スマホの専用アプリから簡単に買い物ができるQRコード決済。若い世代の間では既にスダンダートな決済手段の一つとなった感のある同サービスだが、シニア世代の間ではどれほど利用されているのだろうか?
NTTドコモの企業内研究所であるモバイル社会研究所はこのほど、全国の60~84歳男女を対象に「シニアのQRコード決済に関する調査」を実施し、1130人から有効回答を得た。
1. 60代のQRコード決済利用率、1年で7ポイント上昇
シニア層の中でQRコード決済の利用(d払い・PayPayなどのスマホ決済)はどれくらい広がっているのだろうか。
図1は年代別の利用率を2023年1月実査と比較したもので、60代の伸び率(60代前半+8ポイント、60代後半+7ポイント)が高かった。一方70代の利用率は約3割で、伸び率も高くなかった。
2. 60代女性は今以上に使いたいが36%、新たに使いたい人も13%
今後の利用意向を分析したグラフが図2となる。現在利用している人の約半数は、今後より利用したいと答えた。特に60代女性は、現在利用しており、さらに使いたい人が36%に達する。さらに60代女性は現在利用していないが、今後利用したい人も13%いた。この結果から、今後シニアでもさらにQRコード決済の利用が増える可能性がある。
3. 大都市の利用率がやや高い
地域別の利用率を見ると近畿・関東が高くなっていた(図3)。都市規模別に見ると、図4の通り、大都市のほうがやや利用率が高い状況となった。
<調査概要 ―「2024年シニア調査」―>
調査方法:訪問留置調査
調査対象:全国・60~84歳男女
有効回答数:1,130
サンプリング:QUOTA SAMPLING、性別・年齢(5歳刻み)・都道府県の人口分布に比例して割付。
調査時期:2024年1月
構成/こじへい