動画配信サービスの動画をテレビで視聴していない人の63%が「テレビ画面で視聴したいと思ったことがある」と回答
動画配信サービスの動画をテレビで視聴していない人(521名)に、これまでにテレビ画面で視聴したいと思ったことはあるか聞いたところ、「よくある」は23.0%、「ときどきある」は39.5%で、合計した『ある(計)』は62.6%、「全くない」は16.7%、「あまりない」は20.7%で、合計した『ない(計)』は37.4%と、テレビ画面で視聴したいと思ったことがある人が多数を占めた。
動画を視聴する際は、迫力のある大画面で没入したり、家族など親しい人と一緒に楽しんだりしたいと思う人が多いことをうかがえる結果となった。
“パーソナルな嗜好があらわれる動画視聴はスマホ”、“大画面での没入感や共視聴を楽しむ動画視聴はテレビ”など、動画の楽しみ方の使い分けが浸透し始めているのかもしれない。スマホだけではなくテレビでも動画配信サービスの動画を楽しめたら、動画視聴をより満喫できるのではないだろうか。
男女・世代別にみると、『ある(計)』と回答した人の割合は、40代女性(77.4%)が最も高くなった。
「テレビ放送は“何気なく見る”より“見るものを決めて見る”ことが多い」73%
次に、テレビ放送の視聴方法について質問した。全回答者(1,000名)に、テレビ放送は“何気なく見る”より“見るものを決めて見る”ことが多いか聞いたところ、「非常に多い」は20.6%、「どちらかといえば多い」は52.0%で、合計した『多い(計)』は72.6%、「全く多くない」は4.4%、「どちらかといえば多くない」は23.0%で、合計した『多くない(計)』は27.4%となった。目的をもってテレビ放送を視聴することが多いという人が大半のようだ。
男女・世代別にみると、『多い(計)』と回答した人の割合は、40代女性(77.2%)が最も高く、50代男性と50代女性(いずれも73.1%)が続いた。
「自分では気づかないような作品と出会いたい」74%
全回答者(1,000名)に、テレビ視聴や動画配信サービスの利用に関する意識について質問した。
≪自分では気づかないような作品と出会いたい≫では、「非常にそう思う」が20.4%、「どちらかといえばそう思う」が53.6%で、合計した『そう思う(計)』は74.0%となった。新たな作品との出会いを求めている人が多いようだ。男女・世代別にみると、『そう思う(計)』と回答した人の割合は、50代女性(82.6%)が最も高くなった。
「自分では興味がないと思っているものでもレコメンドされたら見てみようと思う」59%
動画配信サービスでは、レコメンド機能(“おすすめ映画”や“おすすめの動画”を表示する機能)によって、新たな作品に出会うことができる。
≪自分では興味がないと思っているものでもレコメンドされたら見てみようと思う≫では、『そう思う(計)』は58.6%となった。男女・世代別にみると、『そう思う(計)』と回答した人の割合は、30代女性(62.7%)が最も高くなった。
≪よく見ている作品とは異なるジャンルの作品もレコメンドしてほしい≫では、『そう思う(計)』は63.7%となった。
テレビ放送の見方別にみると、『そう思う(計)』と回答した人の割合は、見るものを決めて見ることが多い人では70.0%と、何気なく見ることが多い人(47.1%)と比べて22.9ポイント高くなった。動画配信サービスのレコメンドを通して、普段自分で選んで見ている作品とは違う、新しいジャンルの作品を知りたいと思う人が多いのではないだろうか。
「テレビ放送で新たな興味を発見」72%が経験
全回答者(1,000名)に、テレビ視聴や動画配信サービスの利用に関する経験について提示し、それぞれについて経験があるか、ないかを聞いた。≪テレビ放送が新たな興味の発見につながったこと≫では「ある」が72.4%、「ない」が27.6%、≪何気なく見たテレビ放送を定期的に見るようになったこと≫では「ある」が73.7%、「ない」が26.3%、≪再放送されたドラマやアニメを見て、過去の作品をいっき見したこと≫では「ある」が62.3%、「ない」が37.7%となった。
≪動画配信サービスで見たい作品を探すのに苦労すること≫では、「ある」が60.0%、「ない」が40.0%となった。動画配信サービスの利用では、目当ての作品がなかなか見つからないという経験をした人が多いようだ。男女・世代別にみると、「ある」と回答した人の割合は、50代女性(70.1%)が特に高くなった。
「お気に入りのタレントの番組・作品が見たい」75%、40代女性では84%
≪お気に入りのタレントの番組・作品が見たい≫では『そう思う(計)』は74.8%となった。男女・世代別にみると、『そう思う(計)』と回答した人の割合は、40代女性(83.8%)と50代女性(82.6%)では8割を超えた。
テレビ放送の見方別にみると、『そう思う(計)』と回答した人の割合は、見るものを決めて見ることが多い人では82.4%と、何気なく見ることが多い人(54.7%)と比べて27.7ポイント高くなった。
≪複数の動画配信サービスを横断し自分に合った作品を提案してくれると嬉しい≫では、『そう思う(計)』は66.4%となった。多数ある動画配信サービスから、自分の好みに合う動画をピックアップしまとめて表示してくれると、それぞれのサービスを一つ一つチェックする手間が省けてありがたいと思う人が多いのではないだろうか。男女・世代別にみると、『そう思う(計)』と回答した人の割合は、30代女性(72.3%)と40代女性(71.3%)では7割を超えた。
動画視聴あるある 「たまたま見たドラマにドハマリ」「あとで見ようと思っていた作品が配信終了」
全回答者(1,000名)に、テレビ放送や動画配信サービスの動画を視聴していて経験したことがあるものを聞いたところ、「たまたま見たドラマにドハマリする」(30.0%)が最も高くなった。偶然視聴したドラマが自分の好みにピッタリで、夢中になったという経験をした人が多いようだ。
次いで高くなったのは、「あとで見ようと思っていた作品が配信終了になる」(29.9%)、「重大発表が全然重大発表じゃなくがっかりする」(27.0%)、「いっき見中に寝落ちする」(21.0%)、「見たいと思った作品がレンタル作品で見るのをあきらめる」(20.6%)となった。
“重大発表”がどんな衝撃的な内容なのだろうとドキドキしながら視聴し続けて肩透かしを食らった経験や、作品をまとめて見ているうちに眠ってしまった経験、見放題ではなくレンタル作品だったために見たい作品を視聴しなかった経験も上位となった。
また、「見たい作品がどの動画配信サービスで見られるかわからず困る」(18.7%)や「サムネイルで選んで見たけど思っていた作品と違ってがっかりする」(18.6%)といった、困ったりがっかりしたりした経験がある人も少なくないようだ。
注:本調査レポートの百分率表示は、小数第2位で四捨五入の丸め計算を行っている。そのため、内訳の計と合計が一致しない場合や、内訳を合計しても100%とならない場合がある。
<調査概要>
調査タイトル:テレビ放送と動画配信サービスに関する調査2024
調査地域:一都三県(埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県)
調査対象:ネットエイジアリサーチのモニター会員を母集団とする、テレビ放送とインターネット動画の両方1回以上視聴している30歳~59歳の男女1,000名
調査期間:2024年4月12日(金)~4月15日(月)の4日間
調査方法:インターネット調査
有効回答数:1,000サンプル
実施機関:ネットエイジア株式会社 (調査協力 ネットエイジア株式会社)
出典元:スカパー! 調べ
構成/こじへい