最近では、有名人の名を偽った投資詐欺が問題になっている。
日本人なら誰しもが知っている著名人が、まるでその投資を勧めているかのような内容のネット広告。実際にこの詐欺の被害に遭っている人もいるが、だからこそ我々は「金融リテラシー」という言葉をより強く意識する必要がある。
筆者がここでひとつ言えるのは、「短時間で必ず稼げる投資はない」ということだ。
そのことを改めて気づかせてくれるアプリが存在する。今回は実際の出資金を必要としない投資学習アプリを紹介しつつ、「現代人の金融リテラシー」について考えていきたい。
本物そっくりの投資学習アプリ
投資とは、デイトレードやFXという例外を除けば「長期的に見るもの」である。
元金と年間に発生した利益を向こう数十年は回収しないつもりで証券会社に預ける。そのくらいの心持ちでようやく将来設計が立てられる、という世界だ。では、実際に月々いくら積み立てて、どの会社の株式を求めればいいのか。そうした具体的なことを学べるアプリがある。
一般社団法人全国銀行協会とグリーンモンスター株式会社が開発した『まねらん』は、新NISA対応の投資学習アプリ。デザイン、インターフェイス、使い勝手もまさに証券会社のアプリそのものだが、『まねらん』はあくまでも学習目的のアプリである。実際のお金を使わないのが特徴だ。
実は筆者も、このアプリを使っている。2か月ほど前だったか、適当にイオンモール(200株)と楽天グループの株(100株)を購入していた。今ではイオンモールの株が6,000円の収益を出しているが、逆に楽天グループの株は8,000円の損失。差し引き-2,000円である。
そう、投資とは分散が基本なのだ。「もしもあの時、イオンモールに全振りしていたら」などと考えてはいけない。
『まねらん』は経済ニュースアプリとしての側面もあり、株価に影響するニュースを即座にチェックすることもできる。大人だけでなく、経済の仕組みを学びたい小中学生にも勧められるアプリだ。