ヒョンデと自動運転ソフトウェア業界のリーダーであるPlusは、2024年5月27日、先進的なクリーン輸送技術とフリートを紹介する北米最大のイベントAdvanced Clean Transportation(ACT)Expoにおいて、米国初の自動運転レベル4クラス8の水素燃料電池電気トラックを発表した。
レベル4自動運転ソフトウェア搭載のXCIENT Fuel Cell truckで交通安全と貨物輸送の効率向上を目指す
今回のPlusとの提携により実現した自動運転技術レベル4のPlus SuperDriveを搭載したヒョンデのXCIENT Fuel Cell truckは、PlusのACT Expoブース(#2044)で展示された。
この自動運転レベル4のXCIENT Fuel Cell truckは、現在、米国で1回目の自動運転評価を受けているところ。これは、クラス8の燃料電池電気トラックに対するレベル4の自動運転試験としては米国初となる。両社は、「より安全、より効率的で、より持続可能なトラック輸送の実現を自動運転の水素燃料電池トラックが推進する」ことを目指している。
2020年に初めて発売されたヒョンデのXCIENT Fuel Cell truckは、世界8カ国で商用利用されており、実社会での応用と技術的信頼性における実績は揺るぎないものになっている。
ヒョンデは、昨年のACT ExpoにおいてXCIENT Fuel Cellトラクターを発表した。これは90kW水素燃料電池システム2つと350kWの電気モーター1つを搭載し、満載時の航続距離が充電1回あたり450マイルを超える、クラス8の6×4燃料電池市販電気モデルとなる。
PlusのSuperDriveソリューションは、米国や欧州、オーストラリアで展開されている。このシステムは、LiDAR、レーダー、カメラなどの最先端のセンサーを組み合わせて使用することで、サラウンド認識やプラニング、予測、自動運転機能を提供する。
■ヒョンデ取締役副社長兼商用車開発責任者 マーティン・ゼイリンガー氏のコメント
「Plusのレベル4自動運転技術を搭載した、Hyundaiのクラス8 XCIENT Fuel Cell truckが誕生しました。現在、自動運転技術試験を実施中のこのトラックを両社の協業の成果として披露できることを嬉しく思います。Hyundai Motorは、高度な燃料電池技術でエネルギー転換のパラダイムを推進しています。世界初の水素を燃料とする量産型のXCIENT Fuel Cell truckに、業界をリードするPlusによる自動運転機能を追加し、フリートや車両オペレーターにさらなるソリューションを提供していくことで、交通安全と貨物輸送の効率の向上を目指します」
■Plus COO兼共同創業者 ショーン・ケリガン氏のコメント
「より持続可能で安全な輸送手段を創出するというこの重要なイニシアチブにおいてHyundai Motor Companyと協力できることを嬉しく思います。安全性と効率性の向上にも貢献する自動運転の水素燃料電池電気トラックにより脱炭素化された未来を、Plusが最先端の自動運転技術でサポートできることを誇りに思います」
関連情報:https://www.hyundai.com/worldwide/en/
構成/土屋嘉久