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目標は「他人に聞いてもらう」と達成しやすくなる?

2024.04.27

「何となく元気が出ない」「仕事がしんどい」、こんな悩みを抱えていませんか?休み明けは特に感じるモヤモヤかもしれません。

実は、元気がない状態は〝科学の力〟で解消できるのだとか!

誰でもすぐ実践できるのに、まだ多くの人が試していないメソッドとは?明治大学教授の堀田秀吾さんによる著書『誰でもできるのにほとんどの人がやっていない 科学の力で元気になる38のコツ』から一部を抜粋・編集し、科学的根拠に裏付けされた「元気になる方法」を紹介します。

〈やる気が続く目標設定のコツ〉
「やらせ成功体験」でモチベーションを高め、「パブリック・コミットメント」で賛同してくれる仲間を増やす
——— マートン、レヴィンらの研究

良かれと思っていることが全部空回り。大失敗というほどではないけれど、どうも仕事でうまくいかない。

そんなふうに、「近頃どうも良いことがない」「最近ピリッとしない」などと悩みを抱えていると、その違和感が積もり積もって自分の力を奪っていくものです。

がんばっているはずなのに、いったい、何が間違っているのかわからない……。

そんなときにおすすめしたい方法が、「やらせの成功体験」をつくることです。

どういうことかというと、どんなに簡単なことでもいいので、自分が絶対に実現できることを目標として設定し、それをちゃんと実現=目標達成するのです。

成功体験は脳の快楽物質であるドーパミンの分泌を促し、元気を出すには一番の方法です。

成功体験は、志望校に合格したとか、入りたい企業の内定をもらえたとか、昇進したとか、そういう大きなことだけでなくていいのです。

それほど大きな目標ではなくても、人は自分で設定した目標をクリアできると満足できます。

むしろ、あまりに高い目標を設定してしまうと、目標と現実とのギャップで落ち込んでしまう原因にもなります。そこで、ひとまず苦労せずに達成できる目標を設定して、小さな成功体験を積み重ねるところから始めるのです。

「一日一善」「上司から企画書の一発OKをもらう」「つくったご飯をおいしいと言ってもらう」「明日は二度寝しない」……などなど、本当にささやかな目標でOKです。

こうしたことを積み上げていくことで、元気が出てきて、だんだんと目標を大きくしていきます。

では、「起業して◯◯の事業をしたい」「××のプロジェクトを成功させたい」「子どもを△△大学に入れたい」などといった大きな目標をかなえるにはどうしたらいいのでしょうか?

ここで効果的なのは、

(1)職場の人やパートナー、友人など、身近な人に目標を話してみる
(2)紙に書いて壁に貼る

ことです。

アメリカの社会学者・マートンが提唱した「予言の自己成就」という現象があります。マートンは「予言の自己成就」を「最初の誤った状況の規定が新しい行動を呼び起こし、その行動が当初の誤った考えを真実なものとすること」と定義しています。

かみくだくと、「仮に間違った予言でも、人々がそれを信じることでその予言が実現してしまう」という意味です。一見ネガティブな意味なのですが、この効果はプラスに転じさせることもできます。

つまり、はっきりと目標として掲げることで、ぼんやりと「そうなったらいいけどな」と考えているときよりも努力に身が入ったり、その手伝いをできる人が目標を知って「手伝ってあげよう」と思ったりすることで、本当に達成できることがある、ということです。

関連して、ドイツのレヴィンの研究などで有名な、「パブリック・コミットメント」という効果があります。すごく単純に言うと、人は、他人の前で表明した自分の言動に矛盾しないように行動しようとするということです。

エモリー大学のフランシスとマイアロンの、米国人約3000人を対象に行った研究結果によると、結婚式の参列者が多いカップルほど、その後の離婚率が低いそうです。

これは、「多くの人の前で言った手前、引っ込みがつかない」という面もあるとは思うのですが、それだけではなく、参列者が多いということは「苦しいときにそれだけ助けてくれる仲間がいる」ということでもあるのです。

ですから、どんどん自分の目標を人に伝えて、仲間を増やしていきましょう。

私自身も、研究者をしながら企業の人や学生たちと一緒にビジネス・プロジェクトをしたり、タレントの育成に関わっていたり、弁護士さんたちと裁判の証拠の分析をしたりするのですが、それもこれも、助けてくれる仲間たちがいてくれたおかげです。

目標は一つだけである必要はありませんから、すぐに達成できる喜びを感じるための短期目標と、ビッグな長期目標を複数設定して(ハーバード大学のスキナーの研究)、紙に書いて貼って、友人に進捗を話す(ドミニカン大学カリフォルニア校のマシューズらの研究)のが良さそうです。

☆ ☆ ☆

いかがだったでしょうか?

『誰でもできるのにほとんどの人がやっていない 科学の力で元気になる38のコツ』で紹介されているのは、世界の科学論文などで紹介されたエビデンスがあるメソッド。科学で証明されたノウハウは、きっとあなたの生活に役立つはずです。

テンションが下がった時に試したい、とっておきの方法が詰まった一冊をぜひ書店でチェックしてみてください。

誰でもできるのにほとんどの人がやっていない
科学の力で元気になる38のコツ
発行所/株式会社アスコム
Amazonで購入する
楽天ブックスで購入する

著者/堀田秀吾(アスコム)
明治大学法学部教授。言語学博士。熊本県生まれ。シカゴ大学博士課程修了。ヨーク大学修士課程修了。言葉とコミュニケーションをテーマに、言語学、法学、社会心理学、脳科学などのさまざまな学問分野を融合した研究を展開。専門は司法におけるコミュニケーション分析。研究者でありながら、学びとエンターテイメントの融合をライフワークにしており、「明治一受けたい授業」にも選出される。また、芸能事務所スカイアイ・プロデュースで顧問を務めるなど、学問と実業の世界をつなぐための活動も続けている。プライベートでは空手、サーフィン、マラソン、近年はヒップホップやロックダンスにも挑戦中と、エネルギッシュな日々を送っている。座右の銘は、「あとでやろうはバカやろう」。『最先端研究で導きだされた「考えすぎない」人の考え方』(サンクチュアリ出版)、『図解ストレス解消大全科学的に不安・イライラを消すテクニック100個集めました』(SBクリエイティブ)など著書多数。

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