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台所仕事で、着衣の汚れを防ぐためにつける調理用エプロン。特に、油ハネのある揚げ物料理では必須といってもよい。
機能性・ファッション性を求めれば数千円台のアイテムだが、その点にこだわらず価格重視なら、ダイソーのエプロンが候補に挙がる。今回は、店頭で入手しやすいものをピックアップし、主に実用性の観点からレビューしよう。
水分・油分ともに浸透させない「防水エプロン(無地)」
ポリエステル生地に塩化ビニル樹脂をコーティングしたエプロン。塩化ビニル樹脂は、耐水性に優れるという特性があり、これを生かして防水仕様となっている。
カラーは、ダークベージュ、ダークブラウンの2種類。実用本位とはいえ、どちらも暗い色で、ここは好みが分かれるかもしれない。また首紐の長さが調節できないのは、220円という価格を考慮すれば仕方ないだろう。
さて、エプロンの機能で要となる防汚性について確認してみよう。汚れても、拭き取りで簡単に落とせるかどうかは、洗濯の手間や耐久性の点で大きなポイントとなる。
具体的には、醤油とごま油を数滴垂らして、しばらくそのままにしておき、濡らしたキッチンペーパーで拭き取る方法をとった。
やってみたところ、醤油、ごま油ともに難なくふき取れたが、醤油の方はシミが残り(上写真)、においもかすかに残留した。防水を謳うだけあって、エプロンの裏にはまったく浸透していないが、この1点は気になるところ。
■商品詳細
商品名:防水エプロン(無地)
価格:220円
原産国:中国
材質:ポリエステル、塩化ビニル樹脂
商品サイズ:丈80cm×幅70cm
種類:ダークベージュ、ダークブラウン
商品ページ:https://jp.daisonet.com/products/4549131366914
外観はよくても実用性に難ありな「デニム風エプロン」
「デニム風」とあるが、実際の素材は、ポリエステル70%、コットン(綿)30%で、カラーは青、茶がある。「防水エプロン(無地)」よりも明るめの色調なのが、購買意欲をそそる。
予想はしていたが、汚れには弱い。醤油もごま油も、あっという間に浸透し、薄い生地の裏まで到達した。見てくれは別として、これでは実用性の点では難しいものがある。そば打ちのような「粉もの」作業なら、問題ないだろうが。
■商品詳細
商品名:デニム風エプロン
価格:220円
原産国:中国
材質:ポリエステル、コットン
商品サイズ:丈80cm×幅70cm
種類:青、茶
商品ページ:https://jp.daisonet.com/products/4549131863154
見た目はチープながら素晴らしい防汚性「エプロン(タイポ柄)」
タイポとは、タイポグラフィの略で、装飾性のある文字を意味する。それを柄としたもので、フランス語の文章がいくつも斜めに走っている。公式ネット通販では、「品質が良い」と記載があるが、透けて見える薄いポリエステルの生地から、その品質を感じとるのはちょっと厳しい。
防汚性も推して知るべしと思っていたが、その予想はいい意味で裏切られた。醤油もごま油も、裏にも浸透することなく、完璧に拭き取れ、かつシミとして残らなかったのである。
110円という値段相応のチープさはあるが、見た目は気にならず、純粋に防汚性だけを求めるのであれば、この商品がベストとなるだろう。
■商品詳細
商品名:エプロン(タイポ柄)
価格:110円
原産国:中国
材質:ポリエステル
商品サイズ:丈70cm×幅58cm
種類:-
商品ページ:https://jp.daisonet.com/products/4549131672183
撥水性は抜群なるも油分が弱点の「リサイクル繊維を使用した環境にやさしいエプロン」
ペットボトルなどを再生したポリエステル製のエプロン。色は生成り(薄いベージュ)とグレーがある。包装に入っている段階ではわかりにくいが、100%合繊の割には、テカテカ感はなく肌触りは意外といい。
肝心の防汚性だが、醤油は完全に防いだ一方、ごま油の方は裏まで浸み込んで、シミとして残ってしまった。撥水性はいいが、油分には弱いのである。油料理を全くしないのならいいかもしれないが、天ぷらや唐揚げが好きな向きにはおすすめはできない。
■商品詳細
商品名:リサイクル繊維を使用した環境にやさしいエプロン
価格:330円
原産国:中国
材質:ポリエステル
商品サイズ:丈85cm×幅67cm
種類:生成り、グレー
商品ページ:https://jp.daisonet.com/products/4550480193861
撮影・文/鈴木拓也