政府は校務DXの一環として、教育現場でのFAXの使用を2025年度中に原則廃止する方針を示している。
そこでアドビは、全国の国公立の小学校および中学校に勤務する500名の教諭(小学校教諭250名、中学校教諭250名)を対象にした、FAXの利用状況と校務のデジタル化に関する調査結果を発表した。
教諭の72.8%が月に1回以下~数回の頻度でFAXを使用!FAX利用が原則廃止の認知度は26.8%
実際にFAXを学校でどの程度使用しているかを調べたところ、およそ半数の49.0%が「月に1回以下」と回答。
「月に数回」との回答と合わせると72.8%となり、FAXはすでに限られた機会でのコミュニケーション手段となっていることがわかった。「だいたい毎日」、「およそ週に複数回」と回答したのは13.6%にとどまっている。
FAXを使用している理由としては、「慣習的にこれまで受信側もFAXでの連絡を希望していたから」という回答が58.6%で最も多い結果に。
一方で、FAXを少しでも利用していると回答した教諭の88.9%が、FAXの使用において何かしらの不便・不安を感じており、最も多かった具体的な要因としては56.2%が「ちゃんと送信出来たか確認ができない」と回答。
また、管理職では「個人情報対策や機密情報管理が不安(36.7%)」という声もあがっている。
実際に2025年度までにFAXが廃止される方針について知っていたかを聞いたところ、73.2%が「知らなかった」と回答し、認知率は26.8%という低い結果となった。
また、FAXの廃止についてどう思うかを聞いたところ、「とても良いと思う」が19.8%、「良いと思う」が31.6%と、合わせて過半数となる51.4%が賛成を表明。
役職別で見ると、一般職(50.8%)よりも管理職(60.6%)で「とても良いと思う」「良いと思う」と回答した割合が約10%高く、管理職教諭のほうがFAX廃止に賛成していることがわかった。