電動車両専門6社が出展!東京モーターサイクルショー2024
今年もモーターサイクルショーの季節がやってきた。2023年は125ccと電動バイクが目立っていたが、今年はさらに電動バイクが充実、BMWやKAWASAKIからもニューモデルが登場してきた。とにかく電動モデルを探して出展者に話を聞いた。商業車からスーパースポーツ、アドベンチャーモデルまで、あらゆるジャンルに進出する電動バイクの未来が見えてきた。
YZR500かRZV500Rか、それが問題だ
電動バイクの話題にいく前に、今夏に発売されるYAMAHA「XSR900GP」問題について触れずにはいられない。XSR900は888cc3気筒エンジンを搭載したヒラヒラ系のネイキッドマシンなのだが、オプションの外装キットという形で、80年代の同社のグランプリマシンYZR500レプリカに変身、これがXSR900GPなのだ。これだけでもかなり驚きなのだが、さらにFZR400RとRZV500Rの外装キットも展示された。どちらもストロボカラーで赤と青を基調にしている。ストロボカラーは1972年のデイトナ200に参戦したヤマハのマシンに白いラインを入れたのが発祥とされている。こちらは黄色に黒のラインだった。一方、国内では白に赤のラインが伝統である。1984年にはRZ250RRのYSP限定モデルが赤と青のストロボカラーで販売された。
YZR500にもさまざまなカラーリングが存在して、もちろんストロボカラーもあるのだが、今回はあえてそうでなく、1983年のケニー・ロバーツあるいは1985年からのエディー・ローソンモデルのカラーが採用されている。どちらもフルカル仕様するとスポンサーのMarlboroの文字が入るためハーフカル仕様なのかと勘ぐってしまう。ちなみにアンダーカウルを付けるとフルカウル仕様にもできる。カラーリングから見ればYZR500を選びたいが、全体の完成度から見るとRZV500R仕様も捨てがたい。外装キットだから両方揃えるという選択肢もあるが、よく見るとホイールのカラーが違うのだ。などとあの世代のライダーの妄想を膨らませてくれるのが「XSR900GP」というヘリテイジマシンなのだ。
YZR500外装のYAMAHA「XSR900GP」。欧州ではすでに販売中
初登場したストロボカラーの「XSR900GP」は赤と青の2種類がある
原付2種で乗れるKAWASAKI「Z e-1」は101万2000円
それではいよいよ電動バイクの現状がどうなっているのかを調べてみよう。今すぐ購入可能な電動バイクにKAWASAKI「Z e-1」がある。欧州の免許制度に合わせて最高出力をA1免許で乗れる9kW(12PS)に設定している。日本では原付2種、125ccのAT免許で乗れる。400ccクラスのフレームにバッテリーを2個搭載して、重量は135kg。一充電走行距離は53km、充電時間は3.7時間×2、80%まで充電するのに約1.6時間。最高速度はECOモードで64km、ROADモードで88km、15秒間だけ加速できるeブーストモードを搭載する。
メーカー希望小売価格101万2000円だが、CEV補助金で12万円、東京都民であれば、東京都電動バイク普及促進事業補助金46万円が加算され58万円引きの43万2000円で購入できる。ちなみに充電器は付属しない。かなり軽量化されたマシンだが航続距離が短いのが弱点だ。
よく見ればマフラーがない、シフトペダルがないなどの違いがあるが、パッと見はエンジン付きのバイクと 変わらない外見のKAWASAKI「Z e-1」