「何となく元気が出ない」「仕事がしんどい」、こんな悩みを抱えていませんか?休み明けは特に感じるモヤモヤかもしれません。
実は、元気がない状態は〝科学の力〟で解消できるのだとか!
誰でもすぐ実践できるのに、まだ多くの人が試していないメソッドとは?明治大学教授の堀田秀吾さんによる著書『誰でもできるのにほとんどの人がやっていない 科学の力で元気になる38のコツ』から一部を抜粋・編集し、科学的根拠に裏付けされた「元気になる方法」を紹介します。
〈集中力が切れかけたときには〉
時間を計り、「あと◯分!」とゴールを見ながら仕事をする
——— 理化学研究所水野らの研究
退屈な授業。長い仕事の1日。
最初はまだまだあった気力も、中盤くらいから急に失われ、眠くなります。
でも不思議なことに、それが終了まであと5分、あと10分とわかった瞬間、眠気も疲れも吹き飛び、無性に元気が出てきませんか?
マラソンでも同じです。長くつらーい道のりの途中で、心が折れかけることもしばしば。でも、ゴールが見えた瞬間、急に元気が出てきます。
そして最後の力を振り絞ってラストスパート!
「どこにそんな力が残ってたんだろう?」という力が生まれたりします。
そんな謎を解明してくれたのが、理化学研究所の水野研究員らのグループです。
被験者たちに、45分間数字を使った記憶力を確かめる作業をさせ、その間脳の活動を観察しました。作業を開始してしばらくすると、やる気をコントロールすると言われる脳の側坐核の活動が鈍くなってきました。
ところが、「残り時間」を被験者たちに伝えたところ、報酬感が得られると反応する脳の部位が活発になって、疲れを感じると活動が大きくなる部位が低下しました。
つまり、報酬感が得られて意欲が増し、疲れも感じなくなったというわけです。
作業のゴールが見えるとドーパミンが出てくるという研究もあるので、その話ともつながってきますね。
私も大学で授業をするときに、「あと10分だよ!」などといつも声をかけるようにしています。すると、学生たちの顔に活気がよみがえります。寝たり、机につっぷしたりする子もいなくなるのです。
私がやっている空手でも、1分間あるいは2分間のスパーリングの最後に、「ラスト10秒!」というかけ声が入ります。それを聞くと、最後のスパートをかける気力が一気にみなぎってくるのです。
普段の生活でも、だらだらやるのではなく、それぞれの作業の目標終了時間を決めて、できれば計りながらやるようにしてみてください。
たとえば、勉強だったら55分集中、5分休憩の60分サイクルはどうでしょうか。
その際、10分前あるいは5分前になったらタイマーが鳴るようにして、「残り時間」を意識することで終盤にさらにギアを上げます。
私自身、もともと勉強は大の苦手だったのですが、この方法を使うことで30年間以上の勉強漬けの日々をくぐり抜けてきました。
効果あり! と、主観的にも自信をもっておすすめできる方法です。
☆ ☆ ☆
いかがだったでしょうか?
『誰でもできるのにほとんどの人がやっていない 科学の力で元気になる38のコツ』で紹介されているのは、世界の科学論文などで紹介されたエビデンスがあるメソッド。科学で証明されたノウハウは、きっとあなたの生活に役立つはずです。
テンションが下がった時に試したい、とっておきの方法が詰まった一冊をぜひ書店でチェックしてみてください。
誰でもできるのにほとんどの人がやっていない
科学の力で元気になる38のコツ
発行所/株式会社アスコム
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著者/堀田秀吾(アスコム)
明治大学法学部教授。言語学博士。熊本県生まれ。シカゴ大学博士課程修了。ヨーク大学修士課程修了。言葉とコミュニケーションをテーマに、言語学、法学、社会心理学、脳科学などのさまざまな学問分野を融合した研究を展開。専門は司法におけるコミュニケーション分析。研究者でありながら、学びとエンターテイメントの融合をライフワークにしており、「明治一受けたい授業」にも選出される。また、芸能事務所スカイアイ・プロデュースで顧問を務めるなど、学問と実業の世界をつなぐための活動も続けている。プライベートでは空手、サーフィン、マラソン、近年はヒップホップやロックダンスにも挑戦中と、エネルギッシュな日々を送っている。座右の銘は、「あとでやろうはバカやろう」。『最先端研究で導きだされた「考えすぎない」人の考え方』(サンクチュアリ出版)、『図解ストレス解消大全科学的に不安・イライラを消すテクニック100個集めました』(SBクリエイティブ)など著書多数。