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親が想定している小学生から社会人までの教育資金は1439万円、6割以上が「学力や学歴は教育費で決まる」

2024.03.19

ソニー生命保険は今年で11回目となる「子どもの教育資金に関する調査」をインターネットリサーチで実施。その結果をグラフにまとめて発表した。

本稿では、その中から子どもの進学費用の平均支出金額など、注目事項をピックアップしてお伝えする。

親の63.9%が「子どもの学力や学歴は教育費にいくらかけるかによって決まる」

(図1)

大学生以下の子どもがいる20歳以上の男女1000名(全回答者)に、子どもの教育や教育費に関する内容について、自身の考えや状況がどの程度あてはまるか聞いた。

≪子どもの学力や学歴は教育費にいくらかけるかによって決まると感じる≫では、「非常にあてはまる」が16.6%、「ややあてはまる」が47.3%で、合計した「あてはまる(計)」は63.9%となった。

子どもの学力や学歴が教育費の多寡に大きく依存していると実感している親が多いようだ。

≪老後の備えより子どもの教育費にお金を回したい≫では「あてはまる(計)」は59.7%、≪早期の知育や英才教育は子どもの将来のために重要だ≫では「あてはまる(計)」は68.1%、≪スポーツや芸術の習い事よりも学習塾に教育費をかけたい≫では「あてはまる(計)」は41.5%となっている。

■「子どもが希望すれば多少費用がかさんでも大学等へ進学させたい親」は85.6%

(図2)

全回答者(1000名)に、子どもの大学等(大学・短期大学・専門学校、以下同様)への進学に関する意識について聞いたところ、「(子どもが希望する場合)多少費用がかさんでも進学させたい(計)」(「非常に」と「やや」の合計、以下同様)が85.6%、「費用がかさむなら進学させなくてもよい(計)」が14.4%となった。

子どもの大学等の入学金・授業料等の費用については、「費用にこだわらず子どもの希望を優先させたい(計)」が76.4%、「費用が極力抑えられる学校を選択させたい(計)」が23.6%という結果に。

経済的理由で進路選択の幅を狭めることはしたくない、と考える親が多いことがわかる。

親の約7割が「子どもの教育費の負担を重いと感じる」

(図5)(図6)

全回答者(1000名)に、対して自身の考えや状況に、≪子どもの教育費の負担を重いと感じる≫がどの程度あてはまるか聞いたところ、「非常にあてはまる」が23.8%、「ややあてはまる」が43.6%で、合計した「あてはまる(計)」は67.4%に達した。

子どもの就学段階別にみると、「あてはまる(計)」と回答した親の割合は就学段階が上がるほど高くなる傾向がみられ、大学生等(予備校生・浪人生・大学生・短期大学生・専門学校生、以下同様)の親では78.2%となった。 

過去の調査結果と比較すると、子どもの教育費の負担を重いと感じる親の割合は、2023年66.9%→2024年67.4%とほぼ横ばいで推移している。

■「子どもの教育資金に不安を感じる親」は83.5% 

(図7)(図8)

全回答者(1000名)に、子どもの将来について、教育資金に不安を感じるか聞いたところ、「不安を感じる」は83.5%、「不安を感じない」は16.5%だった。

子どもの就学段階別にみると、「不安を感じる」と回答した親の割合は、中高生の親(87.3%)が最も高くなり、未就学児の親(86.3%)が続く。 

子どもの教育資金に不安を感じる親(835名)に、不安を感じる理由を聞いたところ、「物価の上昇」(55.7%)が突出して高くなった。止まらない物価上昇を受け、今後の教育費の増加に懸念を抱く親が多いのではないか。

次いで高くなったのは、「教育資金がどのくらい必要となるかわからない」(35.2%)、「収入の維持や増加に自信がない」(33.5%)、「社会保険料の負担増」(27.8%)、「病気やケガで収入が途絶えるリスク」(23.1%)という並びになった。

小学生から社会人になるまでに必要な教育資金、平均予想金額は1439万円

(図9)(図10)

未就学児の親(248名)に、子どもが小学生から社会人になるまでに、教育資金はいくらくらい必要だと思うか聞いたところ、「1000万円~1400万円位」(31.4%)と「2000万円~2400万円位」(25.4%)に多くの回答が集まり、平均予想金額は1439万円となった。

平均予想金額を過去の調査結果と比較すると、2022年1377万円→2023年1436万円→2024年1439万円と、調査開始以来最高額となった2023年を再び更新する結果になった。

