140年の歴史を誇る醤油は日本の醤油は魅力、発酵技術の素晴らしさ
湯浅醤油の起源は鎌倉時代。中国から金山寺味噌の製法を持ち帰ったのが始まりと言われている。当時水質に優れ、栄えていた湯浅町で盛んに醸造されるようになったという。
そんな、醤油の聖地で湯浅醤油は古式製法にこだわり、日本の味を守り続けてきた。140年以上の歴史を誇る湯浅醤油の強みとは?
「私共の醤油は古来から使用されている吉野杉の木桶を使って500日間熟成させ製造しているのが一番の特長です。この木桶は今では作れる職人がいないため、とても貴重なもの。そんな木桶と優れた国産原料、余計なものを一切加えずに長期熟成することで大豆の旨み、甘みを最大限に引き出すことができる、それが強みです」
こうして完成したおすすめの商品を幾つか紹介していただいた。
■魯山人醤油
魯山人倶楽部からの依頼で誕生した限定の逸品はこの世の最高を目指し、肥料・農薬不使用、自然栽培の穀物を使用したプレミアム醤油。軽やかなのに旨味が濃く、自然な甘さが特長。白ワインやロゼに合う食材との相性が良い醤油だ。
■生一本黒豆醤油
世界最古の料理書をヒントに最高級丹波種黒豆を原料に木樽古式製法で700日以上発酵熟成させた傑作。丸大豆とは違う奥深い味わいが特長で、パンチのある素材をより引き立ててくれる。
伝統を受け継ぎながら、革新を繰り返している湯浅醤油。実は近年、アジア料理の人気の高まりと健康的な食品の需要により、醤油の市場規模が拡大しているとか。これからの時代、湯浅醤油が目指すものとは?
「確かに醤油の市場規模は世界的に見れば拡大傾向なのですが、日本は縮小傾向にあります。だからこそ日本の市場を巻き込みながら『世界一の醤油会社を目指す』という目標に向かって邁進しております。
日本の醤油発祥地にある醤油屋として、大豆、小麦、塩で最高の醤油を醸造し、世界に伝える事こそ我々の使命。2023年からボルドーのワイナリー協力のもと、醤油の醸造も始めています。また、フランスではフランス料理に合う醤油を提供しています。我々の本気の醤油をもっともっと知っていただき、世界で輝く醤油にしたいですね」
取材協力
湯浅醤油有限会社
文/太田ポーシャ