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情報漏えい問題で総務省が行政指導、LINEヤフーにいったい何が起きているのか?

2024.04.20

■連載/法林岳之・石川 温・石野純也・房野麻子のスマホ会議

スマートフォン業界の最前線で取材する4人による、業界の裏側までわかる「スマホトーク」。今回は、LINEヤフーの情報漏えいで総務省が行政指導した件について会議します。

LINEヤフーがどうもうまくいかないワケ

房野氏:LINEヤフーが不正アクセスによる情報漏えいを起こし、総務省から行政指導を受けました。かなり厳しい内容でしたね。

房野氏

法林氏:総務省から個人情報流出に関して指導を受けたのは2度目だったかな。それで余計に怒られている。

法林氏

房野氏:すごいお怒りようでした。

石野氏:3年ぶり2回目とか、甲子園の出場回数みたいになっている(笑)

石野氏

石川氏:総務省も指摘していたけれど、韓国NAVERへの依存が相当強いことが問題なんじゃないかと思います。技術的にもそうだし、カルチャー的にも、個人情報云々にあまりシビアじゃないというか、緩い企業体質を引きずっているんじゃないかという話。

石川氏

法林氏:世間ではLINEに技術力があるとか、国内では標準サービスなどと持てはやされているけれど、端末の乗り換えでプラットフォームが変わる時、トークの移行ができず、ユーザーから不満の声が挙がる一方、他社のツールで移行できる状況があった。どうもLINEが自分たちで開発する気がないようで、いろんなところで問題視されるようになり、ようやく最近になって、14日間のトーク内容を引き継げるようにした。だから、技術力があるかといったら、そうでもないのかなと。

 LINEにしても、NAVER側の技術者に頼らざるを得ない状況になっている感がある。今回の情報漏えいも、NAVER Cloud社で起きている。経済安全性のため基本的に、自国サービスは自国サーバーでという考え方は、相当前から言われている話。LINEは一時期、中国にあるサーバーで勝手に内容が見られるようになっていたことが発覚し、大問題になった。あの時、日本にサーバーを持ってくればよかったのに……

房野氏:持ってきていないんですか?

法林氏:おそらくNAVERのデータセンターのひとつが中国にサーバーを置いていて、中国の技術者が勝手にLINEの内容を見ていたのではないかという話だった。「それは問題だ」ということで、統合しましょうという話になり、NAVER側、韓国側でサーバーをまとめた。でも、サイバー攻撃を受けて、情報が漏えいしたという格好。

石野氏:総務省の報告を読んでその通りだなと思ったんですけれど、資本関係はNAVERとヤフーが50対50になっているので、日本が言いづらい部分があったのではないかと。本来、NAVER CloudはLINEの発注先なんですけれど、資本関係で親として支配を受ける立場もあって、発注先なのにも関わらず、強く出られなかったんじゃないか、と言われている。「資本的な支配を相当程度受ける関係の見直し」も含めて経営体制を見直しなさいとありましたが、行政指導であそこまで言及するのは珍しいです。

法林氏:相当まずい話。

石川氏:よっぽどですよね。

法林氏:例えば、どこかの国と日本の資本で作った銀行で考えるとわかりやすい。サイバー攻撃を受けてお金を持っていかれちゃったとする。「そうやってほかの国と一緒に作っている銀行だからダメなんじゃないか」「ちゃんと自分たちで管理しろ」と言っているんだという話に置き換えると、なんとなくわかりやすい。ちゃんと管理できるなら資本が分かれていてもいいけれど、管理ができないんだったら、資本を自分たちで用意して自分たちで責任を持ってやりなさい、という話。そりゃ、怒られますよ。

房野氏:なぜそんなことになってしまうんですかね。

石野氏:まぁ、ちょっと急ぎすぎたというか。NAVERとの関係を重視したというか、50対50というのが、やっぱり難しいのかな。KDDIとローソンも50対50ですが、やっぱり対等でっていうのは難しいのかなとは思いました。

石川氏:結局、ヤフーとLINEってなんだかんだ競ってきた人たちなので、いきなり明日から同じ釜の飯を食えっていうのも難しいところがあるのかなと。そういう意味で時間もかかるし、だからこそLINEヤフーとして一緒にはしたけれど、溝がまだまだあるんだろうなっていう気がする。ソフトバンクが描いていた青写真がなかなか進まないというか、LINE、Yahoo!、PayPayを統合して、IDを1本化してデータの連携をさせようとしているけれど、あまり上手くいっていない状況が続いている。楽天はそこを上手くこなしている。LINEもPayPayもYahoo!もユーザー接点はあるけれど、結局バラバラの状況が続いちゃっている。

iMessageがRCSに対応するとどうなる?

