ステータス性の高さや共用部分の設備の充実、また防災面でも優れており、LIFULL HOME’Sで2024年1~3月に最も伸びた検索条件が「タワーマンション」(※)となるなど、現在タワーマンションへの注目度が高まっている。
※2024年繫忙期速報、LIFULL HOME’S「住まい探しの条件ランキング(首都圏編)」https://lifull.com/news/32195/
また、今年から入居がはじまった元オリンピック選手村のタワーマンション郡「晴海フラッグ」は、その資産性の高さの点でも注目を集めていた。
LIFULL HOME’Sは、資産性の高さなどからも人気の高いタワーマンション(以下、タワマン)に着目し、売却経験者に対する意識調査を実施。
過去5年以内に一都三県(埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県)または大阪府にある自身か配偶者名義のタワマンを売却した25〜84歳の男女311人に売却理由、売却益が出た場合の額などについて聞いたので、詳細をお伝えしよう。
自宅用に購入した人のうち45.9%が「いずれ売却しようと思っていた」
売却したタワマンを「自宅用に購入した」と回答した人のうち、「ずっと住もうと思っていた」人の割合は36.8%。これに対し、「いずれ売却しようと思っていた」は45.9%という結果に。
この結果から特に近年のタワマン購入については、永住志向よりもキャピタル・ゲイン(資産価値の上昇による利益獲得)=出口戦略を意識した購入者のほうが多いことが明らかになった。
売却を検討し始めたきっかけは、「不動産価格が上がっていたので高く売れそうだと思った」(37.0%)が最も多く、「家庭環境の変化」(31.4%)、「仕事環境の変化」(22.8%)を上回っていた。昨今の不動産価格の上昇を受けて、売却を検討し始めた人も多いと考えられる。
「売却益1,000万円以上」が半数以上も「売り時」の難しさも
不動産価格の上昇を受けて売却した人たちは、実際に売却により利益を得ることができたのだろうか。
売却益についての回答を見てみると、「+2,000万円以上」が26.7%と最も多く、「+1,500万円~+2,000万円未満」(16.1%),「+1,000万円~+1,500万円未満」(15.1%)とあわせると、半数以上の人が1,000万円以上の売却益を得ていることになる。
全体でみてもタワマン売却者の8割が売却益を得ているという結果になった。
売却全体の満足度について聞いてみたところ、「満足した」(42.0%)、「やや満足した」(40.0%)と8割以上の人が満足していることが判明。売却益を得ることができた人が多かったことが、売却への満足度の高さにつながっていると考えられる。
また、「売却において後悔したこと」についても聞いてみたところ、「後悔した点はない」(36.1%)が最も多かったものの、「もっと高い価格で売却できたかもしれなかった」(33.8%)、「売却後にエリアの価値が高まった」(20.7%)といった回答も上位となっており、最適な「売り時」を見極めることの難しさがうかがえる。