ヴィーガン食品は2つの方向性に
(1) よりヘルシーに
ヴィーガン食品が増加する中で、差別化のためプラントベースミートと野菜を半々に混ぜて作ったチキンナゲットなど、よりヘルシーさを感じられる商品が目立った。
例えば、「CAULIPOWER(カリパワー)」が販売するヴィーガン・ピザは、小麦粉の代わりに粉末状にしたカリフラワーを使ってピザ生地をつくることで「グルテンフリー」の要素も訴求している。
出典:https://eatcaulipower.com/en/
「Too Good To Be」は、スーパーフードの“藻”を練り混んだ皮に、プラントベースの豚肉、キャベツ、そして“藻”を混ぜて作った具を包んだプラントベース餃子を提供。
さらに冷凍食品でよく使用される「保存料」は不使用にすることで、ヘルシーさを訴求していた。
出典:https://toogoodtobefoods.com/
(2) よりリアルに!
ヴィーガン食品=フェイクフードと呼ばれていた時期もあったが、最近のヴィーガン食品は見た目や味が進化し、リアルさが増している。
イスラエルの企業「Yo Egg」が販売しているプラントベース・エッグ。
大豆とひよこ豆でできた卵の黄身をフォークでつぶすと、黄身がトローリと出てくるリアルさ。味も従来のプラントベース・エッグと比較して、美味しさが増している。
「UMYUM」が販売しているプラントベース・チーズ。
カシューナッツでできたカマンベールチーズの見た目は本物のチーズ。
リアルなヴィーガン食品は、NYのレストランでも楽しめた。
「Anixi」で提供されている、タピオカでできたサーモンや、マッシュルームでできたケバブ。
ちなみにサーモンは見た目&食感の完成度は高かったが、味はまだまだであった(味をつけるために大量の塩をふっているためかなり塩辛い)
「Soda Club」で提供されているアランチーニ(ライスコロッケ)にかかっているチーズはかなり完成度が高かった。ココナッツで作られているとのこと。
今回まわったNYのヴィーガンレストランは、内装もお洒落なレストランバーで、「ヴィーガン料理を食べる」という目的ではなく、「素敵な雰囲気のお店でお酒と料理を楽しむ」という目的で来ているお客さんが多そうなのもユニークなポイントだった。
日本ではまだまだヴィーガン食品の普及率は低いが、ヘルシーさ×驚きを掛け合わせた商品が増えていけば、市民権を得られる日もくるかもしれない。
文/