USJを華やかに演出しているのは、ショーに出演するキャストやパレードのダンサーだけではない。広大な敷地のパーク内では、約1万2000人ものクルーが、訪れたゲストを笑顔にするべく働いている。
約1万2000人のうちわずか1%!接客のプロ「パーク・コンシェルジュ」
社内オーディションで選ばれた案内人の精鋭部隊
パークを訪れた際にアトラクションやレストランなど様々な施設に行けば、そのエリアの制服(ワードローブ)を着たクルーに必ず会える。一方で赤い制服を着た「パーク・コンシェルジュ」は、ひとりでも多くのゲストに声をかけ、道案内をしたり、お奨めのアトラクションを提案したりする。そのためにパーク内を巡回しているので、出会えない時もある。
「案内する」と言っても、USJは巨大なテーマパークである。どこに何があり、今どんなイベントが開かれていて、どの店にどんなメニューがあるかなど、頭に入れておくべき情報は膨大にある。要望に合わせて瞬時に引き出し、わかりやすく伝えるのが仕事だ。
いわば〝接客のプロ〟だが、実は専業ではない。コンシェルジュには、約1万2000人いるクルーを対象に年1回実施される社内公募に応募し、筆記や面接の試験に合格した人だけがなれる。パーク内の巡回は当番制で、常時数名である。つまり、日頃は本来の業務をしながら、月に数回、赤い制服に身を包み、コンシェルジュの仕事をする。
コンシェルジュ歴2年の矢野伸太朗さんがこう語る。
「普段は『ザ・フライング・ダイナソー』を運営しています。先輩がコンシェルジュになってカッコイイと思って、自分も、と。ゲストとより深く触れ合えるのが楽しいです」
内勤の事務職で、ゲストと触れ合う仕事がしたいという理由で応募する人もいるという。
コンシェルジュは、ほかのクルーとは異なる特別なトレーニングも受ける。相手のエネルギーを感じ取り、それより少し大きなエネルギーを渡す練習。これにより、オンセットでも様々なゲストのエネルギーに寄り添い、元気に送り出すことができるようになるという。ポイントは限界を設けず自分の殻を打ち破ること。
「クルーからエネルギーをもらって、上乗せしてお返しするというイメージですね」(コンシェルジュ歴4年の青野瀬里奈さん)
「家族連れ」や「カップル」など様々な写真をランダムに提示し、対象者に合わせた声かけをするトレーニングもする。
日々の業務はもちろん、コンシェルジュとしても準備万端だ。
隣の人へ「もっと、もっと、もーっと!」と体で表現しながら、エネルギーを受け渡すイメージトレーニング。
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