「何となく元気が出ない」「仕事がしんどい」、こんな悩みを抱えていませんか?休み明けは特に感じるモヤモヤかもしれません。
実は、元気がない状態は〝科学の力〟で解消できるのだとか!
誰でもすぐ実践できるのに、まだ多くの人が試していないメソッドとは?明治大学教授の堀田秀吾さんによる著書『誰でもできるのにほとんどの人がやっていない 科学の力で元気になる38のコツ』から一部を抜粋・編集し、科学的根拠に裏付けされた「元気になる方法」を紹介します。
〈色のマジックで心を操る〉
赤やオレンジのアイテムを身につける、身の回りに置くとやる気がわいてくる
(ただし、赤は攻撃的に見える色なので注意)
——— チチェスター大学グリーンリーズらの研究
勝負服、という言葉がありますが、人は身につけるアイテムによってモチベーションを高めることができます。
特に「色」に関しての研究はさまざま進められており、色彩心理学では赤色やオレンジ色は元気が出る色として知られています。
今日はちょっと気合いを入れたいなぁ、という日には、服や小物に取り入れて、目につくようにしてみるのが良いでしょう。
毎日スーツで出勤している方でも、ネクタイやハンカチ、携帯電話のケースなどに赤やオレンジを取り入れることはできます(私もオレンジのバッグをいくつも持っており、イヤホンもオレンジです)。
無論、持ちものだけではなく、景色などで赤やオレンジ色を見るのもOKです。夕暮れ時のオレンジ色の空を美しいと感じて見惚れてしまうのは、そのような効果が大きいのだと思います。
ただ、一つ気をつけてほしいのは「赤色」を生活に取り入れるときです。
英国チチェスター大学のグリーンリーズらは、サッカーを使って色の研究をしました。
この実験はサッカーのペナルティーキック(PK)を舞台にしたもので、ゴールキーパーは一人。キーパーのユニフォームの色だけを何パターンかに変えて、被験者にどんどん蹴ってもらってゴールの確率を見る、というものでした。
この結果、キーパーが赤いユニフォームを着ているときの成功率が他の色に比べてはっきりと低かった、ということが明らかになっています。
赤は自分が使う分にはモチベーションを高める武器になりますが、同時に「威圧的な色」「攻撃的な色」でもあります。
停止信号や進入禁止の標識や、警告を促す文章でも赤色を見る機会が多いでしょう。
また、スペインの闘牛で使われるマントが赤いのも、観客の興奮をあおるためだと言われているように、攻撃性の強い色なのです。
たとえば、自分の好きな人が赤を中心にしたコーディネートをしていたら、その人は自分を照らす太陽のように見えるし、苦手意識のある人、また初対面の人が真っ赤なドレスやスーツを着ていたら、自分を呑み込まんとするマグマのように見えて萎縮してしまうわけです。
交渉などのシビアなビジネスの場で赤色を身につけている人がいたら、威圧してきている可能性もあるので、相手の術中にはまらないようにしたいですね。
そのように、相手に害意を感じさせないという意味では、真っ赤な赤というよりも、オレンジのような暖色が良さそうです。
たとえば部屋の中でも、キャンドルセラピーがおすすめです。
少し前になりますが、暖炉のある家に住む国民が多いノルウェーで、12時間もの「薪特集番組」があって、20%の視聴率を記録したと「ニューヨーク・タイムズ」紙で報じられたことがあります。この番組は、12時間のうち8時間が、ただ薪が燃えている様子を映すだけだったそうです。
何とも不思議な話ですが、じーっとろうそくを見ていると、精神的な忙しさをリセットする効果に加えて、オレンジ色の火に癒やされる効果も得られます。
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いかがだったでしょうか?
『誰でもできるのにほとんどの人がやっていない 科学の力で元気になる38のコツ』で紹介されているのは、世界の科学論文などで紹介されたエビデンスがあるメソッド。科学で証明されたノウハウは、きっとあなたの生活に役立つはずです。
テンションが下がった時に試したい、とっておきの方法が詰まった一冊をぜひ書店でチェックしてみてください。
誰でもできるのにほとんどの人がやっていない
科学の力で元気になる38のコツ
発行所/株式会社アスコム
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著者/堀田秀吾(アスコム)
明治大学法学部教授。言語学博士。熊本県生まれ。シカゴ大学博士課程修了。ヨーク大学修士課程修了。言葉とコミュニケーションをテーマに、言語学、法学、社会心理学、脳科学などのさまざまな学問分野を融合した研究を展開。専門は司法におけるコミュニケーション分析。研究者でありながら、学びとエンターテイメントの融合をライフワークにしており、「明治一受けたい授業」にも選出される。また、芸能事務所スカイアイ・プロデュースで顧問を務めるなど、学問と実業の世界をつなぐための活動も続けている。プライベートでは空手、サーフィン、マラソン、近年はヒップホップやロックダンスにも挑戦中と、エネルギッシュな日々を送っている。座右の銘は、「あとでやろうはバカやろう」。『最先端研究で導きだされた「考えすぎない」人の考え方』(サンクチュアリ出版)、『図解ストレス解消大全科学的に不安・イライラを消すテクニック100個集めました』(SBクリエイティブ)など著書多数。