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せっかちな意思決定は失敗のもと?心得ておきたい〝今がチャンス〟の落とし穴

2024.04.26

 

まさに〝時は金なり〟という話題であり、時間と結果の関係性を考えさせられるトピックでもある。

〝夏までに痩せたい〟という願望が増えそうな時節を迎えているが、夏までの残り少ない期間で痩せようと思えば断食などの極端な減量法を選ぶかもしれない。しかし普通に考えて断食には健康上のリスクもある。

そして〝夏までに〟という点で、時間に着目していることになる。しかし目的はあくまでも〝痩せる〟ことであり、具体的には「○キロ減」という結果であるだろう。

「○キロ減」という結果のほうを重視することができれば、断食という極端な方法は選ばないかもしれないし、そもそも〝夏までに〟というタイムリミットを外してしまうかもしれない。そしてそのほうが減量に成功しやすいように思えるがいかがだろうか。

また減量以前に体調不良であれば、無理せずにゆっくり休むことが肝要ではあるが、ここでも時間のほうに着目してしまうと点滴を受けるなどの特別な処置を選ぼうとするかもしれない。たまのことであれば問題はないのかもしれないが、そうした処置に頼るのも長い目で見てあまり良さそうには思えない。

結果ではなく時間のほうを重視するということでは〝今がチャンス〟というフレーズも浮かんでくる。

たとえば飲食の世界ではかつてのタピオカブームやコロナ禍の時期に増えたテイクアウトのからあげ店など、その時々の流行が見られるのだが、そうした〝今がチャンス〟の時流に乗る場合にこそ、目的と得られる結果を見誤ってはならないのだろう。

うまくブームに乗って収益をあげ、しかるべき時に撤退することを見込んだ出店にはそれなりに意味はあると思うが、長く続けることを考えている場合は別の業態を選んだ方がよさそうではある。

そしてもちろん〝今がチャンス〟はマーケティングにも巧妙に活用されていることも念頭に置いておかなければならない。

各種のポイントサービスでは期間限定のポイントアップキャンペーンなどが定期的に行なわれていたりするが、そこに注目するあまりそもそも必要とは思えない過剰な消費を行なう〝落し穴〟に陥らないとも限らない。利益を得るはずのポイントサービスで、お得さを追求するあまり毎月の出費が増えてしまっては本末転倒というか、うまく乗せられてしまっている感は否めない。

その判断で自分は何を目指しているのか、何を得たいのかという〝結果重視〟の視点に折に触れて立ち返ってみたいものだ。

※研究論文
https://www.nature.com/articles/s41467-024-46657-2

※参考記事
https://newsroom.ucla.edu/releases/patient-decisions-made-when-shown-the-benefits-first

文/仲田しんじ

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