女性初の裁判官・三淵嘉子さんがモデルとなったドラマが始まり、1カ月が経った。男女不平等があたり前だった時代に、主人公が仲間の女性たちと共に法律を学び成長する姿が描かれており、弁護士界でも話題になっているという。
また、2024年には女性弁護士の割合が初めて20%を超え、現代でも男女共同参画は進んできているようだ。
そこで弁護士ドットコムでは、ドラマにちなんで、現在の法曹界の性別による格差(ジェンダーギャップ)について調査を実施したので、詳細をお伝えしよう。
約6割が法曹界で性別による格差を実感、女性弁護士では約8割
法曹界で性別による格差(ジェンダーギャップ)を感じることはあるかを尋ねたところ、「よくある」が18.8%、「ときどきある」が38.0%と約6割が格差を実感していることがわかった。一方、「あまりない」「全くない」は29.3%と3割未満にとどまっている。
男女別で見ると、「よくある」「ときどきある」と回答した男性が45.4%に対し、女性が78.0%と1.7倍に上っていた。
女性の意見からは「男性高齢弁護士から『女は怒るべきではない』と言われた」「飲み会の際、何気なくお酌担当にされる」など旧態依然とした実情も見えてくる。
一方で、男性からは「社外取締役の需要が増えており、女性だから採用される場面も多い」「(司法試験の合格者比率は7:3なのに)検察官の説明会で50%女性登用を目指すと機会の平等という意識の欠如にドン引きした」など、女性登用推進の動きが過度だと感じている意見も。