みずほフィナンシャルグループは金融経済教育の一環として、『空想科学読本』を刊行する空想科学研究所とのコラボを実施。2024年4月25日より「空想金融教室プロジェクト」を開始した。
このプロジェクトは、高等学校での必修化など現代において必要不可欠となった「金融経済教育」を、より多くの人にわかりやすく、楽しみながら学んでもらうために立ち上げたプロジェクトだ。
〈みずほ〉が総合金融グループとして培ってきた知見やノウハウと、マンガやアニメ、ゲームなどの空想世界を科学的に検証する空想科学研究所の発想力を組み合わせ、「さるかに合戦における、柿のタネとおにぎりの交換のリスクとリターンは?」「浦島太郎は、竜宮城に行く前に何をしていればお金が増えたのか?」など、子どもから大人まで親しまれているさまざまなお話を「お金」という観点から再構成していく。
その主な授業内容は以下のとおり。
さるかに合戦〜「おにぎり」と「柿のタネ」の物々交換は現実的か
■あらすじ
『さるかに合戦』は、サルに柿の実をぶつけられたカニが命を落とし、子ガニたちの無念を晴らすために、臼や蜂や栗や牛のフンがサルを懲らしめる、というお話。
ここで焦点を当てるのは、物語の冒頭で描かれるカニが持っていた「おにぎり」と、サルが持っていた「柿のタネ」の物々交換。おにぎりは明日には腐ってしまうかもしれないから、今が最も価値が高い。反対に、柿のタネは現時点ではほとんど無価値だけれど、遠い未来に価値が出る。
果たして、この物々交換は〈みずほ〉の目にどのように映るのか?〈みずほ〉が、現実的な「取引」に基づいて分析・解説していく。
■ポイント
・金融的な視点で見ると、単にサルがカニを騙した話ではない?価値の性格が違うから、資産の優劣は問えない。
・柿を育てるのにもコストがかかる。リスクとリターンのバランスを見きわめることが大切。
・リスクを知れば、逆にカニから好条件を提示できたかも。取引をする場合は、自分は何がしたいのかをハッキリさせておく。
・カニが、仲間を集めて「株式会社さるかに」を作ればサクセスストーリーに⁉「合戦」ではなく「協力」の道へ。
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https://www.mizuho-fg.co.jp/csr/education/kyoshitsu/sarukani/index.html
浦島太郎〜銀行におカネを預けていたら莫大な資産が得られた?
■あらすじ
『浦島太郎』は、助けたカメに連れられて竜宮城に行き、3年遊んで帰ってきたら、地上では300年が経っていた…というお話。
もし太郎が銀行口座におカネを預けていたら、3年後に戻ってきたとき、その口座のおカネは300年分の利子がついて、たった3年で300年分の資産増になっているのではないか?
海から戻った太郎としては、まさに濡れ手に粟な儲け話。この特異な設定を上手に活用すれば、太郎は206京2272兆693億5079万7568円を手に入れ、地球最高のおカネ持ちになれる!?
〈みずほ〉が、様々な角度から資産を増やす方法を説明する。
■ポイント
・300年預金しても資産は増えない? 預金や投資は、「時間」と密接な関係がある。
・金・絵画・土地などおカネ以外に換える方法も! ただし、一つの資産に全額投入しない「リスク分散」の考え方が大切。
・太郎がおカネを大幅に増やすなら、海と地上の「二拠点生活」がベスト! 定期的に帰り、時代の変化にもついていければ、300年後の世界にも対応できる。
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https://www.mizuho-fg.co.jp/csr/education/kyoshitsu/urashima/index.html
桃太郎〜「鬼ヶ島のテーマパーク化」で鬼や村人みんなが幸せに
■あらすじ
『桃太郎』は、鬼を退治しに、家来と一緒に鬼ヶ島に向かうお話。しかし、はるばる鬼ヶ島まで行って命がけの戦いをするので、食費、旅費、武器などおカネも相当かかるはず。
この「鬼退治の費用」を工面するには、鬼退治を一つの「事業」として融資してもらおうと考えた筆者。
しかし、事業計画書を見たみずほさんは、「鬼退治プロジェクト」のあらゆる欠陥を指摘。このままでは鬼退治が成り立たない、と思った矢先、〈みずほ〉が提案したのは「鬼ヶ島のテーマパーク化」。
桃太郎たちも、村の人も、鬼たちも、みんなが幸せになる一大プロジェクト。〈みずほ〉とともに夢が広がる事業計画を立てながら、融資について説明していく。
■ポイント
・「鬼退治」を事業として考えると、融資は受けられない!? 銀行から見ると不安要素だらけ。
・戦うのではなく「鬼ヶ島の不動産開発」という選択肢! 不動産開発の審査ポイントをレクチャー。
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https://www.mizuho-fg.co.jp/csr/education/kyoshitsu/momotaro/index.html
関連情報
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構成/清水眞希