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「こどもの日」が5月5日になった理由と端午の節句との関係

2024.04.25

『こどもの日』とは、どのような由来を持つ行事なのでしょうか?

大切なこどもの成長を願う日をより充実したものにするヒントとして、『こどもの日』にまつわる基本の情報をチェックしましょう。気になる具体的なお祝いの仕方も紹介します。

知っておきたい「こどもの日」の由来

一般的に男の子の節句として認知されている『こどもの日』ですが、その詳細を知る人は案外多くありません。

『こどもの日』をより思い出深いものにするために、由来や起源・祝い方など、『こどもの日』について知っておきたい情報を紹介します。

■こどもの日の由来になった行事や歴史

こどもの日である5月5日は、もともと五節句の一つである『端午の節句』に由来しています。

『端午の節句』が『こどもの日』になったのは、1948年に『国民の祝日に関する法律』が公布・施行されたことによります。同法律では、5月5日を『こどもの日』とし、次のように定めました。

「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する。」
出典:国民の祝日について – 内閣府

つまり、現在の『こどもの日』は、男女関係なくこどもの健やかな成長を祝うとともに、母親に感謝する日でもあるのです。

■こどもの日は海外にもある

こどもの日の世界的なスタンダードは6月1日、もしくは11月20日です。

6月1日は、『国際こどもの日(International Children’s Day)』とされています。1925年にジュネーブで開催された『こどもの福祉世界会議』にて、当時、共産圏だった国々を中心に制定されました。現在でも、全世界の2割にあたる約40カ国がこの日を『こどもの日』と定めています。

11月20日は、『世界こどもの日(Universal Children’s Day)』です。世界のこどもたちの相互理解や福祉の向上を目指し、1954年に国連によって制定されました。

しかし、11月20日をこどもの日とする国はあまり多くありません。世界的に見ると、『国際こどもの日』をこどもの日に定めている国や、日本のように独自のこどもの日を制定している国が多数派です。

こどもの日は端午の節句とは別行事

端午の節句

(出典) pixta.jp

共に5月5日に行なわれる行事のために混同されがちですが、こどもの日と端午の節句は別行事です。以下で、端午の節句の詳細を解説します。

■端午の節句とは

『端午の節句』の『端午』は、5月の最初に訪れる午(うま)の日を指す言葉です。『はじめ』を意味する『端』と、旧暦の5月を指す『午』から成り立っています。

『節句』は、四季や季節の節目となる日を指す言葉です。日本には端午の節句を含めて五つの節句があり、まとめて『五節句』と呼ばれています。

  • 1月7日:人日の節句(七草の節句)
  • 3月3日:上巳の節句(桃の節句)
  • 5月5日:端午の節句(菖蒲=しょうぶ=の節句)
  • 7月7日:七夕の節句(笹竹の節句)
  • 9月9日:重陽の節句(菊の節句)

端午の節句は、奈良時代に中国から伝来し、江戸時代には幕府によって式日(行事を行う日)として定められました。男の子の健やかな成長と一族の繁栄を願う重要な行事として、武家社会で発展した後、よろい・かぶとやこいのぼりを飾る風習へと変化して現在に至っています。

■中国の厄除け行事が起源

端午の節句の起源は、春秋戦国時代の中国にさかのぼります。

当時、屈原(くつげん)という人望の厚い政治家が、陰謀により国を追われて川に身を投げました。屈原の死を悼み、人々は彼が亡くなった旧暦5月5日を、供養祭を執り行なう日と定めました。この風習が後に厄よけの行事として中国全体に広まり、端午の節句の起源になったとされています。

なお、中国において端午の節句は『端午節』として現在でも重要な行事であり、春節・中秋節と並ぶ中国三大伝統行事の一つに数えられています。

こどもの日のお祝いの仕方

こどもの日

(出典) pixta.jp

こどもの日のお祝いは、具体的にどう行なうのが正解なのでしょうか?一般的な風習を紹介します。

■よろい・かぶとやこいのぼりを飾って祝う

こどもの日のお祝いの仕方として代表的なものが、よろい・かぶとやこいのぼりを飾ることです。

よろい・かぶとは、五月人形の一種で、よろいとかぶとが一式そろった『よろい飾り』や、かぶとのみの『かぶと飾り』、武者を模した『武者人形』があります。それぞれに「健やかに成長してほしい」「災厄から守ってほしい」という親の願いが込められています。

こいのぼりは、こどもの立身出世を願って飾られるものです。『激流を上りきったこいが竜となる』という、中国に伝わる登竜門伝説が由来とされています。

■柏餅やちまきを食べる

柏餅(かしわもち)は、あんこを包んだ餅を、さらに柏の葉で包んだ和菓子です。柏の葉に新芽が出るまでと古い葉が落ちない性質があることにちなみ、子孫繁栄の縁起物とされています。

5月5日にちまきを食べる風習は、端午の節句の風習と共に中国から伝わりました。非業の死を遂げた政治家『屈原』の供養として、せんだんの葉で包んだちまきを川に投げ入れ、弔ったとされる故事が由来となっています。

地方によって違いはありますが、共にこどもの日のお祝いに欠かせない食べ物として広く知られています。

■しょうぶ湯に入る

強い香りを持つしょうぶは、古代中国において邪気払いの効果を持つ薬草とされていました。雨期を迎える端午の節句の厄払いとして、しょうぶを飾ったり、しょうぶ湯に入ったりする風習が生まれたとされています。

端午の節句の風習が奈良時代に日本へ伝わると、しょうぶ湯の風習もともに日本に根づきました。しょうぶの葉が武士の持つ刀に似ていることも相まって、しょうぶ湯はこどもの日の風習として一般的なものとなっています。

具体的な方法としては、しょうぶをそのまま浴槽に浮かべるほか、細かく刻んだしょうぶの葉を布袋に入れて浴槽へ浮かべるといった方法もあります。

こどもの日の由来について学ぼう

こいのぼり

(出典) pixta.jp

こどもの日は、1948年の『国民の祝日に関する法律』の公布によって定められた国民の祝日です。

端午の節句とは別のものですが、もともと端午の節句に由来を持つ『柏餅やちまきを食べる』『しょうぶ湯に入る』といった風習がこどもの日の行ないとして根づいていることに鑑みても、同じ行事として見なされているのが実情です。

こどもの日の由来について理解を深め、こどもの安全と健やかな成長を祝いましょう。

構成/編集部

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