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認知症を防ぐには何時間、睡眠が必要か?

2024.06.29

「パック入り卵を4日連続で買ってしまった」「身近な人の名前が出てこない」など、最近何かがおかしいと感じることがあったら……それは認知症の警告サイン!?正常な脳と認知症の間にある〝認知症グレーゾーン〟かもしれません。

ちょっとおかしいという異変に気づいたら、認知症へ進む前にUターンできるチャンス!

認知症の分かれ道で、回復する人と進行してしまう人の違いは何なのか。40年以上、認知症の予防と研究に関わってきた認知症専門医の朝田隆さんによる著書『認知症グレーゾーンからUターンした人がやっていること』から一部を抜粋・編集し、健康な脳に戻るためのヒントを紹介します。

認知症対策には「7時間睡眠」が必要?

■じつは「寝る時間帯」が大切だった

「認知症対策には、具体的にどのくらいの睡眠時間を確保すればよいの?」

この疑問に対しては、国内外の研究者がさまざまなデータを出しています。それらを総合的に見ると、認知症対策として理想の睡眠時間の目安は「7時間」。

最近のイギリスの研究でも、約8千人を対象に、50歳のときから25年ほどにわたって追跡調査した結果、平日の睡眠時間が「7時間」の人にくらべ、「6時間以下」の人は、30年後に認知症と診断される可能性が30%程度も高いと報告されています。

一方で、別の研究では、睡眠時間が7時間を超えると、再びU字カーブで認知症リスクが高まることも明らかに。

では、毎日7時間しっかり寝ていれば認知症のリスクは軽減できるのでしょうか?

じつはもう一つ、「寝る時間帯」も脳の認知機能に大きな影響を与えます。睡眠時間の長さとはまた別の要因として、遅い時間に寝る人は、認知症のリスクが高まるのです。

たとえば、国立長寿医療研究センターの研究では、75歳以上の人でみると、23時以降に寝る人は、21~23時の間に寝る人にくらべて、認知症になる確率が約2倍も高かったといいます。これは、人間のもつ体内時計や生体リズムが、夜更かしをすることで乱れてしまうことが原因ではないかと考えられています。

認知症予防や認知症グレーゾーンからUターンするために、早寝早起き生活を心がけることがいかに大切か、よくおわかりになるのではないでしょうか。

■理想の睡眠へ誘う5つの心がけ

そうはいっても、年をとると寝つきが悪くなったり、いったん眠りに就いても3時間くらいで目が覚めてしまったり、ということが増えてきますよね。

まだ40代、50代の若い世代であれば、夜おそくまで仕事に追われていたり、お酒を飲み歩いていたりということも少なくありません。

7時間睡眠と早寝早起きを実行するには、次のことを心がけるといいでしょう。

〇 食事や飲酒は、就寝の3時間前に済ませる

〇 入浴して1~2時間後に布団に入ると、体温が下がり始めて寝つきやすい

〇 自分に合った寝具を探す。とくに、枕の高さは眠りに深く影響する

〇 スマートフォンやパソコンから出るブルーライトは、睡眠を促すメラトニンホルモンの分泌を抑えるので、就寝の1時間前には使用をやめ、寝室に持ち込まない

〇 できるかぎり22時までに布団に入る

以上の5つに加え、日中に軽く仮眠をとるのも、認知症対策に有効です。

昼寝がよいことはご存じの方も多いと思いますが、毎日30分以内の昼寝をしている人は、認知症になるリスクが5分の1に減ることが、私たちの研究で確認できています。ただし、30分以上寝てしまったり、15時以降に仮眠をとったりすると、夜の睡眠に影響して逆効果になるので要注意。

☆ ☆ ☆

いかがだったでしょうか?

「おかしい」と感じてから専門の医療機関を受診するまでに、何と平均4年かかるというデータもあるそうです。その間に、認知症の症状はどんどん進行していってしまいます。

認知機能をセルフチェックし、正しい生活習慣を身につけるためのヒントが詰まった一冊『認知症グレーゾーンからUターンした人がやっていること』。ぜひ書店でチェックしてみてくださいね。

認知症グレーゾーンからUターンした人がやっていること
発行所/株式会社アスコム
Amazonで購入する
楽天ブックスで購入する

著者/朝田 隆(アスコム)
認知症専門医
東京医科歯科大学客員教授、筑波大学名誉教授、医療法人社団創知会 理事長、メモリークリニックお茶の水院長
1955年島根県生まれ。1982年東京医科歯科大学医学部卒業。東京医科歯科大学神経科精神科、山梨医科大学精神神経医学講座、国立精神・神経センター武蔵病院(現・国立精神・神経医療研究センター病院)などを経て、2001年に筑波大学臨床医学系(現・医学医療系臨床医学域)精神医学教授に。2015年より筑波大学名誉教授、メモリークリニックお茶の水院長。2020年より東京医科歯科大学客員教授に就任。
アルツハイマー病を中心に、認知症の基礎と臨床に携わる脳機能画像診断の第一人者。40年以上に渡る経験から、認知症グレーゾーン(MCI・軽度認知障害)の段階で予防、治療を始める必要性を強く訴える。クリニックでは、通常の治療の他に、音楽療養、絵画療法などを用いたデイケアプログラムも実施。認知症グレーゾーンに関する多数の著作を執筆し、テレビや新聞、雑誌などでも認知症への理解や予防への啓発活動を行っている。

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