日本最大の奨学金プラットフォームを運営するガクシーは、三菱UFJ信託銀行とともに、企業や個人からの寄附金や拠出金を一般社団法人にて資産運用することにより、給付型奨学金ファンド『サステナブル奨学金』を組成する共同検討(以下「本サービス」)を開始した。
共同検討に至る背景
本サービスは、不特定多数の資金提供者からの拠出を受け付けるとともに、資金提供者の希望に基づいて全国の学生・若者を選抜して奨学金を支給できる仕組みとして本邦初となり、このスキーム全体を特許として出願中だという。
一方、国内の学生の約2人に1人が奨学金を受け取り、そのうち約6割は将来返済が必要な貸与型だ。日本の奨学金流通額は教育費全体の1割にも満たない状況であり、未来を築いていく若者へ流れる公的資金や奨学金の総量を増やすことが課題となっている。
提供スキームの概要
同社は日本最大の奨学金プラットフォーマーとして、奨学金に関わる利用者、運営者、資金提供者のそれぞれに向けたサービスをトータルで提供している。
今回は、顧客の資産を長期的かつ安定的に増やしていく運用を得意とする三菱UFJ信託銀行の資産運用ノウハウを活かすことで、国内の給付型奨学金の新たなスキームを構築していく。
具体的には、資金提供者から寄附・拠出金により一般社団法人に資金を集め、三菱UFJ信託銀行にて運用することで、運用益を原資とした給付型奨学金を創設。
その上で、日本最大級の奨学金情報サイト「ガクシー」を通じて多くの若者に周知し、スマートフォン・パソコンから手軽に応募者を集め、さらに従来手間のかかりやすい奨学金運営も、奨学金運営管理システム「ガクシーAgent」によって選考や支給を効率的に進めることができる想定だ。
同社では「奨学金設立における他手法の一部では難しいとされる資金提供者の税制面の優遇や奨学生の選考方法や面談への関与も可能にするなど、資金提供者に対しても満足度の高いサービスとなることを目指してまいります」と説明している。
関連情報
https://gaxi.co.jp/
構成/清水眞希