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新ブランド「nubia」を投入したZTEは日本市場で巻き返しを図れるか?

2024.03.27

 2023年3月14日、ZTEジャパンは都内で発表会を開催し、3月下旬から「nubia」ブランドの新製品2機種を国内市場向けに投入することを発表した。同社はこれまで国内の各携帯電話会社向けのモデルを中心に展開してきたが、ここ数年、販売が拡大しつつある国内のオープン市場へ本格的に挑むことになる。ZTEジャパンは国内市場で巻き返しを図ることができるだろうか。

国内外で巻き返しを図るZTE

 中国の通信機器メーカーとして、世界各国に事業を展開するZTE。日本国内では2008年にZTEジャパンが設立され、携帯電話やスマートフォン、モバイルWi-Fiルーター、フォトスタンド端末など、数多くの製品を国内の各携帯電話会社に供給してきた。一時は同じ中国のファーウェイと並び、国内市場でも広く支持を集め、着実に存在感を示してきた。

 しかし、2016年に米商務省から禁輸措置製品の輸出に伴う制裁を受け、輸出規制の措置が執られた。この措置は国内市場でのビジネスにも影響し、一時は各携帯電話会社との取引が縮小するなど、ラインアップもかなり制限されてしまった。2018年には輸出規制解除のための罰金の支払いに加え、ZTEが経営陣を刷新したことに伴い、制裁措置は解除され、同社は再びグローバル市場でのビジネスを展開しはじめている。

 今回、国内向けに発表された製品は、これまでZTEジャパンが国内向けモデルに採用してきた「Blade」や「AXON」といったブランドではなく、「nubia」(ヌビア)という新ブランドが採用されている。国内ではまだあまりなじみのないブランドだが、すでにアジアや欧州などを中心に製品ラインアップを展開しており、若い世代を中心に、支持を拡げつつある。ZTEジャパンとしては、国内の各携帯電話事業者とのビジネスを継続させながら、「nubia」ブランドによって、イメージを一新することで、国内のオープン市場(SIMフリー市場)で新たなユーザー層を開拓し、巻き返しを図りたい構えだ。

国内オープン市場に投入される「nubia」ブランドの新製品2機種

 今回、ZTEジャパンから発表されたのは、「nubia Flip 5G」と「nubia Ivy」という2機種のスマートフォンになる。それぞれの機種について、内容をチェックしてみよう。

「nubia Flip 5G」

 「nubia Flip 5G」は、縦方向に開閉できる5G対応のフォルダブルスマートフォン。折りたたんだ状態では幅76mm×長さ88mm×厚さ15.5mmというコンパクトなボディながら、端末を開くと、6.9インチの大画面ディスプレイで利用できるフォルダブルデザインを採用する。端末を開いた状態での厚さは7.3mmとスリムに仕上げられている。端末はデュアルレール構造のヒンジを採用し、スムーズに開閉できる。

「nubia Flip 5G」はコンパクトなボディながら、端末を開くと、6.9インチの大画面で操作できるフォルダブルスマートフォン。ボディカラーはブラックのみ

 端末を閉じた状態の外側には、1.43インチの丸型のサブディスプレイを備え、サブディスプレイに通知を表示したり、カメラを起動して、サブディスプレイをファインダーとして使いながら撮影することも可能。耐環境性能はIPX2防水(防滴)、IP4X防塵に対応する。防水は屋外で少し雨に降られる程度なら問題ないが、豪雨の中での利用や水没は避ける必要がある。

 本体の右側面には音量キーと電源キーを備え、電源キーには指紋センサーが内蔵され、指紋認証でロック解除ができるほか、カメラによる顔認証も利用可能。日本のユーザーには欠かせないおサイフケータイにも対応し、モバイルSuicaなどの各サービスを利用できる。バッテリーは4310mAhを搭載し、QC4.0/USB PC3.0準拠の最大33Wの急速充電に対応。ただし、充電器は同梱されていないため、別途、購入する必要がある。

多彩な機能やスペックに加え、日本のユーザーには欠かせないおサイフケータイにも対応

 カメラは背面のサブディスプレイの隣に5000万画素イメージセンサーを採用したメインカメラを搭載し、200万画素の深度センサーを組み合わせることで、ボケ味の利いたポートレートなども撮影できる。メインディスプレイには上部のパンチホール内に1600万画素イメージセンサーを利用したインカメラを備える。インカメラは自分撮りに便利だが、「nubia Flip 5G」の場合、端末を90度付近まで開いた状態で机などに置き、サブディスプレイにファインダーを表示しながら、より性能の高いメインカメラで自撮りができる。静止画だけでなく、動画などを自撮りする時にも有用だ。

