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認知症予防に有効!知的好奇心を刺激するスペシャルな趣味8選

2024.05.14

「パック入り卵を4日連続で買ってしまった」「身近な人の名前が出てこない」など、最近何かがおかしいと感じることがあったら……それは認知症の警告サイン!?正常な脳と認知症の間にある〝認知症グレーゾーン〟かもしれません。

ちょっとおかしいという異変に気づいたら、認知症へ進む前にUターンできるチャンス!

認知症の分かれ道で、回復する人と進行してしまう人の違いは何なのか。40年以上、認知症の予防と研究に関わってきた認知症専門医の朝田隆さんによる著書『認知症グレーゾーンからUターンした人がやっていること』から一部を抜粋・編集し、健康な脳に戻るためのヒントを紹介します。

スペシャルな趣味で知的好奇心を刺激

■退職後に〝俳優〟になったとある校長先生の話

先日、患者さんからおもしろい話を聞きました。

その人がたまたま聞いていたラジオ番組で、高校の校長だった男性が、退職したあとにシニア向けの劇団に所属し、カラオケで流れる映像などに〝俳優〟として出演している、というエピソードが紹介されたというのです。

この話を聞いて私は、「それはすばらしい!」と思いました。

60歳、あるいは65歳で退職したあと、俳優になろうと考えるようなチャレンジ精神に満ちた人は、おそらく認知症にはならないでしょう。

かりに認知症グレーゾーンが始まっていても、俳優として舞台に立ったり、カラオケの映像で自分の姿が流れたりするような人生を送っていれば、脳内ホルモンは爆発的に分泌され、口ぐせの「めんどうくさい」は消えるはず。知的好奇心も大いに刺激され、記憶をつかさどる海馬の萎縮を抑えるうえでも効果的です。

若々しい脳を保つには、没頭できる趣味をもつことが効果的です。

若い頃から好きだった釣りや読書、映画鑑賞などを、定年後にあらためてじっくり堪能することも方法の一つ。

ただし、すでに認知症グレーゾーンが始まっている人がUターンするには、この校長先生のように、もっとスペシャルな趣味に挑戦したほうが効果的です。

「スペシャルな趣味と言われても……」という方は、以下のリストを参考にしてみてください。ピピッとときめいたものがあれば、挑戦してみてもよいですね。

[スペシャルな趣味のリスト8]

劇団に加入して俳優デビューする
パズル作成(解くだけでなくクロスワードや迷路を作る)
乗馬クラブに通う
マスターズ陸上/水泳で世界に挑戦する
日本の伝統芸能「能楽」を習う
新たに畑を借りて野菜の自給自足を目指す
DIYで自宅の本格リフォーム
YouTubeチャンネルの開設

■娘と同じ大学に合格したMさんの例

専業主婦のMさん(54歳・女性)もそんな一人。

Mさんは、娘さんが大学受験に向けて必死で勉強している姿を見て、自分も一緒に努力したいと考え、なんと同じ大学を受験することにしました。

当時52歳だったMさんにとって、参考書を片手に勉強をするのは30年以上ぶりのこと。それでも、あらためて教科書や参考書を読んでみると、学生時代は嫌いだった科目も含め、意外なほどおもしろく、毎日夢中で勉強したそうです。

その結果、見事に親子で現役合格。

地域の新聞にも取り上げられ、Mさんの人生はそこから一変したのです。

こうした方は、生涯、認知症と無縁で暮らしていけると思います。

もちろんMさんのようなケースはまれですが、会社を退職したり、子どもが自立したりしたタイミングで、「新しい学びを始めました」という声を最近よく耳にします。

もっと気軽に、自分の好きな趣味の延長線上で、資格試験にチャレンジしてみるのもいいでしょう。

認知症グレーゾーンが始まっている人は、勉強を始めても「めんどうくさい脳」が邪魔をし、途中で挫折しがちです。そうしたときは、勉強するモチベーションを上げる「プラスの楽しみ」を見つけるようにします。

たとえば、講師で決めるというのもその一つ。教え方の上手な有名講師のいるセミナーへ通うのもよい方法ですし、イケメン講師、美人教師が目当てでもいい。

「勉強するのはめんどうだけど、あの先生に会えるなら行ってみようか」と思えれば、しめたものです。

もっというと、「あの先生に会いたいから、この資格試験を受けてみよう」でも構いません。興味のない分野でも、自分の好きな先生の授業を受けているうちにおもしろさに気づくことは、学生時代でもよくあることです。結果として、いつもと違う脳を使うことになり、脳をバランスよく活性化するうえで効果的です。

ただし、「認知症になりたくないから」という理由で、やりたくもない学びを嫌々続けても成果にはつながりません。

大人の学びは、あなたが「楽しい」と思えるかどうか、それが最も大事です。

☆ ☆ ☆

いかがだったでしょうか?

「おかしい」と感じてから専門の医療機関を受診するまでに、何と平均4年かかるというデータもあるそうです。その間に、認知症の症状はどんどん進行していってしまいます。

認知機能をセルフチェックし、正しい生活習慣を身につけるためのヒントが詰まった一冊『認知症グレーゾーンからUターンした人がやっていること』。ぜひ書店でチェックしてみてくださいね。

認知症グレーゾーンからUターンした人がやっていること
発行所/株式会社アスコム
Amazonで購入する
楽天ブックスで購入する

著者/朝田 隆(アスコム)
認知症専門医
東京医科歯科大学客員教授、筑波大学名誉教授、医療法人社団創知会 理事長、メモリークリニックお茶の水院長
1955年島根県生まれ。1982年東京医科歯科大学医学部卒業。東京医科歯科大学神経科精神科、山梨医科大学精神神経医学講座、国立精神・神経センター武蔵病院(現・国立精神・神経医療研究センター病院)などを経て、2001年に筑波大学臨床医学系(現・医学医療系臨床医学域)精神医学教授に。2015年より筑波大学名誉教授、メモリークリニックお茶の水院長。2020年より東京医科歯科大学客員教授に就任。
アルツハイマー病を中心に、認知症の基礎と臨床に携わる脳機能画像診断の第一人者。40年以上に渡る経験から、認知症グレーゾーン(MCI・軽度認知障害)の段階で予防、治療を始める必要性を強く訴える。クリニックでは、通常の治療の他に、音楽療養、絵画療法などを用いたデイケアプログラムも実施。認知症グレーゾーンに関する多数の著作を執筆し、テレビや新聞、雑誌などでも認知症への理解や予防への啓発活動を行っている。

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