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昼間に貯めた太陽エネルギーを活用して節電につなげる山善のバッテリー家電「ELEIN」の革新性

2024.05.26

■連載/阿部純子のトレンド探検隊

山善初となるリチウムイオンバッテリーを活用した家電シリーズ

山善は、同社初となるリチウムイオンバッテリーを活用した家電シリーズ「ELEIN(エレイン)」を新設し、6月上旬より販売を開始する。

山善 取締役 上席執行役員 家庭機事業部長 中山尚律氏は、発売の背景として、電気料金の値上げと創エネ住宅の台頭、災害への備え、サステナビリティ意識の高まりを挙げた。

「材料費、燃料費の高騰や円安などの影響もあり、電気料金は2年弱で約1.4倍に上がり、国内の電力供給不足、再エネ付加金の値上げ等で、今月から大手電力会社10社全社で電気料金が値上がりする見通しです。

東京都では、新築住宅に太陽光パネルの設置を義務化する条例が全国で初めて成立し、2025年4月から施行予定ですが、世の中が脱炭素に向かう中、今後、全国的にさらなる拡大が見込まれます。

さらに東日本大震災や、今年発生した能登半島地震などの災害が相次いでおり、今後も起こりうる災害への備えは急務となっております。世界全体で脱炭素に取り組む中で、消費者のニーズも変わってきており、デシカル消費を選ぶ人が増えるなど、環境に配慮した商品を求める傾向がますます強くなっています。

このような社会課題やお客様の声がある中で、家電を手掛けるメーカーとしては何かできることはないかと考え、創エネ住宅をはじめ、無料で利用できる電力や、エネルギーを有効活用できる山善初となるバッテリー家電シリーズを新設しました。

創エネ住宅では、天気が良い時は日中の電力が無料で使用できることから、発電したエネルギーの有効活用のニーズがあります。バッテリー家電シリーズは、太陽光エネルギーを外出中の昼に充電し、帰宅後に蓄電した電力を使用することができます。

本シリーズは工具、園芸用品では一般的なパック式のリチウムイオンバッテリーと、太陽光エネルギーの活用ニーズを組み合わせた、高出力高容量のリチウムイオンバッテリーを中心とした家電カテゴリーになります」(中山氏)

電気代節約、災害への備え、コンセント不要で場所を選ばない自由度がELEINシリーズの特長で、バッテリー&充電器、バッテリー対応家電、ポータブル電源、ソーラーパネル、充電ステーションのラインナップ。今後もアイテム数を増やし海外展開も視野に入れ、3年後のシリーズ売上20億円を目指す。

〇バッテリー&充電器

ELEINシリーズに共通で使用できる汎用性に優れた「リチウムイオンバッテリーYBD-5A」(想定価格:約1万2,000円前後)。専用の「急速充電器 YBC-3A」(想定価格:約3,000円前後)に装着すると約2時間でフル充電できる。Type-C 出力を搭載、モバイルバッテリーとしてスマホ充電も可能。

〇コンパクトクーラー

「コンパクトクーラー YBC-C04」(想定価格:約7万8,000円前後)は配管工事不要で、周囲温度差約マイナス10度の冷風が出るパワフル冷房。トイレ、脱衣所などのクーラーがない部屋、車の中、庭やベランダ、アウトドア、災害時の停電の際など、場所を選ばず使用できる。

「リチウムイオンバッテリー YBD-5A」1個装着で約30分、最大4 個まで搭載可能で約2時間の連続運転ができる。ACアダプター付きなので、コンテンツに差し込んで連続使用も可。

〇扇風機/工場扇

「扇風機 YBF-A20」(想定価格:約1万円前後)は羽サイズ20cmで、上下左右首振り、風量は5段階まで調整可能。「リチウムイオンバッテリー YBD-5A」を装着して使用することで、4.5~20 時間の連続運転が可能。アウトドアや災害時にも使用できる。

「工場扇 YBF-B40」(想定価格:約1万3,000円前後)は羽根サイズ40 cmの大型扇風機で、首角度は手動で調整でき、風量は5段階に調整できる。「リチウムイオンバッテリー YBD-5A」を装着して使用することで、6~44 時間の連続運転が可能。長時間使えるため、電源がとりにくい作業現場や工場、ビニールハウスなどでの使用にも適している。

〇ポータブル電源

用途に応じてサイズの異なる600Wクラス(YPB-RS600・想定価格:約7万2,000万円前後)と1200Wクラス(YPB-RS1200・想定価格:約14 万2,000万円前後)と2400Wクラス(YPB-RS2400・想定価格:約22万円前後)の3タイプを用意。貯めた電気は、あらゆる家電への電源供給ができ、ソーラーパネル、車のシガーソケット、ACアダプターで充電が可能。