物価高や相次ぐ値上げラッシュなどを背景に、必要だと予想する教育資金は上昇を続けるも、上げ幅は縮小している。

学校外教育費の平均支出金額は1万7593円/月、調査開始以来最高額

(図12)(図13)

全回答者(1000名)に、スポーツや芸術などの習い事、家庭学習、教室学習のそれぞれに1か月あたりいくらくらい支出しているか聞き、それぞれの平均支出金額を合計したところ、1万7593円/月となった。

平均支出金額の合計を過去の調査結果と比較すると、2023年1万6861円→2024年1万7593円と732円の増加となり、調査開始以来最も高い水準に。

子どもの将来の可能性を広げるために、学校外教育の機会を積極的に活用する親が増えているようだ。 

子どもの就学段階別に平均支出金額の合計をみると、未就学児の親では9218円/月、小学生の親では1万8914円/月、中高生の親では2万5675円/月、大学生等の親では1万6453円/月となっている。

平均支出金額の合計を昨年の調査結果と比較すると、小学生の親と中高生の親では調査開始以来最も高い水準となった。

調査概要
調査対象/大学生以下の子どもがいる20歳以上の男女
サンプル数/1000名
調査方法/インターネットリサーチ
調査期間/2024年1月31日~2月1日
調査会社/ネットエイジア株式会社 

関連情報
https://www.sonylife.co.jp/company/news/2023/nr_240312.html

構成/清水眞希

思考力重視で中学受験の算数は難化傾向!?AI時代に「算数力」が求められる理由

AIの社会実装、不安定な経済状況……。先行き不透明な社会情勢からか、教育熱心な保護者が急増しているという。そこでまことしやかに囁かれるのが、中学入試、特に算数が年々難しくなっているという論調だ。算数教育の最前線に迫った。

 

「正しく概念を把握し、適した技術を身につける。
何よりも正しく読めなければいけません」(浜学園・小澤)

「VUCA」というビジネス用語がある。変動性、不確実性、複雑性、曖昧性を指す英単語の頭文字をとった造語で、AIなどの社会実装によってビジネス環境が大きく変化していることを示す。予測困難な社会の到来を見据えて2020年3月、文部科学省は学習指導要領「生きる力」を公示。これを機に、受験算数の難化が囁かれるようになった。具体的には、思考力を試す問題が増えたという。

近年、保護者の学習感覚更新を急き立てる声が目立つ。これに対し、関西最難関中学への合格者数日本一を誇る進学塾・浜学園の小澤博則副学園長は警鐘を鳴らす。

思考のためには確かな知識が不可欠である

「昔の難関中学入試で出題された算数の難問が、中堅中学の易問になり、新しい難問が次々に生み出されているという論調をたびたび耳にします。この〝新しい難問〟に対応すべく子供たちが保護者世代から大変な試練を課せられるのならば、それは不幸なことです」(小澤副学園長)

受験算数は学習指導要領を無視できないとしながらも、昔と現在とで〝問われる本質〟は変わっていないと続ける。

「〝新しい難問〟といっても求められていることは昔と変わりません。問われていることをしっかり読み取り、確かな知識に根差した、適切な技術で対処すればいいのです。意図を掴もうとせず、独りよがりになると、まさに〝新しい難問〟になってしまいます。そういう意味で今の子供たちに必要なのは、〝正しい学び〟だと思います」

計算問題は算数力を高める最良のコンテンツ

計算問題は算数力を高める最良のコンテンツ問題(C)は難しく見えるが、基本的な計算を行なうという考え方は問題(A)(B)と変わらない。「誰もが知る技術と、(C)のような複雑な問題で問われることを結びつける経験値は、計算の中でも十分に得られるのです」と小澤副学園長。

取材・文/渡辺和博

計算が速くなるだけじゃなく算数が好きなる!2桁のかけ算を暗算できるようになるドリルが人気の理由

「VUCA」というビジネス用語がある。変動性、不確実性、複雑性、曖昧性を指す英単語の頭文字をとった造語で、AIなどの社会実装によってビジネス環境が大きく変化していることを示す。この予測困難な社会の到来を見据えて2020年3月、文部科学省は学習指導要領「生きる力」を公示。これを機に、中学受験算数の難化が囁かれるようになった。

