オンラインのセキュリティ対策製品を提供しているマカフィーから、「より安全な夏の旅行調査」と、詐欺師が旅行者をマルウェアや詐欺に遭う可能性のある危険なオンラインサイトに誘導するために悪用する「危険な世界の旅行先トップ10」が発表された。
この調査の結果は、夏の旅行における新たなトレンドと詐欺のリスクに関するインサイト(洞察)を明示。さらにディープフェイクを筆頭に、ますます信憑性を増す生成AIによるオンライン詐欺に対する日本人の懸念が高まっていることを示した内容となっている。
旅行熱が高まる一方、AIやディープフェイクの台頭による情報の信頼性に懸念
2024年に日本人の88%が国内旅行、12%が海外旅行に行く予定だという。そして43%の人が旅行のために昨年より多くの予算を用意し、54%の人が買い物や外食費など個人的な支出を削ってでも旅行を優先させると回答するなど、例年よりも贅沢志向にある。
旅行への熱意が高まっている一方、29%の日本人が、AIやディープフェイクの台頭によって旅行の計画や予約時に情報の信頼性が低くなったと回答。詐欺を認識して回避することがより困難になっている。
サイバー犯罪者が旅行者を搾取するために、より巧妙な手口を使っていることから、以前にも増して注意を払うことが求められている。
■旅行予約で詐欺に遭遇する可能性
いまや2人に1人がオンラインで旅行の計画を立てる時代だ。休暇の計画や予約に役立てる情報源として、多くの人が、旅行予約に関するカスタマーレビューまたはウェブサイト(54%)、オンラインサイト(37%)を利用しており、日本人の調査対象の16%が旅行予約時に、14%が旅行中に詐欺の被害に遭遇している。
また、旅行中に詐欺に遭った人のうち4人に1人(26%)が過去に1回の詐欺で1000ドル以上(約15万7000円)を失ったと回答した。
■旅行者が旅行の予約中に遭遇する一般的な3つの詐欺事例
・偽サイトでクレジットカードや銀行情報を提供した後の不正利用による支払い
・不明な送信元からの悪意あるリンクをクリックする
・旅行先の写真が細工されていた
■休暇中の旅行者に影響を与えた一般的な3つの詐欺事例
・預金やサービスが期待に添わないという経験で、具体的にはデポジットを提供した後、到着時にその宿泊施設が存在しないことが判明した
・イベントやオプショナルツアーのデポジットを支払ったが、ツアーの主催者が現れなかった
・宣伝と実施内容が大きく異なるツアーの代金を事前に支払った