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「終活」をしようと思ったきっかけ、20代は「生涯独身だろうと思った」、30代は「子供ができた」がトップ

2024.03.18

人生の最期を迎えるにあたって行う様々な活動を指す「終活」。「人生の終わりのための活動」の略称であるが、最近ではSNSのデータや各種サービスのIDやパスワードの管理など、活動の内容にも変化がみられる。

楽天インサイトは、2024年1月19日(金)~1月21日(日)の3日間、楽天インサイトに登録しているモニター(約220万人)の中から、全国の20~69歳の男女1,000人を対象に「終活に関する調査」を実施。

今回は、「終活」を実施する理由やきっかけ、「デジタル遺品」(※)の認知率などの昨年の調査からの変化に加え、「終活」について相談したい人について新たに調査したので、詳細をお伝えしよう。

(※)本調査における「デジタル遺品」とは、故人が生前に利用していたパソコンやスマートフォンに保存されたデータや、SNSのアカウント、ネット銀行などウェブ上に保存されたデータのことを指す。

「終活」の実施意向がある人は約7割で、昨年からほぼ横ばい

「終活」の実施状況を聞いたところ、「意向あり」計(「実施している」(6.3%)、「近いうちに始める予定」(6.2%)、「予定はないが、時期が来たら始めたい」(57.3%)の合計)は69.8%で、昨年1月実施の同調査と比較してほぼ横ばいの結果となった(昨年:71.8%)。

また、「意向あり」計は昨年と同様に男性より女性の方が高い傾向がみられ(男性:64.3%、女性:75.4%)、男女ともに年代が上がるにつれて高かった。

特に女性60代は全体と比較して、「近いうちに始める予定」(60代:19.0%、全体:6.2%)が約13ポイント高く、「実施している」(60代:16.0%、全体:6.3%)も約10ポイント高い結果に。

「終活」で今後する予定があること、興味があることを複数回答で聞いたところ、「家の中の荷物整理」が46.8%でトップとなり、「財産整理」(32.2%)、「パソコンやスマートフォンなどのデータ整理」(27.5%)が続いた。

性別でみると、男性よりも女性の方が「家の中の荷物整理」と答えた人の割合が約18ポイント高く(男性:37.3%、女性:55.1%)、「エンディングノート・遺書の作成」(法的効力はないが、意思を伝えられるものの作成)は約10ポイント高かい結果に(男性:18.2%、女性:27.8%)。

一方、「財産整理」は女性より男性の方が10ポイント以上高く、男性ではトップだった(男性:37.7%、女性:27.5%)。

「終活」をする・したい理由は、すべての年代で「家族に迷惑をかけたくないから」がトップ

「終活」をする・したい理由について聞いたところ、「家族に迷惑をかけたくないから」(60.2%)が最も多く、次いで「病気や怪我、老化などで寝たきりになった場合に備えるため」(26.9%)、「自分の人生の棚卸し、整理をしたいから」(22.5%)となり、昨年と同様の順位であった。

全年代でトップは、「家族に迷惑をかけたくないから」(20代:50.0%、30代:59.3%、40代:61.5%、50代:60.5%、60代:63.8%)だった。

年代別でみると、「自分の人生の終わり方は自分で決めたいから」が30代で2位(23.9%)、20代で3位(27.6%)にランクインしたほか、40代以上では「病気や怪我、老化などで寝たきりになった場合に備えるため」(40代:26.7%、50代:30.8%、60代:28.2%)が2位となり、年代によって理由に違いがみられた。

性別でみると、「家族に迷惑をかけたくないから」は、女性が男性よりも約10ポイント高くなっている(男性:54.9%、女性:64.7%)。

性年代別でみると、男女ともに20代は「自分の人生の終わり方は自分で決めたいから」(男性:27.8%、女性:27.5%、全体:21.1%)、「後に何も遺したくないから」(男性:27.8%、女性:30.0%、全体:18.6%)、30代では「これからの自分の人生をより良くするため」(男性:18.9%、女性:18.3%、全体:12.5%)、「話題になっていて興味を持ったから」(男性:9.4%、女性:8.3%、全体:3.3%)が全体より5ポイント以上高い結果に。

