日本生命は、子育ての壁や不安のない社会を作ることを目指す「NISSAYペンギンプロジェクト」の一環として、子どもを保育所に預けている保護者、および保育所関係者向けに『子どもの保育 大規模実態調査』を実施。
結果をグラフにまとめて発表した。本稿では同社リリースをベースに、その概要をお伝えする。
既存保育サービスの満足度と必要性
Q.保育所で現在実施している既存保育サービスについて、どの程度満足されていますか。(保護者)
Q.あなたは現在実施していない以下の既存保育サービスについて、どの程度必要だと思いますか。(保護者)
Q.あなたは現在実施していない以下の既存保育サービスについて、どの程度必要だと思いますか。(保育所)
■9割以上の保護者が、ほぼ全ての既存保育サービス・イベントに満足
現在実施されているほぼ全ての既存保育サービス・イベントにおいて、保護者の9割以上が満足と回答する結果となった。中でも最も満足度が高くなったサービス・イベントは「手作り給食/おやつ」(96.9%)で、「食育(料理)」(96.7%)、「給食/おやつのアレルギー対応」(96.4%)が続いている。
■子どもの健康、体力作りに関わることに必要性を感じる保護者多数
保育所で現在実施されていない既存保育サービス・イベントについて、「体育・スポーツ」(88.4%)が必要と感じている保護者が最も多く、「給食/おやつのアレルギー対応」(86.4%)、「食育(料理)」(83.7%)が続く結果となっている。
■「文字や算数の学習」「英語学習」など、学習の必要性について保護者と保育所の間に大きなひらき
保育所側の調査では「オートロック等の、施錠対策」(88.9%)を必要とする回答が最も多く、「園庭」(84.8%)が続く結果となりった。
また、保護者と保育所間で特に必要意向のひらきが大きかったのは「文字や算数の学習」 と「英語学習」だ。いずれも保護者側が保育所側より40ポイント以上高くなっている。
この乖離について、保育所側は園児にとって安心安全な環境づくりを最優先とする一方で、保護者は保育そのものに加えて、付加価値として保育所側に教育サービスへのニーズを抱いていることが考えられる。
Q.保育所で現在“実施されている”サービス(写真・緊急連絡網・連絡帳・園だより等)について、どの程度満足されていますか(保護者)
Q.保育所で現在“実施されていない”サービス(写真・緊急連絡網・連絡帳・園だより等)について、どの程度必要だと感じていますか(保護者)
■保護者-保育所のコミュニケーションはオンライン化が望まれる
保護者側への調査では、紙媒体での提供もオンラインでの提供も一定程度高い満足度が見られるものの、特に連絡帳については紙媒体での満足度(78.4%)よりもオンラインの満足度(92.2%)が高い結果となった。
また、今現在導入されていない方法(紙orオンライン)のうち、写真・緊急連絡網・連絡帳・園だよりのすべてでオンライン提供の必要性が紙媒体よりも20ポイント以上高い結果が得られた。
同様の質問を保育所側にも行ったところ、保育所側へのアンケートの写真・緊急連絡網・連絡帳・登園欠席連絡・園だよりの提供方法について「紙媒体」での提供の改善余地が、「オンライン」と比較して10ポイントから20ポイント高くなっている。
これらの結果から、保護者-保育所間のコミュニケーション方法は、オンラインの方が望まれていると推察できる。