 チップセットは米Qualcomm製Snapdragon 7 Gen 1を採用し、8GB RAMと256GB ROMを搭載する。SIMカードはnanoSIMカードとeSIMが利用可能で、国内4社の5G/4G/3Gネットワークで利用できる。ただし、NTTドコモが一部の5Gで利用する「n79」バンドには対応しない。プラットフォームはAndroid 13がプリインストールされる。

 価格はフォルダブルスマートフォンとしては手頃な「7万9800円」に設定されている。フォルダブルスマートフォンで先行する「Galaxy Z Flip」シリーズが15万円以上ということを考えると、半額近い出費でフォルダブルスマートフォンにデビューすることができる。「nubia Flip」はAmazon.co.jpやヨドバシカメラ、Joshin、ビックカメラ、エディオンなどのECサイトのほか、IIJmioなどのMVNO各社でも3月下旬から順次、販売が開始される。ちなみに、ワイモバイルからはほぼ同型のモデルが「Libero Flip 5G」として、2月29日から販売されている。

フォルダブルスマートフォンの市場は、この4年間で8倍以上に成長。2020年には10モデル未満だったが、現在は40モデル以上が販売されている。ただし、価格は11万円以上と、高価なモデルが多い

国内で販売されるフォルダブルスマートフォンとしては、最安値の価格帯を実現。ECサイトや家電量販店、MVNO各社などで3月下旬から販売開始

「nubia Ivy」

「nubia Ivy」はシンプルなストレート形のボディを採用した5G対応のスマートフォン。幅76mm×高さ166mm×厚さ8.6mmのスタンダードなボディサイズで、前面には6.6インチのフルHD+対応液晶ディスプレイを搭載する。

シンプルなデザインでまとめられた「nubia Ivy」。6.6インチの大画面カラー液晶を搭載。本体の背面は指紋の付きにくい仕上げを採用

 本体右側面には音量キーと電源キーを備え、電源キーには指紋センサーが内蔵され、指紋認証でロック解除ができるほか、インカメラによる顔認証も利用できる。国内での利用に欠かせないおサイフケータイにも対応し、モバイルSuicaなどの各サービスを利用することができる。バッテリーは4420mAhを搭載。最大22.5Wの急速充電に対応し、約100分でフル充電ができる。ただし、パッケージに電源アダプタは同梱されないため、別途、購入する必要がある。耐環境性能はIPX5/7準拠の防水、IP6Xの防塵に対応しており、キッチンなどの水廻りや降雨時なども安心して利用できる。

「nubia Ivy」はIP67規格準拠の防水防塵に加え、おサイフケータイにも対応。はじめてのユーザーにもわかりやすいシンプルモードも用意される

 カメラは背面に5000万画素イメージセンサーを採用したメインカメラを搭載し、200万画素の深度センサーを組み合わせる。AIカメラ機能により、13種類のシーンを自動認識し、ポートレートや料理、動物、建築など、それぞれのシーンに合わせた写真を簡単に撮ることができる。ポートレートやマクロ撮影、夜景などに合わせた撮影モードも備える。

 チップセットはMediaTek製Dimensity 700を採用し、6GB RAMと128GB ROMを搭載する。外部メモリーも装着可能で、最大1TBのmicroSDXCメモリーカードが利用できる。IMカードはnanoSIMカードとeSIMが利用可能で、国内4社の5G/4G/3Gネットワークで利用できる。ただし、NTTドコモが一部の5Gで利用する「n79」バンドには対応しない。

 プラットフォームはAndroid 13がプリインストールされる。標準的なユーザーインターフェイスのホームアプリに加え、はじめての人にも使いやすいシンプルホームも用意される。よく使うアプリがタイル上に並び、よく連絡する相手先の電話番号をショートカットとして、ホーム画面に設定できる。

 はじめての人でも買いやすい「3万1800円」に価格を設定。「nubia Ivy」はリーズナブルな価格設定ながら、防水防塵やおサイフケータイなど、日本のユーザーに求められる仕様をしっかりと満たし、快適性を追求したスマートフォンとして、仕上げられている。3月下旬から、Amazon.co.jpやヨドバシカメラ、Joshin、ビックカメラ、エディオンなどのECサイトのほか、IIJmioなどのMVNO各社でも販売が開始される。ちなみに、ソフトバンクからは「nubia Ivy」をベースにした「あんしんファミリースマートフォン」と「すみっコぐらしスマートフォン」がそれぞれ販売されている。

おサイフケータイや防水防塵対応で、3万円台という価格はかなり魅力的。ECサイトや家電量販店、MVNO各社などで3月下旬から販売開始

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