君は真面目か!きっちり設計の五色塚古墳
続いてご紹介したいのは、4世紀後半に築造されたといわれる兵庫県の五色塚古墳。たくさんの交易船が行き交ったであろう明石海峡を望む絶景の地に、かなり外見を気にして造ったんじゃないかと思わせる姿が、今も昔もランドマークとして人々を惹きつけています。
五色塚古墳(兵庫県神戸市)
現地でとにかく圧巻なのは、びっしり並べられた埴輪と葺石。発掘調査結果を元に推測された埴輪の総数はなんと2200本なんだとか!
墳丘の葺石は、淡路島からわざわざ運ばれたと考えられているそうです。ぼくが歩いている場所は、前方部のテラスで普段は立入禁止の場所ですが、年に数回イベント時に公開されているので、そのときの訪問がオススメです。
ではこちらも航空写真で全体像を確認してみましょう。
五色塚古墳(兵庫県神戸市) Google mapより引用
木々が伐採され、築造当時の姿に復元されているとはいえ、最初にみた箸墓古墳より形がきっちり丸と四角に、ストンとまっすぐ降りた前方部で、くびれもあまり強調されていないのがおわかりいただけるだろうか。
そして右側のくびれのところに小さな四角い手があるような……? これは島状遺構といって、被葬者の魂を鎮める祭祀が行われた場所ではないかといわれています。