「何となく元気が出ない」「仕事がしんどい」、こんな悩みを抱えていませんか?休み明けは特に感じるモヤモヤかもしれません。
実は、元気がない状態は〝科学の力〟で解消できるのだとか!
誰でもすぐ実践できるのに、まだ多くの人が試していないメソッドとは?明治大学教授の堀田秀吾さんによる著書『誰でもできるのにほとんどの人がやっていない 科学の力で元気になる38のコツ』から一部を抜粋・編集し、科学的根拠に裏付けされた「元気になる方法」を紹介します。
〈香りでストレスを減少させる〉
コーヒー豆の香りをじっ……と嗅ぎ、良い気分になるのを待つ
——— ソウル大学スーらの研究
仕事や家事などを集中して行ったあと、「あ〜一息つきたいなぁ」というとき。
おすすめなのは、コーヒーです。
と言っても、コーヒーブレイクでコーヒーを飲む人は多いと思うので、「今さら言われるまでもない!」と言われてしまうかもしれませんが、少しだけお付き合いください。
なぜコーヒーなのか、コーヒーの何が良いのか、ここが重要なのです。
たとえば、会社のちょっとした休憩時間があったら、最近はコンビニでも挽きたてのおいしいコーヒーが買えるので、とりあえず、コーヒーを買って来てください。
ここでのポイントは、ちゃんと香りがするコーヒーを買うことです。なぜなら、実はコーヒー豆の香りそのものに驚くべき効能があるからです。
コーヒー豆の香りには、睡眠不足や疲労の原因とされている「活性酸素」によって破壊された脳細胞を呼び戻す効果がある、という結果が出ています。
ソウル大学のスーらは、こんな実験を行いました。
(1)正常なネズミ
(2)24時間眠れない状態でいるネズミ
をそれぞれ用意して、コーヒー豆の香りをかがせて脳の状態を調べました。すると、寝不足状態のネズミの中で減少していたストレスから脳を守る分子が、部分的ながら回復したというのです。
つまり、コーヒー豆の香りによってストレス減少効果が認められた、ということです。
疲れたときには「カフェイン」の効果を期待してコーヒーを飲む人は多いでしょう。
そんな習慣がある人は、思い込みの力(プラセボ効果)も手伝って、「香りをかぐとシャッキリする!」という人もいるかもしれません。
しかし、この実験はネズミを使ったもの。動物に「カフェインでスッキリ!」といった思い込み作用が働くことは考えられないので、本当にコーヒー豆の香りそのものに生物の身体に働きかける効果があることが推測されます。
また、オクラホマ州立大学のバロンの研究によると、大型ショッピングモールの中に煎ったコーヒー豆やシナモンロールやクッキーのお店の香りが漂っていると、お札の両替などを頼まれても快く引き受けてくれるなど、人が親切になるという調査結果があります。
コーヒー豆のような良い香りをかぐと、人間はそれだけで気分が良くなってしまい、その感情が「人を助けたい」という形で行動に出るのだそうです。
つまり、コーヒーは飲まなくても十分なリラックス効果が期待できます。
たとえば、コーヒー豆を買っておいて、何粒か取り出し、香りだけ嗅いでみる、というのも一つの方法でしょう。
ゆっくり、じっくり嗅いでみて、一息つく。すると、混乱していた頭がスッキリとしてくることでしょう。
☆ ☆ ☆
いかがだったでしょうか?
『誰でもできるのにほとんどの人がやっていない 科学の力で元気になる38のコツ』で紹介されているのは、世界の科学論文などで紹介されたエビデンスがあるメソッド。科学で証明されたノウハウは、きっとあなたの生活に役立つはずです。
テンションが下がった時に試したい、とっておきの方法が詰まった一冊をぜひ書店でチェックしてみてください。
誰でもできるのにほとんどの人がやっていない
科学の力で元気になる38のコツ
発行所/株式会社アスコム
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著者/堀田秀吾(アスコム)
明治大学法学部教授。言語学博士。熊本県生まれ。シカゴ大学博士課程修了。ヨーク大学修士課程修了。言葉とコミュニケーションをテーマに、言語学、法学、社会心理学、脳科学などのさまざまな学問分野を融合した研究を展開。専門は司法におけるコミュニケーション分析。研究者でありながら、学びとエンターテイメントの融合をライフワークにしており、「明治一受けたい授業」にも選出される。また、芸能事務所スカイアイ・プロデュースで顧問を務めるなど、学問と実業の世界をつなぐための活動も続けている。プライベートでは空手、サーフィン、マラソン、近年はヒップホップやロックダンスにも挑戦中と、エネルギッシュな日々を送っている。座右の銘は、「あとでやろうはバカやろう」。『最先端研究で導きだされた「考えすぎない」人の考え方』(サンクチュアリ出版)、『図解ストレス解消大全科学的に不安・イライラを消すテクニック100個集めました』(SBクリエイティブ)など著書多数。