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「外国語を学んだ人」と「そうでない人」を比較してわかった脳の違い

2024.05.31

「何となく元気が出ない」「仕事がしんどい」、こんな悩みを抱えていませんか?休み明けは特に感じるモヤモヤかもしれません。

実は、元気がない状態は〝科学の力〟で解消できるのだとか!

誰でもすぐ実践できるのに、まだ多くの人が試していないメソッドとは?明治大学教授の堀田秀吾さんによる著書『誰でもできるのにほとんどの人がやっていない 科学の力で元気になる38のコツ』から一部を抜粋・編集し、科学的根拠に裏付けされた「元気になる方法」を紹介します。

〈言語を学ぶことのメリット〉
外国語を学ぶと脳が発達し、マルチタスクが得意になる
——— ルンド大学マルテンソンらの研究

みなさんは、「もしも外国語が話せたら……」と、憧れたことはないでしょうか。

元気と外国語の勉強に何の関係があるのかと思われるかもしれませんが、実は、さまざまなことがわかってきたのです。

最近の研究では、外国語を話すことで脳の老化を遅らせられるという報告があります。

スウェーデンにあるルンド大学のマルテンソンらの研究ですが、13ヶ月間、朝から晩まで言語以外の勉強をさせたグループと、アラビア語やロシア語などの外国語を勉強させたグループでは、言語を勉強したグループにのみ、海馬と大脳皮質の発達が見られた、つまり脳が成長したという報告があります。

また、エジンバラ大学のバクらの研究チームは、外国語を学んだ人と、そうでない人で、学力や記憶力、認知症の発症率などに差があるかを長期にわたって調べました。

この実験では、被験者たちに一般的な知能テスト、記憶力、情報処理の速さ、語彙力、読解力などさまざまなテストを行わせるのですが、これを「被験者たちが11歳のとき(1947年の記録)」、そして時間が経った2008年〜2010年の間でテストを受けさせて比較などをしました。

その結果、複数の言語を操る人ほど明らかに高いパフォーマンスを示したのです。

さらに、2言語よりも3言語操れる人のほうが結果が良かったと言います。

この研究チームは、性差、社会経済的地位、移住などさまざまな他の要因も検討しましたが、「言語が要因としか考えられない」と結論づけています。

こうした研究結果はまだまだあります。

バイリンガルはマルチタスクに優れ、多面的に物事を考えることにも長けているという報告もありますし、バイリンガルはそれぞれの言語を話すときに違う脳の回路を使うため、仮に脳の障害などで一つの言語の回路を失っても、言葉を失わないということも示唆されています。

こうした結果からわかるのは、外国語を学ぶというのはちょうど筋トレのように、脳の運動としてかなり良いものだということです。

もちろん、これに関しては短時間で、というわけにもいきませんが、旅行先などで違う言語が理解できる・話せるようになったという達成感はドーパミンを放出させ、何にも代えがたい喜びを与えてくれることでしょう。

ちなみに、私がおすすめする学習法は「シャドーイング」です。

これは、音声を聞き、そのあとを追いかけるように、ただひたすらマネていく学習法です。

移動中にスマホのアプリなどで英語の音声を流しっぱなしにしながら、ずっとシャドーイングをしていきます。手軽ですし、本さえもいりません。

実際声に出していただくのがベストですが、声を出さない「エアー・シャドーイング」(造語です)でも効果的だと言われています。

旅行をしたときなど、日本語が話せるガイドさんを通して情報を知るのももちろん良いのですが、やはり、実際の言葉でコミュニケーションがとれると、幸福感もひとしおです。

実益になる部分も多いですから、ぜひおすすめしたい習慣です。

☆ ☆ ☆

いかがだったでしょうか?

『誰でもできるのにほとんどの人がやっていない 科学の力で元気になる38のコツ』で紹介されているのは、世界の科学論文などで紹介されたエビデンスがあるメソッド。科学で証明されたノウハウは、きっとあなたの生活に役立つはずです。

テンションが下がった時に試したい、とっておきの方法が詰まった一冊をぜひ書店でチェックしてみてください。

誰でもできるのにほとんどの人がやっていない
科学の力で元気になる38のコツ
発行所/株式会社アスコム
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著者/堀田秀吾(アスコム)
明治大学法学部教授。言語学博士。熊本県生まれ。シカゴ大学博士課程修了。ヨーク大学修士課程修了。言葉とコミュニケーションをテーマに、言語学、法学、社会心理学、脳科学などのさまざまな学問分野を融合した研究を展開。専門は司法におけるコミュニケーション分析。研究者でありながら、学びとエンターテイメントの融合をライフワークにしており、「明治一受けたい授業」にも選出される。また、芸能事務所スカイアイ・プロデュースで顧問を務めるなど、学問と実業の世界をつなぐための活動も続けている。プライベートでは空手、サーフィン、マラソン、近年はヒップホップやロックダンスにも挑戦中と、エネルギッシュな日々を送っている。座右の銘は、「あとでやろうはバカやろう」。『最先端研究で導きだされた「考えすぎない」人の考え方』(サンクチュアリ出版)、『図解ストレス解消大全科学的に不安・イライラを消すテクニック100個集めました』(SBクリエイティブ)など著書多数。

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