コウチワタルのMONO ZAKKA 探訪
今回は24年4月に発売されたばかりの携帯スピーカー『opt90 カセットテープ型スピーカー』を紹介する。
こちらのスピーカー、筆者自身は存在を知り思わず購入してしまったのだが、きっと30代以上の人であれば同じように欲しいと思う人が出てくる製品ではないかと思う。この製品の特長、お薦めする理由も交えて紹介していこう。
『opt90 カセットテープ型スピーカー』とは
◆昔懐かしいカセットテープ型をした携帯スピーカー
『opt90 カセットテープ型スピーカー』はご覧の通りかつて音楽や音声を録音・再生するために使われたメディアであるカセットテープをモデルにした携帯スピーカーである。
ご覧の通りその再現率は非常に高く、一目見ただけでは本物のカセットテープと見間違うほどである。
じっくり見てみると本体表面からはテープが確認されない点や、本体上部に重ね取りをロックするための爪が無い点など本物との違いに気づくのだが、筆者のようにそこまで細かい所まで気にする人はまず稀だろう。
気になる機能面だが、本製品はBluetooth接続とマイクロSDカードに対応したスピーカーとなっている。iPhoneなどと接続して使用できるのはもちろんのこと、マイクロSDカードを使用すればこの製品だけで音楽を再生することが出来てしまう。“カセットテープがデッキを使用することなく自らのみで音楽を流す”という、カセットテープをよく知っている世代からすると脳内がちょっと混乱しそうな製品なのである。マイクロSDカードは本体側面から差し込むようになっており、差し込むとほとんど出っ張りがなく自然に溶け込むデザインとなっている。
マイクロSDカードのスロットと同じ側面にはUSB Type-Cのコネクタが設けられているのが見えるが、2時間の充電で約6時間の連続再生ができるとのことで、フル充電すればその日1日の使用でまず困ることはないだろう。
この製品の操作自体は非常にシンプルな仕組みになっており、反対側の側面に集約されている3つのボタンのみで操作を行う。
3つあるうちの真ん中のボタンが「電源・再生・一時停止・モード切替」に対応し、その上下にあるボタンが各々「音量アップ&曲送り」「音量ダウン・曲戻し」に対応している。画面等が一切にないため、マイクロSDカードに収録した曲を再生する際も予め曲順を覚えておかないと目的の曲を探し当てるのに苦労する点や、同じ曲内での早送り・早戻しができない(つまり各曲は曲の出だしからしか再生できない)点などのデメリットはあるものの、カセットテープのデザイン性を重視した結果と考えれば多少の不便さは目をつむれるだろう。
◆専用ケースはスタンドも兼任し充電ケーブルも携帯する優れもの
カセットテープと言えばケースの存在が欠かせないが、この製品はその点も抜かりが無い。ご覧の通り専用ケース裏面には収録している曲名する記載するカードが見えるなど、本物に違わない再現度である。
また、本体を収納する底部には充電用のUSB Type-Cケーブルが収納されている点も良く出来ている。
さらに、このケースは音楽を再生する際はスタンドとしても機能する仕組みとなっており、“ケースも含めてカセットテープである”という考えを体現した製品となっている点がその世代からすると何ともエモいのである。