履きこんでくたびれたChacoサンダルユーザーが待ち望んでいたリペア季節がやってきた。
サンダルの修理といえば履きこんだ後の秋や冬をイメージするが、Chacoサンダルでは毎年春に総代理店であるA&Fがくたびれた定番モデル(Classic & Cloudシリーズ)を集め、本社工場に送付。職人の手で補修する「Rechaco」と呼ばれる修理プログラムを用意している。
修理金額は、アウトソール張り替え7480円、ウェビング交換6380円で両方同時交換なら1万2100円(いずれも1足分)。ほかにバックル交換(2750円)、サイドロゴリペア(1100円)なんてこともできる。
現在は搭載されていないビブラム社製ソールとウェビングを選べる
アウトソールの張り替えだけなら町中のリペアショップでできそうだし、ソール+ウェビングの修理料金を考えると新しく買うほうがいいと考える人もいるだろう。なのになぜ「Rechaco」?
リペアは旧モデルの素材を賢く利用
家電でもなんでも、メーカーに修理を依頼すると「部品がないから」とやんわり買い換えを進められることがあるが、Chacoサンダルを代表するClassic シリーズは90年代の登場以降、基本設計は同じ。どの年代のClassicシリーズでも、柄やソールパターンは違えど工場にある部材を使って修理できるようになっている。
これはClassicをベースに柔らかな履き心地としたCloudシリーズも同じ。
Classic & Cloudシリーズの基本構造は変わっておらず、どの年代でも部材を共有できる
見方を変えれば余ってしまった旧モデルの部材が活躍するわけで、「Rechaco」では惜しくも廃盤となったアウトソールや古い柄のウェビングを使い、新品同様の懐かしいサンダルに変えられるのだ。
どちらもミッドソール近くまでアウトソールがすり減っているが、フットベッドは欠けもなくしっかりしている
一方、Chacoサンダルのフットベッドやミッドソールの寿命は驚くほど長い。
Chacoサンダル本社によると、使用頻度や環境によって異なるので何年が目安とは言い切れないが「ミッドソールをウレタンにしているので、EVAのようなへたりや加水分解などがありません。屈曲部が割れて寿命となることが多い」そう。
アウトソールやウェビングを修理すれば、毎日のように履いているプロのアウトドアガイドでも5年以上、一般ユーザーなら20年ほど履いている人も珍しくないそうで、アウトソールがすり減ったからといって捨てるのはあまりにもったいない。