3月にマイナス金利が解除された、4月の金融政策決定会合では金利は維持されたが、今後追加利上げされる可能性が高い。家庭にはどのような影響があるだろうか?
8年ぶりのマイナス金利解除
日銀は、3月19日の政策金融決定会合で、これまで当座預金の金利をマイナスとしていたのを0.1%にし、無担保コール翌日物金利を0~0.1%程度とするとした。
この当座預金金利とは、金融機関が日銀に預けている預金金利のことだ。日本銀行に預けられている民間銀行の当座預金は、法定準備預金額(日銀に預ける義務のある当座預金)を超えて預けている部分を3段階に分けて、その1つの適用金利を▲0.1%にしていたが、これを1つに統一して+0.1%の金利とした。2016年2月からこのマイナス金利は導入されており、約8年超マイナス金利であったのがついに解除されたということだ。
そして、無担保コール翌日物金利とは金融機関同士が1日で資金を無担保で貸し借りするときに適用される金利で、現在はこれが実質日本の短期政策金利として、無担保コール翌日物金利を日銀操作することで金融政策を行っている。実際に、金融政策決定会合前は0%以下であったのが、4月25日現在0.077%まで上がっている。
また、3月19日の金融政策決定会合では、引き続き長期国債の買い入れを行い、その金利を1%超は容認するものの急激に金利上昇しないようにし、さらに、これまで随時行っていたETF、J-REITの買入は終了することとした。