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低年齢化が進む子どものデジタル機器利用、思考力育成を重視する保護者が増加

2024.03.29

知育アプリ「Think!Think!」を提供するワンダーファイでは、子どものデジタル機器利用に対する保護者の考え方や実態を調査するため、同アプリユーザーの保護者を対象にアンケート調査を実施。結果をグラフにまとめて発表した。

デジタルの低年齢化と教育的な観点の広がり

「シンクシンク」を利用する子どもが初めてデジタル機器に触れた学年は、「年少(3〜4才)」が24.5%、「年少未満」が18.9%となり、年少までにデジタル機器に触れはじめる子どもが多いことがわかった。

■約25%の家庭が「デジタル機器に積極的に触れさせたい」

初めてデジタル端末に触れるきっかけは、「出先で待ち時間があったから」(20.1%)、「保護者が使っていたから」(34.6%)という回答が半数を占めていた。

一方で、これらに次いで「幼少期からデジタルに親しむため」(16.1%)、「教育のため」(8.4%)と回答した保護者は合わせて約25%という結果となった。

暇つぶしや子守りのためではなく、むしろ教育的な観点からデジタルを取り入れたいという意向が表れている、と言えるだろう。

学習指導要領が改訂されるなか「思考力」育成を重視

調査によると、「思考力」や「算数力」、数理的思考力とかかわりの深い「図形理解力」を育むために「シンクシンク」を利用する保護者は、最も多く55.4%を占めた。

2017年の学習指導要領の改訂では、「知識及び技能」に加えて「思考力」が重要視されるようになった。このような変化に伴い、子どもの「思考力」を育成するニーズが高まっている。

調査概要
実施日程/2023年12月12日〜2024年1月19日
対象者/「シンクシンク」ユーザーの保護者(国内) 
回答方法/アンケート回答フォームへの入力(オンライン)
回答者数/1143名

関連情報
https://think.wonderfy.inc/

構成/清水眞希

プログラミング脳が育つ!スタンフォードでAIを学ぶ医師が作った暗算ドリルが人気

「VUCA」というビジネス用語がある。変動性、不確実性、複雑性、曖昧性を指す英単語の頭文字をとった造語で、AIなどの社会実装によってビジネス環境が大きく変化していることを示す。この予測困難な社会の到来を見据えて2020年3月、文部科学省は学習指導要領「生きる力」を公示。これを機に、中学受験算数の難化が囁かれるようになった。

 中学受験は、受験者数が増加傾向にあるなど、競争激化の渦中にあるもののひとつだ。そして高まる受験熱は、新たなトレンドを生んだ。2ケタ同士のかけ算で使える、暗算ドリルが続々登場しているのだ。そんな数ある暗算ドリルのなかで大きな話題を呼んでいるのが、小学生向けの暗算ドリル『小学生が99×99までスイスイ暗算できる最強ドリル』だ。

『小学生が99×99までスイスイ暗算できる最強ドリル』
岩波邦明・著 

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『小学生が99×99までスイスイ暗算できる最強ドリル』では、この本で初出となる「あゆみ算」を扱っている。「あゆみ算」とは、最先端のAIを学ぶ現役スタンフォード生でもある岩波邦明医師が独自に考案した画期的な暗算法のこと。東京大学医学部在学中に開発・出版し、累計発行部数66万部のベストセラーを誇る『岩波メソッド ゴースト暗算』から、およそ12年の歳月を経て開発した最新メソッドだ。

 最新メソッド「あゆみ算」では、脳のワーキングメモリに着目している。計算する際に頭の中で扱う数字の数を減らすことで、2ケタ×2ケタの暗算を簡便化。筆算よりも速くかつ正確に2ケタ同士のかけ算が暗算できるだけでなく、「最短の工程で暗算できるから、誰でも簡単にマスターできる」「問題を解くたびに情報処理能力(プログラミング脳)がグングン育つ」など、さまざまなメリットがあるという。

 どうして岩波医師は新たな暗算メソッドを開発したのか? そのきっかけは、スタンフォード大の大学院コースで最先端のAIを学ぶ中で「AI開発に数学が不可欠」という確信を得たことにあると話す。

スタンフォード大学で医療用AIの開発に挑む

岩波邦明さん/医師・現役スタンフォード生。1987年生まれ。東京大学医学部卒。在学中に暗算法「岩波メソッド ゴースト暗算」を開発。著書は66万部を超えるベストセラーに。

――岩波先生は現在、スタンフォード大学でAIの勉強をしています。医師でありながらAIを学ぶ理由をお聞かせください。

 2022年11月、オープンAI社が生成AIのChatGPTを公開し、世界中に衝撃を与えました。私も衝撃を受けたひとりで、大きな衝撃を受けたと同時に、生成AIの世界に興味が湧いたのです。
 翌年2月頃からプログラム言語やAIの勉強を始め、現在はスタンフォード生として大学院コースを受講しています。

――最新のAIについて勉強するなかで、気づきがあったそうですね。

 はい。生成AIは100%数学でできていると言っても過言ではない。そんな確信を得ました。高校数学の分野でいうと、微分や確率、ベクトルですね。数学が生成AI開発の根幹部を支えているのです。
「数学を勉強しても将来、何の役にも立たない」という言葉をよく聞きますが、数学は世界の最前線を切り開くために必須な知識だと改めて気づきました。

――「生成AIが数学でできている」とはどういうことでしょうか?

 例えば、ChatGPTはどうやって回答を導き出すのでしょうか。
「今日の天気は?」という質問に、天気に対応する言葉群から答えを選んでいると考える人は多いと思いますが、実際は違います。

 確かに昔はそのようなプログラムだったこともあります。しかし現在の生成AIは、数式によって確率的に最も正しい〝らしい〞ものを選んでいるのです。

 開発のステージでは、この回答の精度を向上させるために、微分を用いて数十億、多いときには数千億ものパラメーターを調整しているのです。この調整によって、いわゆるAIの賢さが決まります。

――数式で導き出すということは生成AIに学習させる段階で、数字で学習させるのでしょうか?

 そのとおりです。生成AIのひとつであるChatGPTは〝言語〞ではなく言語を〝数字〞に置き換えてデータを蓄積します。そのおかげで生成AIは、それぞれの言語モデルを習得させる必要がなくなります。ChatGPTが英語だけでなく日本語やほかの言語でも高い性
能を発揮できるのは、それが理由のひとつだと考えられます。

――先生はAIを勉強した先に、どのようなビジョンを思い描いているのでしょうか?

 医療用の生成AIを開発したいと思っています。例えば、医療画像を生成するAIです。X線写真を学習させた画像生成AIがあれば診療、研究、教育など多分野で活用できるようになるでしょう。自閉症の人たちをサポートする対話型AIの開発も考えています。ジョブインタビュー(就職面接)の練習やアドバイスをしてくれるAIがあれば、自閉症の方々の生活を大きく助けることができるでしょうし、そういった医師という仕事に直結する生成AIの開発ができればと、精進しています。

『小学生が99×99までスイスイ暗算できる最強ドリル』では、2ケタ同士のかけ算全8100パターンに対応する新しい暗算法「あゆみ算」ほか、6つの暗算法「ラッキーあゆみ算」を収録している。

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