捨てすぎ病
咋今のミニマリストブームもあり、ものを持たない身軽なライフスタイルは確実に定着しつつある。しかし一部では、捨てることに固執しすぎ、必要なものまで処分してしまうという通称「捨てすぎ病」が問題になっている。
「原因は様々ですが、必要なものさえ捨ててしまったり、一度捨てたものを買い直したりという非合理的な行動をとっているケースも多く見られるため、精神科医からするとメンタルの病気を疑わざるを得ないですね。その裏に発達障害が隠れていることもありますから」(早稲田メンタルクリニック院長・益田裕介さん)
益田医師は、捨てすぎ病になりやすい一例として、ストレスがたまりやすいタイプを挙げる。
「完璧主義や心配性、ネガティブ思考など、精神が疲弊しやすい人は要注意です。また、ポジティブで楽観的な人でも、流行の影響を受けやすい人はその移り変わりに一喜一憂してしまうため、メンタルが疲れモードになりがちです」
解決策は人それぞれ。自分でコントロールできる段階ならまだしも、もし家族の愛用品まで捨ててしまうようになったら、要注意。専門医のカウンセリングを受けることをおすすめする。
捨てすぎ病、ためこみ症、リセット症候群など、度を越した行動が目立ってきたらメンタルの状態に注意するべきだ。ストレス過多の時代、誰もがかかる可能性はある。
捨てすぎ病のきっかけにはストレスがある。この7項目はいずれもストレスをためやすい人、ストレスに弱い人の特徴。3つ以上当てはまったら危険信号だ。
益田裕介医師は精神科医YouTubeでNo.1の登録者数を誇る『精神科医がこころの病気を解説するCh』を運営。「捨てすぎ病」の症例は同Chでも取り上げられた。
取材・文/安藤政弘