借金の返済が大変な場合は、「任意整理」が有力な解決策の一つです。
本記事では、任意整理のメリット・デメリット・注意点などを解説します。
1. 任意整理とは
「任意整理」とは、借金などの債務負担を軽減する「債務整理」の一手法です。債権者と直接交渉して、返済額を減らしてもらったり、返済のスケジュールを変更してもらったりします。
たとえば、AがB銀行から100万円を借りていて、あと2年で完済しなければならないとします。利息や遅延損害金を合わせると、返済すべき総額は120万円程度で、毎月5万円の返済が必要です。
このようなケースでは、任意整理をすることが解決策になり得ます。AはB銀行に対して、借金の返済負担を軽減してもらえないかと交渉します。
よく見られる解決策は、元本以外の利息と遅延損害金をカットして、返済期間を延ばすというものです。
上記のケースでは、たとえば利息と遅延損害金を免除してもらえば、元本100万円だけが残ります。返済期間も2年から3年に延ばせば、毎月の返済額は5万円から3万円程度に減ります。
任意整理は、債権者にとって不利なばかりに思われるかもしれません。
しかし債権者としても、債務者に破産されて債権を回収できなくなるよりは、元本を少しずつでも着実に回収できた方がよいので、任意整理に応じるケースがあります。