ローランドは同社のホームピアノの最高峰「LXシリーズ」を一新。従来のモデリング音源を全面刷新した新音源と、その性能を最大限に引き出す鍵盤、ペダル、サウンド・システムの搭載により、アコースティック・グランドピアノの美しい音と響きを再現する『LX-9』『LX-6』『LX-5』の3モデルを2024年3月29日より発売する。
価格はいずれもオープン価格。税込の予想実勢価格は『LX-9』55万3300円、『LX-6』40万3700円 、『LX-5』31万5700円。
新製品の概要
今回、約6年ぶりにローランドはするホームピアノ「LXシリーズ」を一新して発売。音、鍵盤、ペダル、スピーカーなど全てにおいて最上位の『LX-9』、研ぎ澄まされた演奏性と弾き応えのハイエンド・モデル『LX-6』、美しいピアノサウンドとコンパクトさを兼ね備えたハイ・スタンダード・モデル『LX-5』の3機種で展開される。
新「LXシリーズ」は、多彩な415曲の内蔵曲や豊富な音色のほか、Bluetooth機能でお気に入りの曲を再生しながら演奏するなど、デジタルならではの機能が満載。オリジナルの無料アプリで楽しく効果的なレッスンも行なえる。
『LX-6』 設置イメージ (画像の椅子は付属のものと異なります)
デザインは、ピアノらしいエレガントなフォルムながら、モダンでシンプルな外観を採用。カラーバリエーションは、『LX-9』が黒塗鏡面艶出し塗装仕上げと白塗鏡面艶出し塗装仕上げの2色、『LX-6』は黒塗鏡面艶出し塗装仕上げとダークローズウッド調仕上げの2色、『LX-5』は、黒塗鏡面艶出し塗装仕上げ、ダークローズウッド調仕上げ、ライトオーク調仕上げの3色をラインアップしている。
主な機能は以下のとおり。
ローランドの最新技術「ピアノ・リアリティ・テクノロジー」
『LX-9』の「ピアノ・リアリティ・プロジェクション」のイメージ図
アコースティック・グランドピアノの豊かなサウンドは、ピアノを構成する各部の複雑な相互作用によって生み出される。これらをシームレスに連携させ、アコースティック・グランドピアノの音や弾き心地を忠実に再現するのがローランドの最新技術「ピアノ・リアリティ・テクノロジー」だ。
■ピアノ・リアリティ・モデリング音源
響板やフレーム、弦やハンマーなどが干渉し合うグランドピアノ特有の音響特性を踏まえ、倍音や共鳴音など、弾き方によって異なる細かい音の特徴までも再現。
新「LXシリーズ」のモデリング音源は、モデリングのベースとなるピアノ音を全面的に見直して、ピアノ音を構成するあらゆる要素のクオリティと精度を向上させたうえで再構築することで、音の表現力が大幅に向上したという。
■ピアノ・リアリティ・アンビエンス
新「LXシリーズ」では、より重厚でダイナミックな演奏表現が可能な音源にあわせてアンビエンスを最適化。演奏する場所の空間特性をリアルに再現することで、自宅にいながら、まるでホールなどその場所で弾いているかのような、ピアノ音と余韻が自然に響き合う音場で演奏を楽しめる。
また、ヘッドホンでも立体感のある音場を実現しており、自然な音と響きの中で演奏を行なえるという。
■ハイ・プレシジョン・センシング
新「LXシリーズ」の鍵盤は、新たに「ハイ・プレシジョン・センシング」に対応。ローランドの独自の検出アルゴリズムにより、鍵盤とハンマーの動きをより高精細に読み取り、打鍵の強さをより正しく検出できるようになった。
高速トリルなど非常に速い打鍵や、鍵盤を最初は優しく途中からぐっと押し込むような打鍵など、表現力が向上した音源と相まって、演奏者の思い通りの表現を余すところなく音に反映させる。
■ダンパー・モデリング
ダンパー・ペダルは、従来モデル同様、踏み込み始めは軽く、効き始めると重くなるアコースティック・グランドピアノのダンパー・ペダルの特性を再現。
新「LXシリーズ」では、ペダル機構とセンサーをより精密に連動させることで、グランドピアノでのペダルを踏み込む/戻す操作と、動作音発生の位置関係を忠実にモデリングしている。
さらに、ダンパー・ペダルを踏み込む時に弦から発せられる従来のノイズに加え、ダンパー・ペダルとその機構から生じる2種類の物理的なノイズを新たに搭載した。
■ピアノ・リアリティ・プロジェクション
新「LXシリーズ」では、従来モデルと同様に、各スピーカーからピアノの異なる成分を放ち、空間で合成することで、フルコンサート・グランドピアノ特有の響きと音場を創出する。
特に『LX-9』は、譜面台の裏付近に2つのセンター・ニアフィールド・スピーカーを新たに搭載することで、演奏者の前で鳴る音を忠実に再現。低音域から高音域まで左右に流れる音の動きがよりリアルに感じられるようになった。
ピアノを弾く楽しさが広がるデジタル機能やオリジナルの無料アプリ
まず内蔵曲はクラシックやジャズ、子どもにもなじみのある楽曲など多彩な415曲を搭載。オーケストラやバンドの伴奏データと一緒に弾くことで、単調になりがちな練習曲の演奏が楽しくなるのはもちろん、自分の弾く音以外を聴きながら一緒に演奏するアンサンブルの練習に役立つ。
また音色は、ピアノ以外のさまざまな楽器からエレクトリックなサウンドまでも324種類を搭載しており、弾く楽しさが広がる。
新「LXシリーズ」は、オリジナル無料アプリ「Roland Piano App」に対応。目標設定ができるタイムライン、音当てゲーム、伴奏機能など、ピアノのレッスンに役立つ楽しい機能が充実している。
アプリ内の「One Week Master」では、自分のレベルやペースに合わせて、1週間程度で新しい曲の演奏を学ぶことも可能だ。
スマートフォンやタブレット上でピアノの操作ができるリモコン機能では、音色の選択やメトロノームの設定、録音機能など、さまざまな機能をスマホやタブレット上の見やすい画面で操作することができる。
内蔵曲の譜面を表示すれば、ピアノ購入後でもすぐに練習を始められる。