「終活」をする・したいと思ったきっかけを聞いたところ、「自分の健康に不安を感じたこと」(20.8%)が最も多かった。

年代別でみると、20代は「生涯独身だろうと思ったこと」(17.1%)、30代は「子どもができたこと」(23.0%)、40代・60代は「自分の健康に不安を感じたこと」(40代:22.4%、60代:28.2%)、50代は「家族や大切な人が亡くなったこと」(25.4%)がそれぞれトップとなり、年代ごとに違いがみられた。

また、20代~40代では「テレビなどのメディアやSNSで見聞きしたこと」(20代:14.5%、30代:19.5%、40代:17.4%)が2位にランクイン。

「終活」に対する考え方について聞いたところ、「終活は家族に迷惑をかけないために必要なことである」という項目に「そう思う」計(「とてもそう思う」(34.3%)と「ややそう思う」(37.2%)の合計)と答えた人が71.5%と最多。

次いで「終活は手間がかかり、面倒に感じる」(52.5%)、「終活をすることで将来の不安が解消されると思う」(43.1%)という項目に「そう思う」と答えた人が多かった。

性年代別でみると、女性20代・30代では「SNSなどの投稿は定期的に整理(削除等)をしたい」(20代:50.6%、30代:51.1%、全体:37.7%)、女性40代・50代では「終活は家族に迷惑をかけないために必要なことである」(40代:83.2%、50代:83.3%、全体:71.5%)、「終活をすることで将来の不安が解消されると思う」(40代:55.8%、50代:55.3%、全体:43.1%)が全体に比べ10ポイント以上高い結果に。

「デジタル遺品」の認知率は50.6%!メッセージアプリやSNSの投稿の扱いは?

故人が遺したデジタルデータやSNSアカウントなどの「デジタル遺品」について聞いたところ、「認知」計(「知っている」(17.5%)と「聞いたことはあるが、よく知らない」(33.1%)の合計)は50.6%で、昨年より3.4ポイント高い結果となった(昨年:47.2%)。

性年代別でみると、女性50代・60代では「認知」計(女性50代:63.2%、女性60代:64.0%、全体:50.6%)が全体と比較して10ポイント以上高い結果に。

「デジタル遺品」のデータ整理について実施状況を聞いたところ、「実施意向あり」計(「取り組んだ(すでに完了した)」「取り組んでいる最中(まだ終わっていない)」と「いつかやろうと思っていた(まだ何もしていない)」の合計)のトップは「各種アカウントのID/パスワードの整理」(48.8%)で、「パソコンやスマートフォンなどに保存されている写真データの整理」(48.3%)が続いた。

各SNSサービスの利用者に、メッセージアプリやSNSの投稿を遺したいか・削除したいかを聞いたところ、すべての項目で「すべて削除したい」が半数以上となった。

最も多かったのは「TikTokの投稿」(67.2%)で、「YouTubeチャンネルの投稿」(63.4%)、「X(旧Twitter)の投稿」(62.7%)が続く。

最後に「終活」について相談したい人について聞いたところ、「配偶者・パートナー」(32.2%)が最も多く、次いで「子ども」(17.9%)、「友人・知人」(14.5%)、「専門家やアドバイザー」(14.2%)と答えた人が多かった。

性別でみると、「誰にも相談していない(したいと思わない)」(男性:40.7%、女性:30.7%)で男性が女性より10ポイント高くなっている。

年代別でみると、20代~40代では「母親(あなたの親)」(20代:18.4%、30代:16.8%、40代:14.9%、全体:9.6%)、50代・60代では「子ども」(50代:23.2%、60代:23.3%、全体:17.9%)が全体に比べ5ポイント以上高い結果となり、年代による違いがみられた。

調査概要
調査エリア: 全国
調査対象者: 20歳~69歳 男女
回収サンプルサイズ: 1,000サンプルサイズ
調査期間: 2024年1月19日(金)~1月21日(日)
調査実施機関: 楽天インサイト株式会社
※本記事では小数点第2位以下を四捨五入しているため、合計値は必ずしも100%とならない場合がある。

関連情報
https://insight.rakuten.co.jp/report/20240304/

構成/Ara

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