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壁面収納を手っ取り早く増やしてくれるアイテムに「有孔ボード(パンチングボード)」がある。これは、多数の穴が等間隔にあいた板で、この穴にフックを差して小物を掛ける。
大きさ・材質にもよるが、数千円台が相場の有孔ボードが、ダイソーでは「デザインボード」という商品名で、110円~330円というびっくり価格で販売されている。
果たしてクオリティ面では大丈夫か? 実際に購入して確かめてみた。
競合品の3分の1以下の価格で買える「デザインボード」
ダイソーの「デザインボード」は、サイズ・色が異なる数種類のラインアップとなっている。サイズは、60cm×30cm、40cm×30cm、30cm×20cmで、それぞれ330円、220円、110円。厚みはいずれも0.5cmとなっている。色は表裏で異なり、ナチュラル/ホワイト、ホワイト/ブラウン、ブラウン/ブラックのバリエーションがある。
材質はMDF(中質繊維板)。これは、細かく粉砕した木材を成形してできた板である。MDFは、そのままでは、のっぺりしたモノトーンの色調なため、本商品では紙素材の木目調シートが貼られている。湿気の弱い素材なので、屋外での使用には向かない。
先に進む前に、他社製品と比較してみよう。以下の写真の上にあるのはダイソーの「デザインボード」(60cm×30cm)。下は近所のホームセンターにあった「パンチングボード」。価格は1078円であった。
互いによく似ているが、「パンチングボード」は黒いフレームがついているのが、パッと見てわかる相違点となる。また、素材は同じくMDFだが、木目調シートは貼っていない。
価格は3倍以上するわけだが、それに見合う優位点は見当たらないのが正直な印象だ。ダイソーの木目調が好きになれない場合、あえてこちらを選ぶということになるだろうか。
話を戻そう。ダイソーの「デザインボード」は、穴同士のピッチ(間隔)は2.5cmで、60cm×30cmサイズだと穴は253個あけられている。この穴にフックなど差すが、すべて別売。これらも、ダイソーで何種類か販売されている。
例えば「U字フック」。色はシルバーまたはブロンズがあり、どちらも6個入りで110円。耐荷重は1個あたり1kgとなっているが、そもそも「デザインボード」自体の耐荷重が一番大きいサイズでも4kgなので、いずれにしても重いものはNGだ。
「U字フック」にはもう1種類あって、こちらは「固定式」と呼ばれる。2つの穴に差すことで、より安定させることができる。ただし、入り数は4個に減る。
■商品詳細
商品名:デザインボード
価格: 330円、220円、110円
原産国:中国
材質:MDF、紙
商品サイズ:60cm×30cm、40cm×30cm、30cm×20cm
種類:サイズに応じて3種類、色に応じて3種類
商品ページ(30cm×60cm、ナチュラル/ホワイト):https://jp.daisonet.com/products/4549131964318
■商品詳細
商品名:U字フック
価格:110円
原産国:中国
材質:スチール
商品サイズ:高さ3cm×幅2cm
種類:シルバー、ブロンズ
商品ページ:https://jp.daisonet.com/products/4550480469607
■商品詳細
商品名:U字フック 固定式
価格:110円
原産国:中国
材質:スチール
商品サイズ:高さ3cm×幅4.5cm
種類:シルバー、ブロンズ
商品ページ:https://jp.daisonet.com/products/4550480001784
ダイソーの「デザインボード」関連のアイテムは、これだけではない。以下、それらについて説明しよう。
木のぬくもり感がいい「ボタンフック」
その名のとおり、フックがボタンの形になっているタイプ。ボードの後ろからネジでボタンを固定するため、プラスのドライバーが必要(指で回すことも可能)。木のぬくもり感を重視したい方におすすめ。
■商品詳細
商品名:ボタンフック
価格:110円
