同じ穴の狢の対義語
同じ穴の狢の対義語として、次の言葉があげられます。
・犬猿の仲(けんえんのなか)
・月とすっぽん(つきとすっぽん)
・提灯に釣鐘(ちょうちんにつりがね)
犬猿の仲とは、お互いの仲が非常に悪いという意味です。犬と猿は相性が悪いとされているため、それほど仲が悪いということを表しています。相容れない関係性という点で、お互いに似たもの同士という意味の「同じ穴の狢」とは反対の言葉といえるでしょう。
月とすっぽんは、隔たりが大きすぎて、比べものにならないという意味です。また、釣り合いがとれていないという意味もあります。月とすっぽんは同じように丸いものの、比較にならないほどその違いは大きいことをたとえにしています。
提灯に釣鐘とは、物事に釣り合いが取れていないという意味です。提灯と釣鐘は形は似ているが、重さに格段の開きがあることをたとえにしています。
【例文】
・経理部のAさんは同僚のBさんと犬猿の仲で、会話をしている様子をみたことがない
・彼とは出身大学も勤め先も違いすぎて、月とすっぽんもよいところだ
・思い切ってブランドの高価なバッグを買ったものの、合わせる服がなく、どれも提灯に釣鐘だ
参考:デジタル大辞泉
同じ穴の狢の意味を正しく覚えよう
同じ穴の狢とは、一見すると関係ないようにみえるが、実際は同類であるという意味です。基本的にネガティブな意味で使われるため、ただ似ているという意味で使うのは適切ではありません。
類義語には五十歩百歩やどんぐりの背比べがあり、多義語には犬猿の仲や、月とすっぽんなどがあげられます。一緒に覚えておくと、語彙力が高まるでしょう。
構成/須田 望