小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

世界唯一のロータリーエンジン搭載モデル、マツダ「MX-30 ロータリーEV」の革新性

2024.05.12

 新しいメカニズムのEVが登場した。マツダがロータリーエンジンを使ったプラグインハイブリッド(PHEV)を搭載したコンパクトモデルを発売したのだ。PHEVは、エンジンとモーターを使い、走行する方式が多い。電気を蓄えてモーターを動かし走行し、電気がなくなるとエンジンで走行するハイブリッド方式に、電池に外部から充電できる機能を加えることで、電気で走る距離を長くしているのがプラグインハイブリッドだ。この電池に充電する部分を、マツダはロータリーエンジンを動かして充電させることにした。ロータリーエンジンはあくまで充電用であり、走行用ではないというのがポイントだ。

世界初で、世界唯一のロータリーエンジン搭載車

 マツダのロータリーエンジンは、2012年で搭載を中止した。しかし、社内では少人数でロータリーの開発を続けていた。今回、ロータリーを搭載した「MX-30」は、2020年10月に発売されたコンパクトカーだ。4人乗りだが、後席用のドアは幅が狭く、前席ドアを開けなければ、開かない変則の4ドア+リアゲートのパーソナルカー。2021年1月に100%電気のピュアEVをラインアップに加えている。その後、年次改良を受け、2023年11月にロータリーエンジンを搭載したEVを商品化した。もちろん世界初で、世界唯一のロータリーエンジン搭載車だ。

 搭載するロータリーは1ローターの新開発エンジンで、排気量は830cc、最高出力は72PS、最大トルクは112Nmで、電池に電気を供給する。モーターの性能は170PS、200Nmで、この出力/トルクで「MX-30」を動かす。

 試乗車は走行距離4080km。イグニッションオンで、運転席の目の前の画面が点灯した。充電100%で、航続距離は90kmと表示されている。カタログ値107km(WLTCモード)より若干少なめだ。走行モードは「EV」「ノーマル」「チャージ」の3モード、センターコンソール上のスイッチで切り替えることができる。「EV」モードは文字通り、電気+モーターで走行を続けたいときに使う。「ノーマル」は、ロータリーの発電電力を使いながら走るモード。「チャージ」は電気を必要なだけ確保して、ロータリーでチャージしながら走るモードだ。

 ロータリーを始動させてのチャージモードは、電池の電気残量が42~43%以下にならないと作動しない。充電用のロータリーエンジンを始動させるには、50km以上走行しなければならない。これは1日の走行距離としては長い。長距離ドライブに出かけなければ、電池蓄電量が減らない。

 あとは、高速走行や急加速、登坂時にロータリーが作動して、発電をするぐらいしか、ロータリーエンジンの作動は確かめられない。ロータリー作動も、わずかに唸り音が聞こえるぐらい。その音もアクセル開度、車速と連動するように回転・負荷を変化させているので、ドライバーには運転操作に対してリニアな感覚なのだ。

 EV走行時には、モーター音はもちろん走行音も抑えられ、音の周波数帯をチューニングし、人間がクルマとして最も自然を感じるサウンドチューニングを行っている。走行音、エンジン音のチューニングに関しては、国産EVだけでなく、輸入車EVの中でもトップレベルの音チューニングといえる。

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2024年7月16日(火) 発売

超豪華付録「3WAYハンディ扇風機」付きのDIME最新号では「ヒット商品は『推し』が9割!」を大特集!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。