原産国:中国
材質:木、亜鉛合金、スチール
商品サイズ:フック部分出っ張り1.5cm×径1.5cm
種類:-
商品ページ:-
安定性を重視するなら「ループフック」
こちらは、2つの穴にまたがって掛けるフックで、より安定性を得られるのが特徴。カラーは、シルバー、ブロンズ(2個入り)、ブラック(3個入り)がある。
■商品詳細
商品名:ループフック
価格:110円
原産国:中国
材質:スチール
商品サイズ:フック部分出っ張り4cm×幅cm
種類:シルバー、ブロンズ、ブラック
商品ページ(シルバー):https://jp.daisonet.com/products/4550480469591
小物をたくさん掛けるなら「ハンガーフック」
15cmもの幅がある横長フック。小さなアクセサリーなど、たくさん掛けたい場合には最適。ものによっては、小さなS字フックが必要となるが、それもダイソーで数種類販売されているので、別途買い求めておこう。
■商品詳細
商品名:ハンガーフック
価格:110円
原産国:中国
材質:鉄
商品サイズ:幅15cm
種類:ブラック、シルバー
商品ページ(ブラック):https://jp.daisonet.com/products/4549131948189
フック掛けできない小物を載せられる「棚セット」
中身は、幅の異なる小さな棚2つ。別売の「棚用フック」をボードに掛け、その上に載せるかたちになる。筆記具など、通常のフックに掛けられない小物の壁面収納に便利。
■商品詳細
商品名:棚セット
価格:110円
原産国:中国
材質:松木
商品サイズ:幅16cm×奥行4.5cm、幅11cm×奥行4.5cm
種類:ブラウン、ホワイト
商品ページ(ブラウン):https://jp.daisonet.com/products/4549131954326
■商品詳細
商品名:棚用フック
価格:110円
原産国:中国
材質:鉄
商品サイズ:6.5cm×3cm×3cm
種類:-
商品ページ:https://jp.daisonet.com/products/4549131961089
ボードを自立させられる「スタンドセット」
「デザインボード」は、基本的には壁に立てかけて使うが、「スタンドセット」を使うことで自立させることができる。ただ、垂直とはならず、若干後傾するので、見た感じは壁に立てかけた場合と変わらない。テーブルなど、壁から離れた場所に設置したいときは、必須のアイテムだ。
■商品詳細
商品名:スタンドセット
価格:110円
原産国:中国
材質:松木
商品サイズ:幅6cm×奥行12cm
種類:-
商品ページ:https://jp.daisonet.com/products/4549131948233
壁に直接固定できる「石膏ボード壁面取付けパーツ」
壁に立てかけたり、スタンドセットで自立させるのではなく、石膏ボードの壁に釘とネジで固定するためのパーツもある。
石膏ボードは聞きなれない言葉かもしれないが、実は最近のマンションや戸建て住宅でよくみられる壁。ただし、その上に壁紙を貼っているため、見た目ではわからない。
本商品の使用条件として、壁の「厚みが9.5mm以上」ともあり、自宅の壁が石膏ボードであるとわかっていて、かつそれだけの厚みがあればOKという話になる。
筆者が住むマンションは、おそらく石膏ボードだろうが、賃貸契約上、むやみに穴はあけられない。賃貸に住む人は、この点も留意しておく必要がある。
このパーツの内容物は、6本の細い釘、2本のネジ、それに固定用のプラスチック部材からなる。60cm×30cmサイズのボードだと、これは2セット必要となる。固定の仕方は、釘で部材を壁に固定し、ネジをボードの穴を通して部材の穴にはめるかたちになる。
■商品詳細
商品名:石膏ボード壁面取付けパーツ
価格:110円
原産国:日本
材質:ポリエチレン、ステンレス鋼、スチール
商品サイズ:幅6cm×縦6cm×奥行1.5cm
種類:-
商品ページ:https://jp.daisonet.com/products/4550480124889
撮影・文/鈴木拓也