法林氏:LINEはなんというか、LINEのこのサービスがないと困るっていうものは、メッセージ以外に実はあまりないんですよ。LINE Payも正直、機能していないし。その意味では、資本を対等にせず、日本側が吸収しちゃったほうが早かったかなっていう気がする。

石野氏:Yahoo!メッセンジャーですか(笑)

法林氏:えー……+メッセージを使うしかないでしょう。

石川氏:LINEが弱いのは稼ぎ頭がないこと。LINEは無料のサービスで、みんなが無料でバンバン使っているがゆえにやめるにやめられない。一方で、何かで稼げているかというと微妙。LINEが単独で生き残っていくのは難しい。だからこそソフトバンクに助けを求めた。とはいえ圧倒的な顧客接点を持っているのでLINEの存在価値は大きいし、ヤフーもそこを生かしてなんとかしなきゃっていう意識もあっただろうし。

法林氏:僕は仕方がないからLINEのアカウントを作って、LINEでしかやり取りできない人とはやり取りしているけれど、クレジットカードにしてもLINE Payにしても何にしても、結局中途半端すぎて、ほかのサービスに勝てない。クレカができました、○パーセント還元ですといっても、還元キャンペーンが終わっちゃったら使わない。ただの東京オリンピックの記念カードにしかならなかった。まだメルカリの方がいい。いろんなネタをメルカリは作っている。それが実はLINEにはない。だから僕は結構ダメだと思っている。

 ヤフーはヤフーで、インターネットの最初の頃から使っているおじさんユーザーが多いって言われるけれど、ヤフオクやYahoo!ショッピングなんか、広く使われている。それなりのプレゼンスがあるし、特に今はPayPayで上手くやっている。Yahoo!ショッピングでもPayPayで払うので、その分、ペイトクでポイントがたくさん戻ってくる。ソフトバンクならではの連携がちゃんとできている。ところでLINEで何か良いことあったっけって考えると、何もない。

石野氏:新しいサービスがない。

法林氏:今回の行政指導は、本当にそうなるかどうかわからないけれど、もしかしたらLINEが凋落するターニングポイントになるかもしれないって気がする。今の若い人はLINEじゃなくてInstagramのDMでやり取りしている人が多いですからね。

石川氏:これからは「Viber(バイバー)」じゃないですかね。

房野氏:楽天のViberですか。

石野氏:Viberはウクライナで人気です。WhatsAppには乗っかっていないというか、その辺が三木谷さんの面白いところ。

楽天グループ株式会社 代表取締役会長兼社長最高執行役員 三木谷 浩史氏

石川氏:例えばiMessageがRCS(Rich Communication Services:SMSやMMSを拡張する高機能メッセージサービスの規格。+メッセージ、Rakuten LinkがRCSに対応している)に対応してどうなるか。何も変わらないのか、もしかしたらちょっと動きが出るのかは、ちょっと気になる。

石野氏:そうですね。これでiMessageと+メッセージとうまく統合できれば、打倒LINEが実現できるかなと。iMessageはRCSを採用するので、そこに+メッセージが対応すれば……

法林氏:問題はRCSで来たメッセージが、どっちのアプリにどう配信されるか。

石野氏:それがちょっとわからないから怖いですけれど。

石川氏:どうなるかわからないけれど、LINEの今の1強状態が変わる可能性はあるかもしれないなぁ。

石野氏:過去に日経クロステックの記者さんが書いた「打倒LINE」がついに実現するかもしれない。何年越しだよっていう気もしますが(笑)

石川氏:+メッセージじゃない気がするけれど。

石野氏:iMessageに吸収された+メッセージがLINEを打倒するという、日経も書いていなかったシナリオになるかもしれない。

法林氏:この十数年、LINEはお金を稼ぐネタを作れなかった。それが大きいと思います。

石野氏:色々やっていたんですけどね。それこそLINEモバイルもそうですね。

房野氏:LINEモバイルもソフトバンクのLINEMOになってしまいました。

法林氏:蓋を開けてみたら〝第3ソフトバンク〟というか、廉価版にしかなっていない。

石野氏:LINEMO、パッとしないですよね。

石川氏:でも、MMD研究所の調査だと、LINEMOはNPS(ネットプロモータースコア)での評価が高い。LINEMOユーザーからの評価は高いです。でも、メディアからすると目立たないブランドという評価になっている。

石野氏:何もやってないように見える。

法林氏:でも、確実に安くて普通に使えるネットワークという意味では一番堅実。

石川氏:ソフトバンクの今の高いネットワーク品質をあの値段で使えますからね。

石野氏:僕もPixelはLINEMOのSIMで使っています。

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