ペットボトル白湯に続け!?新発想&変わり種ドリンクレビュー
アサヒ飲料『白湯』ヒットの影響を受けてか、2023年の秋頃から白湯の取り扱いをスタートするメーカーが増えはじめた。さらに白湯だけでなく、新発想ともいえる変わり種・キワモノ系オリジナルドリンクが続々登場している。駅や空港で変えると話題になった『飲む出汁』などは、その代表的なものだろう。
ここからは、自販機、スーパー、ドラッグストアなどで筆者が見かけた新発想ドリンクを紹介していく。
『さつまいもミルク(185g)』
ちょっと変わったドリンクを多く扱うダイドードリンコの自販機で発見したのは、『さつまいもミルク(185g)』だ。
確かにさつまいもは健康食材として知られているし、さつまいもを使ったスイーツや高級焼き芋などがトレンドになっているが、飲み物は初めて見た。
パッケージに記載されているキャッチフレーズによると、まるでスイーツのような味わいらしい。
缶を開ける前にはよく振ることをおすすめする。
見た目と香りは午後の紅茶系のロイヤルミルクティーに似ているなと思ったが、味もロイヤルミルクティー風味だった。スイートポテトにミルクをドバドバ足してミキサーで攪拌してドリンクにした感じを想像してみてほしい。
かなり甘いが、いやな甘さではない。むしろ甘いホットミルクティーやカフェラテが好きな人ならハマる美味しさだ。
ちなみにこちらは雪の降る地方へ行った際、自販機のホットコーナーで売られていた。メーカーのウェブサイトによると地域限定品ではないようなので、ぜひ探してみてほしい。
『グルコサミン炭酸水(200ml)』
続いて紹介するのは、ドラッグストアで見かけた伊藤園の『グルコサミン炭酸水(200ml)』だ。
グルコサミンといえばサプリメントのイメージが強く、炭酸飲料として売られているものはこれまた初めて見る。
2023年9月に発売されたという本品は、機能性関与成分としてN-アセチルグルコサミンを含む機能性栄養食品だ。肌が乾燥しがちな人の肌のうるおいに役立つことや、移動時のひざ関節の違和感を軽減することなどが期待できるという。
缶を開けるとほのかに爽やかな桃の香りと、ベルガモットの柑橘系の香りがした。
個人の意見だが、味という味はなく、美味しくも不味くもない…
味付きのいろはすの味をさらに薄めてほんの少しだけ香り付けした感じだった。
味気ないのは、無糖飲料という性質上仕方ないだろう。健康に良いと思えば飲み続けられるかもしれない。糖質はプラスされるが、ジュースやカルピスなどで割ると飲みやすそうだと思った。
『クラフトボス 1日分のビタミンテイー(600ml)』
続いてのドリンクは、サントリーより2023年3月にリリースされた『クラフトボス 1日分のビタミンテイー(600ml)』。
クラフトボスは、珍しいフレーバーの紅茶や珈琲、オレなどが多数ある人気シリーズだ。自販機、スーパー、ドラッグストアなど幅広いショップで取り扱いされている。
本品は味だけでなく栄養バランスに配慮した成分を売りにしており、手軽にビタミン補給ができるのが特徴だ。
ブレンドされているのは、オレンジ、りんご、もも、キウイフルーツ、いちごの5種のフルーツ。これ1本で1日分以上のビタミンC、ビタミンB6、ナイアシン(※)を摂取することができるという。
※「栄養素等表示基準値」を目安に配合
ビタミンが摂れるフルーツジュースや野菜ジュースはよくあるが、フルーツティーで1日分のビタミンが摂れる商品はあまり見たことがない。
フタを開けるとピーチの甘い香りがする。味もピーチ感が強いが、ブレンドされたハーブティーのような奥行きもあった。
とはいえ、濃厚ではなく爽やかな風味なので、600mlの大容量でも飲みやすいだろう。
『生茶 カフェインゼロ(430ml)』
最後に紹介するのは、キリンの『生茶 カフェインゼロ(430ml)』だ。
上品なパッケージに入っているのは、キリン独自の「カフェインクリア製法」で作られた “人にも環境にもやさしい” カフェインゼロ(※)の緑茶だ。
※0.001g(100ml当たり)未満をカフェインゼロ(0g)と表記
ここ最近は健康志向からカフェインゼロ(デカフェ・カフェインレス・ノンカフェイン)の飲料を好む人が増えたが、カフェインゼロの「珈琲」ではなく「緑茶」のペットボトル飲料は初めて見た。
底に緑茶成分が沈殿しているのでよく振ってから飲もう。
開けると茶葉の優しい香りが漂う。味は通常の生茶よりまろやかで、よく言えばさっぱり、悪く言えば薄めに感じた。
緑茶飲料の濃厚すぎる風味が苦手な人にはむしろ丁度良いくらいかもしれない。カフェインゼロだが味気ないこともなく、上品なお茶の美味しさが感じられる。個人的にはとても好みだった。
カフェインゼロなので寝る前でも飲みやすい。カフェインを控えている人にもおすすめできるところが良い。
ペットボトル飲料・缶飲料はもっと自由な時代に
自販機やスーパーなどで見かけた新発想&変わり種ドリンクを紹介した。
お茶や珈琲、炭酸ジュースなどのスタンダードなドリンクは今も変わらぬ人気だが、一見異色ともいえる商品が突然ヒットすることもある。
自由な発想でニッチなニーズに対応するペットボトル飲料・缶飲料は、今後ますます増えていくかもしれない。
※商品の情報は全て2024年3月の執筆時のもの
※商品の取り扱い状況は店舗や時期によって異なる
文/黒岩ヨシコ
編集/inox.