【検証4】SNSで話題の室外機に濡れタオルは、「あり」と「なし」でどちらが節電?⇒「濡れタオル:なし」の方が節電に!
近年SNSで話題となっている、エアコンの室外機の上に濡れタオルを設置すると節電になるという噂を検証した。室外機の上の濡れタオル「あり」と「なし」それぞれで、日中11時間(8:00~19:00)つけっぱなしにして消費電力量を計測し、1ヵ月あたりの電気料金の違いを調査した。
《検証結果》「濡れタオル:なし」の方が節電に!(1か月換算で1,020円節約)
室外機の上の濡れタオル「あり」と「なし」で比べたところ、消費電力量は濡れタオル「あり」が3.87kWh、「なし」が2.77kWhとなり、濡れタオル「なし」は消費電力量が約3割少ないという結果になった。1か月換算では、濡れタオル「なし」は「あり」と比べて電気代が約1,020円少なくなる。
このような結果になる理由は、濡れタオルが室外機側面の吸込口や吹出口の一部に垂れ下がり、空気の通り道をふさいでしまったためと考えられる。エアコンは、室外機の吸込口や吹出口の空気の流れを妨げられると運転効率が落ち、その分余計に電力を使ってしまう。室外機の上に置いたタオルが乾いて室外機側面に大きく垂れ下がると、吸込口や吹出口のより多くの範囲をふさいでしまい、さらに効率が低下してしまうので、注意が必要だ。
エアコンは、室外機周辺の空気の温度や、室外機の側面や背面にある熱交換器の温度が下がれば、効率的な運転につながる。そのため、室外機に日陰を作ったり、室外機周辺に打ち水をしたりすると節電効果が期待できる。
検証4のエアコン設定
【検証5】夏の睡眠時のエアコンは、「切タイマー運転」と「つけっぱなし運転」暑さ指数「WBGT」の観点からどちらがおすすめ?⇒朝まで「つけっぱなし運転」の方が快適
夏場の睡眠時にエアコンを使う際のおすすめは「切タイマー運転」(就寝後3時間でエアコンOFF)か、朝まで「つけっぱなし運転」か暑さ指数「WBGT」の観点から調査した。
暑さ指数 「WBGT」 とは?
熱中症のリスクを評価する指標。気温、湿度、日射・輻射、風をもとに算出される(単位は℃)。室内では暑さ指数(WBGT)が25℃以上で熱中症「警戒」とされている。
【検証結果】朝まで「つけっぱなし運転」の方が快適!
睡眠時にエアコンを「つけっぱなし運転」にすることに抵抗を感じて「切タイマー運転」を使う人は多いかもしれない。今回の調査では、つけっぱなし運転の場合、睡眠時の暑さ指数(WBGT)は一般的に危険性が少ないと言われる23℃ほどに抑えられる結果となった。
一方のタイマー運転の場合の暑さ指数(WBGT)は、明け方には熱中症への警戒が必要とされる25℃近くにまで達した。夜間の温度上昇は、夜中の目覚め、睡眠の質の低下にもつながる可能性もあることから注意が必要だ。気温や湿度が高い日は、朝まで「つけっぱなし」運転のほうが快適といえるだろう。