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脳に記憶される情報量がアップ!目で読む本とオーディオブックの決定的な違い

2024.07.02

急成長している音声メディアのひとつが、本を音声で聴くオーディオブック。著書を配信する脳科学者の加藤俊徳さんに、目で読む本と耳で聴く本が脳に与える作用の違いや、脳を活性化させる聴き方のコツを伺った。

加藤俊徳さん「脳の学校」代表
加藤俊徳さん
脳内科医、医学博士、加藤プラチナクリニック院長。脳科学・MRI脳画像診断の専門家で、著書・監修書は累計300万部超。『一生頭がよくなり続ける すごい脳の使い方』(サンマーク出版)などをオーディオブックでも配信中。

読書が苦手な人も聴くだけなら始めやすい

 ラジオを聴くと脳が成長する。そんな世界初の実証実験を監修したのが、MRI脳画像診断の第一人者、加藤さん。大学生8人に1か月間、毎日2時間以上ラジオを聴いてもらい、実験前後の脳画像を比較したところ、言語脳といわれる左脳とともに、イメージ記憶を司る右脳が成長。活性エリアは最大2.4倍になった。(※1)

「耳から入った情報を理解する際に、脳内でイメージして補完することが影響したためだと考えられます。目から入る文字情報からも想像はしますが、音声の場合は聴くと同時にイメージして理解しようとして、脳がより活性化するのかもしれません」(加藤さん)

〝目で読む〟と〝耳で聴く〟でも脳の働きは異なるという。

「文字は目の前にありますが、音は次々と消えていくので、瞬時に情報を収集しないといけない。目で文字を追って頭の中で声にし、理解する読書のほうが、記憶はしやすいでしょう」(加藤さん)

 ただし読書には、目、耳(黙読の場合も脳内で声を聴いている)、手など、多くを同時に動かすマルチタスクが必要。これが不得手な人も少なくない。一方、オーディオブックは耳を傾けるだけでいい。目も手もフリーになり、読書が苦手な人にも取っ付きやすいのだ。

「読書と同様に本の内容を記憶したり、理解したりするためには、短いセンテンスを少しずつ、繰り返し聴くようにするといいでしょう。再生速度を上げると、聴き逃さないように注意力が増します。ながら聴きはどうしても理解が薄くなりますが、ジッとするのが苦手な人でも体を動かしながら聴けるのは、オーディオブックの利点。メモを取りながら聴くと、すごく賢くなれると思います」(加藤さん)

ラジオを聴くと脳が成長する

〝脳の作用〟を意識した5つの聴き方

[1]セクションごとに〝小分け〟して聴く

音声で長い文章を記憶するのは難しいという。「短いほうが記憶や印象に残りやすいんです。ビジネス書などの場合は特に、オーディオブックのひとコマひとコマを、少しずつ聴く方法が合っているのではないかと思います」(加藤さん)

セクションごとに〝小分け〟して聴く

[2]理解を深めるために繰り返し再生する

1回の再生で覚えられなくても、英語のリスニングと同様に「何度も聴いているうちに染み込んでくるもの。繰り返し聴くことで脳が記憶し、理解しやすくなります」(加藤さん)。できれば作品をダウンロードして何度も聴くようにしよう。

理解を深めるために繰り返し再生する

[3]再生スピードをあえて速めて聴く

歌い手によって曲の印象が変わるように、加藤さんはオーディオブックの脳への作用も「読み手や読み方によって変わる」と話す。速度も同様で、読むスピードが速いと集中して聴くために「注意力の高まる効果があります」(加藤さん)。

再生スピードをあえて速めて聴く

[4]メモを取りながら聴く

「聴きながらいいと思ったところを書き出すのも、ひとつの活用法」と加藤さん。メモを取るにはより集中して聴く必要があり、さらに書くことで理解が深まりやすい。会議などの要約が苦手な人にも、おすすめのリスニング方法だ。

メモを取りながら聴く

[5]体を動かしながら聴く

ながら作業は脳の作用が分散されがちだ。「ただし体を動かすことで、情報を得ようと積極的になることがあります。人によってはジッとしているより、体を動かしているほうが聴きやすいかもしれません」(加藤さん)。ぜひお試しを!

体を動かしながら聴く

利用者急増中のオーディオブック2大サービスを使い比べ!

コンテンツの充実とサブスク化で利用者が急増。2022年には流行語大賞にもノミネートされるなど、近年は国内の注目度も高い。2024年度に260億円(※2)と予想された市場規模を上回る勢いで、急成長を遂げている。そんなオーディオブックの2大サービスの違いを解説!

新刊をいち早く読みたい人向き!
Amazon.co.jp「Audible」

「Amazon」で扱う書籍、電子書籍(Kindle)、オーディオブック(Audible)をまとめて検索できるのが便利。本屋大賞受賞作品など、話題の本がいち早く音声化されているほか、オーディオファーストの書き下ろし作品や、有名俳優・声優陣を採用した作品も多い。本選びの参考になるユーザーレビューが読めるのも◎。スマホ、タブレット、スマートスピーカーなど複数端末で利用でき、都度、再生箇所が同期されるので、様々なシーンで聴きやすい。

Amazon.co.jp「Audible」

日経の最新情報を毎朝聴きたい人向き!
オトバンク「audiobook.jp」

日本のオーディオブックの草分けで、一括年額なら月額換算833円という料金が魅力。聴き放題には、日経朝刊の主要記事が聴ける「聴く日経」(月額550円)も含む。ビジネス書や自己啓発本などの実用書が特に充実していて、一部の本では聴き放題限定特典として、内容を簡潔にまとめた「3分要約」を用意。章ごとのトラックを、聴きたいところからダウンロードできるほか、図などの添付資料も充実。実用書の内容を効率的に学びやすい。

オトバンク「audiobook.jp」

取材・文/太田百合子

※1 詳細はWebサイト(http://radiko.jp/rg/lab/brain/)参照
※2 日本能率協会総合研究所が推計

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