RSシリーズのポータブル電源に採用しているリン酸鉄リチウムイオン電池は、従来のリチウムイオンバッテリーと比べて寿命が長いのが特長。バッテリーの寿命を表すサイクル回数は、一般的なリチウムイオンバッテリーが約500回なのに対し、リン酸鉄リチウムイオン電池は3000回以上を実現、毎日1回使っても7年以上使用が可能。

耐熱性が高く高温下でも安心して使うことができる。放置していると勝手に放電してしまう電力量の割合を示す自己放電率が低いのも特長で、使わないまま長く放置してしまい、いざという時に取り出したら使えないというリスクが低く、防災用品としても最適。天面部分はワイヤレス充電にも対応しているので、ケーブルがない場合でもスマホの充電ができる。

〇ソーラーパネル/ポータブルソーラーパネル

60Wクラスの「ソーラーパネル60 YSP-M60」(想定価格:約2万円前後)、100Wクラスの「ソーラーパネル100 YSP-M100」(想定価格:約3万1,000円前後)の2タイプ。60Wクラスは重さ約2.45kg、100Wクラスは約3.4kgで、両タイプとも2つ折りにできて持ち運びも簡単。

最小クラスの定格出力600Wモデルのポータブル電源ながら、しっかりと太陽が当たる状態で充電をした場合、約6時間弱で満充電となり、スマホなら約22.7回、ノートパソコンなら約13回、液晶テレビなら約6.8時間使うことができる。

パネル同士を並列につないで拡張することも可能で、外でコンパクトクーラーを使う場合、ポータブル電源とソーラーパネルをつなげて電気を作りながら連続して使うことも可能。

ポータブルタイプは7.5Wクラスの「ソーラーパネル7.5 YRSB-M75」(想定価格:4,400円前後)と、10Wクラスの「ソーラーパネル10 YRSB-M100」(想定価格:5,500円前後)の2種類。

スタンダードタイプ同様にパネル同士を並列につないで拡張することも可能で、リュックサックに付属のカラビナで装着すれば、パネル自体が小型軽量かつ雨風にも強いため、アウトドアや防災アイテム、通勤中などでも手軽に使える。10Wクラスのソーラーパネルならスマホを約3時間で充電することが可能。

〇保冷温庫(今夏発売予定)

保冷温庫は9L(YFR-DC90)・25L(YFR-DC250)・35L(YFR-DC350)の3 タイプ。アウトドアや災害時などにも使用できるほか、保冷のマイナス18 度から保温の60 度まで温度設定ができるため、オールシーズン使えて食料品のまとめ買いの際にも便利。

〇充電ステーション(今秋発売予定)

一度に4 個の「リチウムイオンバッテリー YBD-5A」を充電できる「充電ステーション」。リチウムイオンバッテリーを装着すればポータブル電源としても使えるのも特長。充電は、AC 電源のほか、ソーラーパネル充電に対応しており、アウトドアや災害時にも使用可能。

インターネット通販サイト「山善ビズコム」やEC モール「くらしのe ショップ」、全国の家電量販店やホームセンターなどで、6月上旬より順次販売を開始する。

【AJの読み】昼間に貯めた太陽エネルギーを活用した節電生活が可能に

山善は工作機械や切削工具、ロボットなど、工場で使う生産設備を扱う生産財と、住宅設備や家庭機器等を扱う消費財の専門商社。家電、家具、アウトドア、エクステリア、ガーデニング・農業、DIY・工具、防災用品など、取扱商品点数は約4万点と、幅広い家庭用品を取り扱っている。煙の出ないグリル「XGRILL」や、分解して洗うことができる「洗えるサーキュレーター」等、ヒット商品も多い。

共通のバッテリーを使った、山善初のバッテリー家電シリーズ「ELEIN」は、電気料金の高騰や、自然災害時の停電対策、サステナビリティ意識の向上などにより、生活者の太陽光エネルギー活用の期待が高まる中でリリースされた新シリーズ。

ELEIN シリーズの各商品を組み合わせることで、昼間の外出中にバッテリーへ貯めた太陽光エネルギーを、帰宅後の夕方以降に活用することができ、無理のない節電生活が可能となる。今後、同社の強みである幅広い商品カテゴリーを活かし、調理家電や掃除機など新たなアイテムを増やして、家電業界最大規模のバッテリー家電のラインナップを目指すという。

「バッテリーをすべて共通にするので、家の中のあらゆる家電をコードフリーにできるような世界を目指していきます。

一例を挙げると、ソーラーパネルからポータブル電源に、自然エネルギー、太陽エネルギーを使って充電。そして、ポータブル電源から出電された電気をバッテリーに充電して、蓄えた電力が入ったバッテリーをコンパクトクーラーに差し込んで使うことで、自然エネルギーを有効活用した使い方ができます。このような使い方を今後世界観として広げていけるように開発を進めていきたいと考えています」(山善 家庭機事業部 第1商品統括部 商品企画1部 MD2課 村上幸輔氏)

取材・文/阿部純子

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