首都圏を中心に住宅価格が高騰している。購入する側からすると悩ましい問題だが、住宅を買い替えようと売却を考えている人にとっては朗報とも言えるのではないだろうか。
そこでリクルートの住まい領域の調査研究機関である『SUUMOリサーチセンター』は、『住まいの売却検討者&実施者』調査を行ったので、2023年の調査結果を紹介しよう。
今が売りどきと考える人は2021年から4.6ポイント増!売却完了者の満足度は10点満点中、平均7.3点
売却検討者の割合は18.0%で、2022年と比べると変化は見られないものの、2020年と比べて5.5ポイント増加となった。
売却検討者のうち売却を完了した割合は38.5%で、2020年以降、3年連続で増加。一方、売却を停止した割合は17.4%で、2020年以降、3年連続で減少した。
売却を検討した動機は、住まいの買い替えが58.5 %となった。2020 年と比べて 2.8 ポイント増加。年代別に見ると、全体と比べて20・40 代で、「買い替え」の割合が高い結果に。
売却しようと思った理由は「売れるときに売るため」が最も高く、次いで「住む場所を変えるため」「高いうちに売るため」「より条件のよい住まいに移るため」が続く。
2020年からの変化を見ると、「売れるときに売るため」「住む場所を変えるため」などが減少傾向にある。
2023年が高く売るのに有利な時期だと感じていた割合は、2021年から4.6ポイント増加。一方、不利な時期だと感じていた割合は、2021年から2年連続で減少し9.7%となった。
売却検討物件のタイプは「一戸建て」が40.0%で、2020年以降、3年連続で増加した。築年数は「築20年未満」が54.6%を占める。
売却を検討した物件エリアは、「埼玉県」が18.2%で、2020年から5.2ポイント増加となった。「千葉県」は17.1%で、2020年から6.6ポイント増加していた。
売却検討者の年代は「20代」が3年連続で増加し、22.3%となった。2020年と比べて5.2ポイント増加。
売却タイプ別に見ると、買い替えで、2020年から20代の割合が9.5ポイント増加している。一方、30代の割合が5.3ポイント減少した。
物件売却において時期と価格どちらを重視するかでは、47.2%が時期重視、34.2%が価格重視と回答。
年代別に見ると、全体と比べて20・30代で、時期重視の割合が高く、特に20代は67.4%となった。
売却を完了した人の、売却の検討から実施までの行動の満足度は10点満点中、平均7.3点という結果に。
売却タイプ別に見ると、住まいの買い替えのために物件売却を行った人は、相続・贈与やその他の理由で行った人に比べて満足度が高く、平均は7.4点。
また、築年数別に見ると、築20年未満の物件売却を行った人は、築20年以上の物件売却を行った人に比べて満足度が高い傾向が見られた(平均7.5点)。
調査概要
調査目的:不動産売却検討者および実施者の意識と行動の把握
調査対象:
スクリーニング調査
首都圏(東京都/千葉県/埼玉県/神奈川県)在住の20-69歳男女
本調査
過去1年以内に土地や居住用不動産の売却を主体的に検討し、以下いずれかの行動をした人、情報収集、仲介会社へ問い合わせ、訪問査定、媒介・代理契約
調査方法:インターネットによるアンケート調査
調査時期・回答数:
スクリーニング調査2023年12月22日(金)~2024年1月10日(水) 有効回答数:20,000人
本調査2023年12月25日(月)~2024年1月6日(土) 有効回答数:1,240人
調査機関株式会社マクロミル
※「2023年12月『住まいの売却検討者&実施者』調査(首都圏)(株式会社リクルート)」
関連情報
https://www.suumo-research.com/
構成/Ara