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認知症のグレーゾーンから「進行する人」と「進行しない人」の決定的な違い

2024.04.28

「パック入り卵を4日連続で買ってしまった」「身近な人の名前が出てこない」など、最近何かがおかしいと感じることがあったら……それは認知症の警告サイン!?正常な脳と認知症の間にある〝認知症グレーゾーン〟かもしれません。

ちょっとおかしいという異変に気づいたら、認知症へ進む前にUターンできるチャンス!

認知症の分かれ道で、回復する人と進行してしまう人の違いは何なのか。40年以上、認知症の予防と研究に関わってきた認知症専門医の朝田隆さんによる著書『認知症グレーゾーンからUターンした人がやっていること』から一部を抜粋・編集し、健康な脳に戻るためのヒントを紹介します。

認知症に「徹底抗戦」し、Uターンに成功した例

■認知症グレーゾーン診断後の「もう一つの分かれ道」

認知症や、認知症グレーゾーンと診断された直後は、誰でもショックを受けます。

それでも、ある程度の時間が経つと、その後の対応を考えるようになります。

人によってさまざまですが、主に次の3つのタイプに分けられます。

(1)「早期発見、早期絶望」型

早く発見できたのに、最初から絶望して気力を失い、何の対策も講じないタイプ。

(2) 「完全否認」型

自分が認知症グレーゾーンであることを認めず、何も対策をしないタイプ。

(3) 「徹底抗戦」型

認知症グレーゾーンと診断されて一度は落ち込んでも、「回復できるチャンスはあるんだ」「グレーゾーンで見つかってむしろ幸運だ」と思い直し、Uターンするために積極的に取り組むタイプ。主治医などのアドバイスに熱心に耳を傾け、認知症に関する本を読んだり、インターネットで情報を集めたりして症状と向き合います。

■「徹底抗戦」する姿勢こそ、Uターンの決め手

この3つのタイプのうち、認知症に最も進みにくいのは、おわかりのように「徹底抗戦」型です。

『週刊朝日』の副編集長をしていた山本朋史さん(71歳・男性)もその一人。

山本さんは60歳を過ぎたあたりから、仕事でミスを繰り返すようになったといいます。そして、ダブルブッキングなど、それまではあり得なかった失敗をしたことをきっかけに、2013年に当院を受診しました。その結果、MRIと脳血流の検査により、認知症グレーゾーンと判明したのです。

山本さんはその後、「絶対にUターンしてやる」との思いから、認知力アップのために、運動療法や食事療法、芸術療法、オンラインゲームによる脳トレなど、第3章以降で紹介するようなトレーニングの指導を受けられるデイケアへ通い始めました。

65歳で退職し、フリーランスとなったあとは、テレビをボーッと観て過ごすような生活は避け、「この時間にはこれを行う」といった規則的な習慣を心がけました。そして、人と交流する機会を意識的に増やしたといいます。

その結果、認知機能が健康な状態に回復していることが当院の検査で確認されました。

■数年の歳月をかけてUターンに成功したのです

そして、認知症グレーゾーンと診断されてから10年が過ぎた71歳の現在でも、精力的に仕事を続けておられます。

☆ ☆ ☆

いかがだったでしょうか?

「おかしい」と感じてから専門の医療機関を受診するまでに、何と平均4年かかるというデータもあるそうです。その間に、認知症の症状はどんどん進行していってしまいます。

認知機能をセルフチェックし、正しい生活習慣を身につけるためのヒントが詰まった一冊『認知症グレーゾーンからUターンした人がやっていること』。ぜひ書店でチェックしてみてくださいね。

認知症グレーゾーンからUターンした人がやっていること
発行所/株式会社アスコム
Amazonで購入する
楽天ブックスで購入する

著者/朝田 隆(アスコム)
認知症専門医
東京医科歯科大学客員教授、筑波大学名誉教授、医療法人社団創知会 理事長、メモリークリニックお茶の水院長
1955年島根県生まれ。1982年東京医科歯科大学医学部卒業。東京医科歯科大学神経科精神科、山梨医科大学精神神経医学講座、国立精神・神経センター武蔵病院(現・国立精神・神経医療研究センター病院)などを経て、2001年に筑波大学臨床医学系(現・医学医療系臨床医学域)精神医学教授に。2015年より筑波大学名誉教授、メモリークリニックお茶の水院長。2020年より東京医科歯科大学客員教授に就任。
アルツハイマー病を中心に、認知症の基礎と臨床に携わる脳機能画像診断の第一人者。40年以上に渡る経験から、認知症グレーゾーン(MCI・軽度認知障害)の段階で予防、治療を始める必要性を強く訴える。クリニックでは、通常の治療の他に、音楽療養、絵画療法などを用いたデイケアプログラムも実施。認知症グレーゾーンに関する多数の著作を執筆し、テレビや新聞、雑誌などでも認知症への理解や予防への啓発活動を行っている。

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