日本平均株価の最高値更新、マイナス金利解除など、金融・経済に関する話題の盛り上がりとともに、資産運用や投資に関する注目も高まっている。一方で正しい知識の獲得やリスクの不安から、なかなか実施まで踏み出せない方もいることが予想される。
こうした状況を受けて金融教育サービスを手掛けるChallengerはこのほど、ミドルシニア世代と呼ばれる全国の男女40〜~69歳1000名を対象に「資産運用」に関する意識調査を実施し、その結果を発表した。
ミドルシニア世代の約半数が、資産運用に「興味あり」「現在実施している」と回答
Q. 資産運用や投資について意識したこと、または興味関心はありますか?
ミドルシニア世代と呼ばれる全国の男女1000名に、資産運用の興味関心について聞いたところ、37.7%の人が「興味がある」、11.4%の人が「現在実施している」と回答し、合計49.1%の人が資産運用に関して興味があることがわかった。
Q. 資産運用に対して、不安に感じることを教えてください。(複数回答)
資産運用に対する不安要素について、最も多い回答は「リスクが怖い(52.7%)」となり、次いで「知識が無いと感じている(49.6%)」が上位となった。この結果から、知識不足によりリスクを懸念している人が多くいることがうかがえる結果となった。その他にも、「投資に充てるお金がない(23.3%)」「自分に合う情報を取捨選択できない(22%)」「何から始めれば良いかわからない(19.5%)」といった回答も上位となった。
興味のある資産運用の上位は「株式投資」「投資信託」
Q. 興味のある資産運用を教えてください。(複数回答)
資産運用に「興味がある」「現在実施している」と回答した468名に対し、興味のある資産運用について聞いたところ、最も上位となったのは「株式投資(66.4%)」となった。また、「投資信託(52.7%)」も上位に挙がったことから、NISA制度などの話題性の高さがうかがえる。その他、「外貨預金(20.5%)」「iDeCo(17.5%)」などの回答も多い結果となった。
Q. 資産運用や投資に関して、どういった媒体で情報を目にすることが多いですか?(複数回答)
資産運用や投資に関する情報を目にする媒体として、「Webサイト(68.1%)」が最も多い結果となった。次いで「TV(32.2%)」「各種SNSやWebサイトなど(29.2%)」も上位となったことから、2024年1月に始まり、多くのメディアで取り上げられている新NISAの影響も関係していることがうかがえる。その他、「新聞(22.4%)」「雑誌(13.2%)」も上位となった。
Q. 資産運用を実施する際、どのようなサポートや環境であれば取り組みやすいと感じますか?(複数回答)
資産運用を実施するにあたり、取り組みやすいと感じるサポートについて聞いたところ、「困った時に相談できる環境(54%)」が最も多い結果となり、0.2%差で「定期的に情報発信を行ってもらえるコンテンツ(53.8%)」となった。資産運用の実施については、自身が信頼をおける人への相談が可能な環境の構築や、信頼できる人物からの情報発信が鍵となることがわかった。その他の回答としては、「定期的に専門家にフィードバックしてもらえる環境(27.1%)」「リアルタイムでプロに伴走してもらえる環境(25.2%)」が並んだ。
調査結果のまとめ
今回の調査では、ミドルシニア世代の約半数が資産運用に興味があるものの、情報量や知識不足が不安要素となり、資産運用に踏み出せない人がいることがわかった。また、多くのメディアで話題となった新NISA制度の影響もあり、投資信託への興味関心も高いことがわかった。現在ではWebサイトはもちろん、YouTubeなどの動画コンテンツでも資産運用に関する情報発信を行う人が多くいることから、信頼のできる人が発信された情報を収集し、必要に応じて相談できる環境の構築を進める必要があることがうかがえる。
<調査概要>
・調査期間:2024年5月7日〜16日
・調査手法:インターネット調査
・調査地域:全国
・調査対象:40歳~69歳、男女
・サンプル数:1,000人
・調査会社:アイブリッジ株式会社
出典元:株式会社Challenger
構成/こじへい