ゴールベース資産管理
老後の生活資金不足をどう補うか。我々が天命を全うするまでには、様々なシーンでまとまったお金が必要になる。例えば、結婚、引っ越し、子供の大学進学など、イベントのたびに数百万円単位の出費がかさむ。
これらに向けた目標(ゴール)を設定し、逆算的に資産を積み立て、運用する考え方を「ゴールベースアプローチ」という。そしてこの考え方に基づき、金融機関の営業担当者が、顧客と伴走し資産形成を支援する金融サービスを「ゴールベース資産管理」という。
「米国では90年代に素地となる考え方が生まれ、日本の金融機関にも約15年前に考え方や手法が紹介されましたが、当初は顧客のゴール設定がないまま『ラップ口座』という商品を売ることが自己目的化してしまい、さほど流行りませんでした。最近になってようやく、顧客のゴールに紐づけた提案を業者がし始め、顧客の成功体験を醸成するようになりました」(NRIアメリカ 金融・IT研究部門長の吉永高士さん)
お金は、貯めるだけでも、使うだけでも幸福にはならない。ライフスタイルに合わせて、都度適切に使う。金融商品ありきではない投資法が、注目を集めそうだ。
多様なライフスタイルが認められる現代だからこそ、様々な金融商品を適切に組み合わせた〝オーダーメイドな資産運用〟が広がっていくだろう。
人それぞれの「ライフイベント」に向けた資産形成を〝ゴール〟とする
「いつまでに、いくら必要か」。時間と目的ありきで、お金や金融商品と向き合い、目標までの道筋を立て実行する考え方だ。
金融資産が多いほど不安が減り、家計の満足度は上がっていくが……
超富裕層の満足度はそれほど高くない。「老後や家族の問題などをクリアできなければ幸福度は増しません」(吉永さん)
取材・文/久我吉史
ウェルビーイングな働き方を発信するバーティカルメディア「DIME WELL-BEING」が @DIME に登場
株式会社小学館が運営するビジネストレンドメディア『DIME』では、ビジネスパーソンに向けたウェルビーイングコンテンツを発信するバーティカルメディア「DIME WELL-BEING」をWEBマガジン「@DIME」(http://dime.jp/)にてローンチしました。様々なビジネス分野のニュースを発信しています。
「DIME WELL-BEING」
https://dime.jp/genre/special/wellbeing/
◆なぜ今、ビジネスパーソンにとって「ウェルビーイング」が重要なのか?
超高齢化により、未病予防、自己治癒力の向上が国全体で大きな課題とされる今、本質的な健康志向が高まっています。本質的な健康とは、身体的な健康だけではなく、社会の変化、価値観の変容、働き方の変革が進み、新たな問題点やストレスが表面化する中で、心の健康、内面の充足をも含む“ウェルビーイング”という価値観であり、その重要性に注目が集まっています。
WHOの憲章に、ウェルビーイングとは “病気ではないとか、体が弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが 満たされた状態にあること” と示されていますが、本来は、環境やお金といった外的な要因ではなく、安心や充足で自分の内側が満たされることで実現されるものだとされています。そんなウェルビーイングはビジネスにおいてこそ非常に重要であり、その関係性を取り入れた“ウェルビーイング経営”という新しいトレンドが生まれています。この “ウェルビーイング経営” に注目が集まる理由はいくつかあります。
◆ウェルビーイング経営が労働の生産性向上と密接な理由
まず第一に、労働力の生産性向上が挙げられます。イリノイ大学心理学部の名誉教授エド・ディーナー氏らの論文によると、幸福度の高い社員の創造性は3倍、生産性は平均で31%、売上は37%高いという調査結果が出ています(American Psychological Association, 2005. ‘The Benefits of Frequent Positive Affect: Does Happiness Lead to Success?’)。つまり、従業員が健康で幸福な状態にあると、仕事の満足度や集中力が向上し、結果として業績が向上するという関連性が明らかにされており、これからはウェルビーイングへの投資が経済的なリターンをもたらすことが期待されているのです。
株式会社UPDATER「AIR Lab JOURNAL」が行なった、経営者のウェルビーイングに対する意識調査によると、ウェルビーイングに取り組んでいる企業の75.4%が「従業員の幸福度が目にみえるように変化した」と回答した結果も出ています(以下のグラフ参照)。
第2に、ウェルビーイングへの焦点は、人材の獲得と定着にも影響を与えます。特に若い世代では、働き方や労働環境に対する期待が高まっており、企業が従業員のウェルビーイングに配慮することは、優れた人材の獲得とキープにつながります。また、企業の社会的な責任感が強調される中で、ウェルビーイングの重要性を強調することが、企業イメージやブランド価値の向上に寄与します。
総じて、ウェルビーイングがビジネスシーンで注目される理由は、生産性向上、人材獲得と定着、企業のイメージ向上、そして新型コロナウイルスによる働き方の変化といった要因が複雑に絡み合っていることも考えられます。ウェルビーイングは経営者にとっても最も重要な経営課題となりつつあるのです。
◆「DIME WELL-BEING」では、働く人とそれを支える企業のためにウェルビーイングの実現に役立つ最新情報を届けます
こういった状況をふまえ、ビジネスパーソンのための様々なライフハックを発信し続けているWEBマガジン「@DIME」(アットダイム)」https://dime.jp/genre/special/wellbeing/ は、
●ウェルビーイング実現に向けて積極的に取り組んでいる先進企業の紹介
●ウェルビーイングに詳しい識者のインタビュー
●国内外で注目されているウェルビーイング実現のための最新トレンド
●ウェルビーイング経営を実践する企業経営者の本音
●企業の成長と社会貢献を実現するウェルビーイング経営の具体的な取り組み など
ビジネスシーンで加速するウェルビーイング活動の現状をキャッチアップし、ビジネスパーソンが心身共に健康に、幸せに暮らし、働いていくヒントを、様々な視点で紹介しています。
★「DIME WELL-BEING」について
「心の時代の生き方、働き方」をテーマに、ビジネスパーソンが仕事に対する満足感を高め、プライベートでも幸福をを感じることができたり、人材が活躍し新しいアイデアがたくさん生まれる「人が集まる会社」を作るためのヒントを発信する@DIMEのバーティカルメディアです。
https://dime.jp/genre/special/wellbeing/