 中学受験は、受験者数が増加傾向にあるなど、競争激化の渦中にあるもののひとつだ。そして高まる受験熱は、新たなトレンドを生んだ。2ケタ同士のかけ算で使える、暗算ドリルが続々登場しているのだ。そんな数ある暗算ドリルのなかで大きな話題を呼んでいるのが、小学生向けの暗算ドリル『小学生が99×99までスイスイ暗算できる最強ドリル』だ。

『小学生が99×99までスイスイ暗算できる最強ドリル』
岩波邦明・著 

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『小学生が99×99までスイスイ暗算できる最強ドリル』では、この本で初出となる「あゆみ算」を扱っている。「あゆみ算」とは、最先端のAIを学ぶ現役スタンフォード生でもある岩波邦明医師が独自に考案した画期的な暗算法のこと。東京大学医学部在学中に開発・出版し、累計発行部数66万部のベストセラーを誇る『岩波メソッド ゴースト暗算』から、およそ12年の歳月を経て開発した最新メソッドだ。

 最新メソッド「あゆみ算」では、脳のワーキングメモリに着目している。計算する際に頭の中で扱う数字の数を減らすことで、2ケタ×2ケタの暗算を簡便化。筆算よりも速くかつ正確に2ケタ同士のかけ算が暗算できるだけでなく、「最短の工程で暗算できるから、誰でも簡単にマスターできる」「問題を解くたびに情報処理能力(プログラミング脳)がグングン育つ」など、さまざまなメリットがあるという。

 どうして岩波医師は新たな暗算メソッドを開発したのか? そのきっかけは、スタンフォード大の大学院コースで最先端のAIを学ぶ中で「AI開発に数学が不可欠」という確信を得たことにあると話す。

スタンフォード大学で医療用AIの開発に挑む

岩波邦明さん/医師・現役スタンフォード生。1987年生まれ。東京大学医学部卒。在学中に暗算法「岩波メソッド ゴースト暗算」を開発。著書は66万部を超えるベストセラーに。

――岩波先生は現在、スタンフォード大学でAIの勉強をしています。医師でありながらAIを学ぶ理由をお聞かせください。

 2022年11月、オープンAI社が生成AIのChatGPTを公開し、世界中に衝撃を与えました。私も衝撃を受けたひとりで、大きな衝撃を受けたと同時に、生成AIの世界に興味が湧いたのです。
 翌年2月頃からプログラム言語やAIの勉強を始め、現在はスタンフォード生として大学院コースを受講しています。

――最新のAIについて勉強するなかで、気づきがあったそうですね。

 はい。生成AIは100%数学でできていると言っても過言ではない。そんな確信を得ました。高校数学の分野でいうと、微分や確率、ベクトルですね。数学が生成AI開発の根幹部を支えているのです。
「数学を勉強しても将来、何の役にも立たない」という言葉をよく聞きますが、数学は世界の最前線を切り開くために必須な知識だと改めて気づきました。

――「生成AIが数学でできている」とはどういうことでしょうか?

 例えば、ChatGPTはどうやって回答を導き出すのでしょうか。
「今日の天気は?」という質問に、天気に対応する言葉群から答えを選んでいると考える人は多いと思いますが、実際は違います。

 確かに昔はそのようなプログラムだったこともあります。しかし現在の生成AIは、数式によって確率的に最も正しい〝らしい〞ものを選んでいるのです。

 開発のステージでは、この回答の精度を向上させるために、微分を用いて数十億、多いときには数千億ものパラメーターを調整しているのです。この調整によって、いわゆるAIの賢さが決まります。

――数式で導き出すということは生成AIに学習させる段階で、数字で学習させるのでしょうか?

 そのとおりです。生成AIのひとつであるChatGPTは〝言語〞ではなく言語を〝数字〞に置き換えてデータを蓄積します。そのおかげで生成AIは、それぞれの言語モデルを習得させる必要がなくなります。ChatGPTが英語だけでなく日本語やほかの言語でも高い性
能を発揮できるのは、それが理由のひとつだと考えられます。

――先生はAIを勉強した先に、どのようなビジョンを思い描いているのでしょうか?

 医療用の生成AIを開発したいと思っています。例えば、医療画像を生成するAIです。X線写真を学習させた画像生成AIがあれば診療、研究、教育など多分野で活用できるようになるでしょう。自閉症の人たちをサポートする対話型AIの開発も考えています。ジョブインタビュー(就職面接)の練習やアドバイスをしてくれるAIがあれば、自閉症の方々の生活を大きく助けることができるでしょうし、そういった医師という仕事に直結する生成AIの開発ができればと、精進しています。

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