文部科学省は現在、小中学校にて自由な裁量で使える時間を増やす目的から、授業時間を1コマ当たり5分短縮することを検討している。この授業時間の短縮について、保護者はどんな意見を持っているのだろうか?
イー・ラーニング研究所はこのほど、子どもを持つ親、親族に子どもがいる人計506名を対象に「小中学校での授業時間短縮に対する意識調査」を実施し、その結果を発表した。
1.小中学校の授業時間短縮に対する関心度は約2割にとどまるも、約4割は賛成という結果に
現在、文部科学省によって小中学校の授業時間の短縮が検討されている。「時間短縮によって、創出された時間で、各学校の裁量での取り組みが拡大されることを知っていますか<SA>」と尋ねたところ、「知っている」(95)と回答した人は約2割にとどまった。※現段階で文部科学省は小中とも5分短縮して小学校40分、中学校45分に変更することなどを視野に入れている。
さらに「文部科学省の方針についてどう思いますか<SA>」と聞いたところ、約4割が「賛成」と回答し、「探求学習などのプラスαの取り組みが増えること」(148)や「最後まで集中して授業が受けられること」(106)、「各学校に適した授業環境が整うこと」(100)に期待していることがわかった。
一方で、約1割の「反対」と回答した人に「授業時間短縮により不安を感じる部分は何ですか<MA>」と聞くと、「詰め込み教育により、授業についていけない子どもが増えること」(45)に最も回答が集まった。授業時間の短縮により新たに創出された時間が、子どもにとってポジティブな影響があると考える親が多い一方で、授業内容のボリューム増加やスピード感に不安を感じていることが伺える。