【AJの読み】“同じ釜のめし”が食べられる幸せ
「白米どうぞ」は粉状の調理料で、スティックタイプ(7本入)袋タイプ(30合分)があり、スティックは1本、袋は小さじ2杯で1合分。
白米を研ぎいつもの水加減にして、炊飯前に本製品を入れて2~3回軽くかき混ぜて、通常の「炊飯モードで」炊飯するだけでOK。ただし、炊飯の時間と温度の条件で酵素の働きが変わってしまうため、「早炊きモード」や鍋での炊飯、おかゆ、炊き込みごはんは避けた方が良い。
炊き上がりの色、香り、そして味わいは白ごはんそのもので、普通の白ごはんと比べても全く遜色がない。
冷凍でのストックも可能で、「白米どうぞ」は冷凍してレンジ解凍しても、ごはんの品質が落ちにくい効果があるため、冷凍ごはんも炊きたてに近い食感で味わえる。
筆者も糖尿境界型で、自身の分だけ玄米を炊いて冷凍ストックしているが、「白米どうぞ」なら炊き分ける必要なく家族全員で“同じ釜のめし”が食べられるし、なにより白いごはんを味わえる幸せは、糖質ケアをしている人なら共感してもらえると思う。
サプリやドリンク、糖質カット炊飯器など、昨今は糖質オフ製品が多く出ている。しかし、筆者自身も経験しているが、サプリなど継続する製品は、飲み忘れてしまう、途中で飽きがくるなど長続きしないことが多い。
「白米どうぞ」の画期的な点は、白米のおいしさ、慣れ親しんだ味わいをそのままに糖質の吸収を穏やかにするので、普段の食行動を変えずに継続できるということ。白いごはんなら毎日食べられるという、一見簡単そうで技術的には非常に難しかったことを実現した「米革命」として注目されそうだ。
医師や栄養士からは「病院食や栄養ケア惣菜、コンビニおにぎりなどの中食にぜひ欲しい」という要望もあったそうで、現在は家庭向け製品として発売しているが、今後はこの技術を活用して様々な形で展開拡大していきたいと同社は話す。
現在のところは白米対象の製品だけだが、ごはんが可能ならパンや麺類も!と期待が膨らむ。技術的には応用が可能とのことで、今後の展開を期待したい。
取材・文/阿部純子